アメリカ経由でのキューバへの入国について
Contents

キューバ渡航にESTA(エスタ)申請は必要?
米国へ渡航する際はESTA(エスタ)の取得が必要となることは知られていますが、キューバへ渡航する場合もESTA(エスタ)申請が必要なのでしょうか。日本のパスポートを所有しておられる方で、一般的な観光を目的としてキューバへ渡航される際は米国同様、キューバ渡航の際もESTA(エスタ)の申請が必要となります。現在、日本国内からキューバへの直行便はないため、キューバへ入国する際は近隣国である米国やメキシコなどを経由しての入国が一般的な手段となっております。キューバへの距離や交通の利便性を考慮した場合、米国を経由しての入国が推奨されておりますが、米国を経由してキューバなど他国へ入国する場合はESTA(エスタ)申請が必須となりますので、渡航前に申請のご準備をお願いいたします。
なぜESTA(エスタ)申請が必要なのでしょうか?
米国では海外からの不法滞在者の排除やテロ行為の防止などの観点から、2009年にESTA(エスタ)の導入が始まりました。ESTA(エスタ)は米国への入国を希望する海外からの渡航者が安全な人物であるか、本来の目的に沿った渡航であるか、目的の遂行後は速やかに自国へ帰国する意思があるかなどを、入国前に事前に審査および確認をするための制度です。米国滞在のみではなく、米国の空港を経由して第三国へ向かう方や乗り換えを予定している方であってもESTA(エスタ)の申請は必要となります。なお、キューバへ入国する際に米国を経由せずにメキシコ、カナダを経由して入国する方についてはESTA(エスタ)の申請は必要ありません。ESTA(エスタ)の申請は、米国を経由して入国する場合のみ必要であることをご理解ください。
ESTA(エスタ)申請が不要な場合とは?
米国本土および米国領に入国する際、以下の項目に該当する方はESTA(エスタ)申請が不要となります。
- 米国での永住権資格(グリーンカード)を取得済みの方
- 米国滞在に必要なビザ(B1/B2)や留学に必要なビザ(F1/F2)などを取得済みの方
- 近日中に米国滞在に必要なビザ取得が確定している方
- グアムやサイパンなど北マリアナ諸島へ渡航する方
※同地域で45日以上90日以内の滞在を予定している方はESTA(エスタ)申請が必要です。グアム空港では混雑緩和を目的にESTA(エスタ)専用レーンを設置しています。ESTA(エスタ)の取得により入国審査にかかる時間が短縮されるため、繁忙期に渡航する際はESTA(エスタ)申請を推奨します。
アメリカからキューバに渡航が認められる条件
アメリカからキューバへの渡航には厳しい制限が設けられています。法律で定められた以下の目的に該当する場合にのみ許可され、観光目的での渡航は原則認められていません。
- 家族(親族)訪問
- 政府公務
- 報道活動
- 教育活動
- 専門的な研究または会合
- 教育・学業関連活動(人材交流を含む)
- 宗教活動
- 公演・クリニック・ワークショップ・競技・運動・展示活動
- キューバ国民の支援
- 人道的プロジェクト
- 民間財団・研究または教育機関の活動
- 情報または情報資料の輸出・輸入・輸送
- 許可された輸出・取引に関連する渡航

キューバへの渡航は「E-visa(旧ツーリストカード)」の申請が必要です
キューバに90日以内の滞在を予定している方は、デジタル観光ビザ「E-Visa」の事前申請が必要です。E-Visaはオンラインでのみ申請が可能で、2024年7月より従来のツーリストカードに代わって運用が開始されました。
キューバのE-visaとは
E-visaとは、日本国籍者がキューバへ90日以内の短期観光を目的として入国する際に必要となる電子ビザです。申請はオンラインのみとなり、従来のツーリストカードの手続きが簡略化され迅速にビザを取得できるようになりました。
E-visaは申請者が安全かつ入国の目的を遂行した後に、速やかに帰国する意思があるかを事前に判断する電子ビザです。キューバへ入国する際には必須となるため渡航前に申請を行ってください。なお、米国を経由してキューバへ渡航する方はE-visaに加えてESTA(エスタ)申請も必要です。
E-visaの取得方法
E-visa申請はオンラインのみとなり、手続き時に申請料金の振込明細表をアップロードする必要があります。そのため、キューバ大使館宛に申請料金(2,820円)を振り込んだ後に手続きを進めてください。なお、申請料金の支払い方法は振り込みに限定され、領事部窓口での現金払いなどには対応していません。申請手続きや振り込み時の注意点は、駐日キューバ共和国大使館の「領事業務の共通事項」をご確認ください。
E-visaの申請手順
- 期限が有効なパスポートと振込明細表を用意し、「Tourist Visas」にアクセスします。
- 「SOLICITAR VISA」をクリックし、申請する国(日本)と領事館を選択してください。「CONTINUAR」から申請フォームに進みます。
- 申請フォームに必要事項(パスポート情報、メールアドレス等)を入力してください。
- 「Details of extra procedures」の項目では複数人のビザをまとめて申請できます。ご希望の場合は「ADD another」を選択し、同行者の情報を入力してください。
- 「Payment details」の項目ではUpload fileをクリックし、振込明細票をアップロードしてください。
- 申請内容に誤りが無いか確認し、申込を完了してください。
ビザが発給されると、登録のメールアドレス宛に認証情報が通知されます。承認済みのビザは入国審査時にパスポートと併せて提示する必要があるため、事前に印刷し渡航時には忘れずに携帯してください。
駐日キューバ共和国大使館
所在地 | 〒104-0044 東京都港区東麻布1丁目28-4 |
電話番号 | 03-5570-3182 |
開館時間 | 午前10時~午前12時/午後1時~午後4時(月~金曜日) |
休館日 | 土・日曜日、日本ならびにキューバの祝祭日、年末年始 |
公式ウェブサイト | 駐日キューバ共和国大使館 |
キューバの基本情報
キューバはカリブ海に位置する中部アメリカとキューバ島を領土とする社会主義の共和国で、正式な国の名称はキューバ共和国(Republica de Cuba)です。国の面積は約11万1,000km2で日本の約1/3程の面積を有しており、総人口は約1,112万人で首都ハバナの人口は213万人、主要言語はスペイン語で国内の通貨単位はキューバペソ(Cuban Peso)となっています。キューバという国名は先住民族が「クーバ」と呼んでいたことに由来しており、スペイン領となった16世紀初頭頃はスペイン人もそれに倣い、現在もスペイン語では「クーバ」と発音されます。1898年のアメリカ・スペイン戦争の結果、キューバは1902年に独立し、1959年に社会主義政権が樹立しました。米国に近い立地にありながら近年まで米国との国交がほとんどありませんでした。しかし、2015年には国交が回復し、2016年には半世紀振りにキューバと米国を結ぶ定期航空便が運航されました。その後、米国の政権が変わったことによりキューバ軍関係との商取引や渡航制限などが設けられましたが、米国の大手ホテルチェーンがキューバでホテル事業を展開することが発表されるなど、今後の観光客増加や米国とより一層の関係改善が期待されています。
更新日 : 2025/02/14