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アメリカではショッピングモールの閉鎖が相次ぎ、複数の経済専門家が今後さらに施設は減少すると指摘。1980年代には2,500も存在した施設は現在およそ700となり、10年後には150まで減ると予測しています。
マサチューセッツ州ノース・アトルボロの“エメラルド・スクエアモール”は、およそ10年にわたり地元住民に親しまれてきましたが2020年半ばに閉鎖を発表。パンデミックにより大型店舗は閉鎖を強いられ、同施設は9,450万ドルの負債を抱えて売却されました。
広大な店舗内を歩き回る必要のないオンラインショップはコロナ禍の影響でさらに成長する一方、かつて華やかな賑わいをみせていたアメリカのショッピングモールは衰退の色が濃くなっています。
小売業を専門とするコンサルティング企業“サイト・ワークス社”のニック・エゲラニアン社長は、「今後も実店舗は淘汰(とうた)され、ショッピングモールは厳しい選択を迫られるでしょう」とコメント。10年後にはおよそ8割のショッピングモールが閉鎖すると予測しています。
また、アメリカ小売業界におけるシンクタンク大手の“コアサイト・リサーチ社”も同様の見解を発表。オンライン販売の成長が続く一方、3~5年以内に25%のショッピングモールが閉鎖に追い込まれる公算が高いと述べました。今年4月には大手金融“UBSグループ”のアナリストらも、アメリカでは今後5年以内に4~5万の小売店が閉店すると予測。なかでも従来の郊外型ショッピングモールは今後も客足が減少し、都心に近く高級品や食に特化した施設を求める傾向がさらに強まるとの見方を示しました。