ESTA(エスタ)とビザの違いについて

ESTA(エスタ)とビザの違いについて

米国への渡航を検討されている方へ

ESTA(エスタ)とビザの違いについて

ESTA(エスタ)は、90日以内の一般的なアメリカ旅行や短期商用に限り利用可能な「電子渡航認証制度」です。一方のビザは、ビジネスや留学、現地での就労などアメリカでの長期滞在が認められる「査証」となります。ただし、90日以内の滞在でも留学や就労を目的として渡航する方は、該当するビザの取得が求められますのでご注意ください。
ESTAの申請方法は【記入例の紹介】ESTA(エスタ)の申請方法をわかりやすく解説をご確認ください。

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米国への渡航を検討されている方へ

日本国籍を有する方の場合、米国へ渡航される際はどなた様もESTA(エスタ)もしくはビザの取得が必須となります。一般的に米国への渡航目的が短期ビジネスか観光であり90日以内での滞在の際はESTA(エスタ)申請を勧めており、90日以上の米国滞在を予定されている方についてはビザの取得を推奨しております。ESTA(エスタ)は2009年1月より米国国土安全保障省(DHS)によって義務化されたシステムで、正式な名称はElectronic System for Travel Authorizationと記載し、日本語では「電子渡航認証制度」と訳されます。ESTA(エスタ)は米国に90日以内の観光などを目的とする外国籍の方が必須となるもので、米国渡航の航空機または旅客船に搭乗する前に申請を済ませておく必要があります。一方のビザは米国に90日以上の滞在を希望される方が必須となるものであり、主にビジネスや留学を目的として渡米される方に向けた制度と言えるでしょう。米国への渡航に際し、ビザかESTA(エスタ)のどちらを申請すべきか、まずは渡航期間と渡航目的を明確にしておく必要があります。

ビザなしで滞在可能な期間について

ビザを取得せずにアメリカへ渡航する方はESTA(エスタ)申請が必須となります。ESTA(エスタ)を利用したビザなし渡航の場合、最大90日間のアメリカ滞在が可能です。ESTA(エスタ)の有効期限は取得日から2年間で、期限内は複数回の渡米が認められます。ビジネスや現地での就労目的で渡米する方は、ESTA(エスタ)申請の対象外となり、該当するビザの取得が必要です。ESTA(エスタ)は一般的なアメリカ渡航の事前審査を行うために導入されたシステムで、必ずしも入国を認める制度ではありません。最終的な入国の可否は到着空港の審査官に委ねられ、ビザなしで頻繁に渡米する方は永住希望とみなされる場合があります。90日以内の滞在でも頻繁に渡米する方は、目的にあわせたビザの取得を推奨します。

渡航に際しESTA(エスタ)申請がふさわしいケース

1.観光を目的とした渡航
(90日以内に限る)
個人旅行、家族旅行、団体旅行、親族や知人宅への訪問、奉仕活動、報酬を伴わないイベントやコンテストへの参加
2.ビジネスを目的とした渡航
(90日以内に限る)
ビジネス分野の商談や交渉、会議への参加、報酬を伴わない教育・科学・専門分野の会議やイベントへの参加
3.第三国へ向かう際の乗り換え
(一時的な乗り継ぎ・乗り換えを含む)
米国内の空港を経由して第三国へ渡航するケース

米国への渡航目的が一般的な観光や短期ビジネスの場合は、事前にESTA(エスタ)申請をすることがふさわしいケースと言えます。また、米国に数時間でも滞在する場合や乗り換えをする場合であってもESTA(エスタ)申請の対象となりますので、米国経由で第三国へ向かう方は事前にESTA(エスタ)申請をお願いいたします。なお、ESTA(エスタ)申請の条件のひとつとして、機械読み取りが可能なICチップ付きのパスポートの所持が必須となります(現在、日本国にて発行されているパスポートは全てICチップ付きのパスポートとなっています)。ESTA(エスタ)申請の際、パスポートの有効期限は米国を出国する当日まで有効であることが求められますので、申請前にパスポートの有効期限と渡航期間のご確認をお願いします。
米国への渡航目的が就労、留学、永住の場合はESTA(エスタ)申請の対象ではなくビザ申請が必要となります。例え90日以内の米国滞在であっても報酬が伴う労働や就労の予定がある方はESTA(エスタ)ではなくビザの申請が必要となります。長期の滞在を予定される方はビザ申請をご検討ください。

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渡航に際しビザ取得がふさわしいケース

1.米国内で90日以上の滞在を希望する場合 目的や理由を問わず、米国内に90日以上の滞在を希望される方はビザ申請(B2ビザ)が必要となります。
2.報酬を伴う就労や長期ビジネスを目的とした場合 90日以内の米国滞在であっても報酬が伴う就労やビジネスを目的として渡米する際は、ビザ申請(B1ビザ)が必要となります。
3.米国内での留学を目的とした場合 留学期間に関わらず、週に18時間以上の受講を予定している方は指定のビザが必要となります。
4.専門分野や特殊技能、芸能分野にて長期滞在をする場合 教育・科学・歴史・医療などの専門分野や特殊分野での技術指導、芸能やスポーツの分野などで米国での長期滞在を希望または予定している方は、指定のビザ申請をご検討ください。

ビザには渡米する目的により様々な種類があり、取得の条件や滞在が認められる期間が異なります。
特に留学を目的としたビザは条件や滞在期間が異なるため、目的にふさわしいビザの取得を推奨します。

F-1ビザ 米国内の認定大学、高校、米国にて認可された語学留学
M-1ビザ 米国内の専門学校、職業訓練校への留学
J-1ビザ 米国内の学校での交流訪問、交換留学
B-1ビザ 米国内での短期ビジネス、会議、調査 等
B-2ビザ 米国内の観光、イベント等への参加

短期ビジネスを目的として渡航する場合はB1ビザ、観光等を目的として90日以上の滞在を希望する場合はB2ビザの取得が求められます。B1ビザ・B2ビザは総称して「Bビザ」と呼ばれ、米国ビザの中で最も一般的なビザに分類されます。Bビザは利用範囲が広く、過去に重大な過失や前科などがなければスムーズに取得することが可能です。ビザは米国への入国を認可するものであり、米国での滞在期間を保証するものではありません。滞在期間は米国入国時の審査官が決定するため、ビザの有効期限=滞在期間ではないことをご理解ください。滞在期間が決定した後に延長を希望する場合は、最大6か月間の延長を申請することが可能です。申請の際は明確な理由が求められ、不明確と判断された場合は認められません。長期観光を目的とする滞在延長の申請は、不法滞在(オーバーステイ)を指摘される場合があります。ビザの有効期限の遵守と帰国する意思を明確に示し、無理のないスケジュールを立案することをお勧めします。
なお、B1・B2ビザに関する詳細は「B1・B2ビザ (アメリカでの非移民ビザ・商用観光ビザ)について」をご確認ください。

米国移民法とVWPの関係

米国移民法とVWPの関係

米国が定める移民国籍法214条b項には以下の一節があります。
“すべての外国人は米国領に在籍するとき、または入国審査時に、非移民としての資格があることを納得させるだけの十分な証明がなされるまで移民の意志があると仮定する。”
つまり、「米国に入国する外国籍の人物は、全て米国への移住を目的として入国するものと見なす」と定義しているのです。このような定義があることから米国ではVWP(Visa Waiver Program)と呼ばれるビザ免除プログラムを設けており、米国が認める国籍者の方であれば諸条件を満たせばビザの取得をしなくても入国を認めるという制度を導入しました。このVWP(Visa Waiver Program)を利用するための条件のひとつとして2009年1月にESTA(エスタ)が義務付けられ、日本国籍を有する方であればESTA(エスタ)を申請し取得することで、スムーズな米国への入国が認められます。ESTA(エスタ)は米国へ渡航する際の「渡航認証制度」のため、ビザとは性質が異なります。航空券の所持を必要としない乳幼児であっても渡米の際はESTA(エスタ)が必要となりますので、乳幼児のESTA(エスタ)についても忘れることなく申請をお願いします。

VWPの利用が出来ないケース

ビザ免除プログラムVWP(Visa Waiver program)は世界中全ての方が利用できる制度ではございません。
以下に該当する方はビザ免除プログラムVWP(Visa Waiver program)を利用することはできませんので事前にご確認ください。

  • 日本国内および海外にて過去に重大な違反や犯歴がある方
  • 米国が指定する伝染病を患っている方や治療中の方
  • 過去に米国より強制送還されたことがある方
  • オーバーステイ(不法滞在)の履歴がある方
  • イラン、イラク、リビア、シリア、スーダンのいずれかを保有する二重国籍の方
  • 2011年3月1日以降にイラン、イラク、リビア、シリア、スーダン、北朝鮮、キューバへの入国・渡航履歴がある方
    (大使館での審査や面接により渡航が許可される場合がございます)

以上に該当する方はビザ免除プログラムVWP(Visa Waiver program)およびESTA(エスタ)による渡米は利用できません。申請をしても渡航認証拒否となることが予想されますので、渡米を希望される際はESTA(エスタ)の申請ではなくビザの取得をご検討ください。

ESTA(エスタ)とビザの有効期限

一度取得したESTA(エスタ)の有効期限は2年間となります。ESTA(エスタ)はパスポートと異なり更新制度はありません。再び渡米する予定がありESTA(エスタ)の有効期限が切れている場合は、あらためて申請を行う必要があります。ESTA(エスタ)の有効期限と再申請に関する詳細は「ESTA(エスタ)の有効期限と再申請について」をご確認ください。
一方、ビザの有効期限は10年間となります。10年以内にパスポートの有効期限が切れた場合もビザは有効となりますが、アメリカへ入国する際は新旧両方のパスポートを提示する必要があります。ビザ取得に関する詳細は、在日米国大使館または領事館へお問い合わせください。

米国への入国可能な回数について

米国への入国可能な回数について

ESTA(エスタ)とビザについても制度の上では米国への入国回数に制限はありません。しかし、ESTA(エスタ)を利用して90日に近い滞在をした直後に、再び渡米をした方については入国審査官より渡米理由を詳しく尋ねられることが予想されます。その際、正当な渡航理由を主張することが必要となりますので、滞在先や滞在期間、帰国予定日を証明する詳しい書類のご用意をお願いします。万一、ESTA(エスタ)による入国が許可されなかった場合は「入国拒否」の履歴が残り、今後ESTA(エスタ)を利用しての渡米はいっそう審査が厳しくなります。目安ではありますが、頻繁に渡米する予定があり、年間の米国滞在が累計180日ほどとなる方はESTA(エスタ)ではなくビザ申請のご検討をお勧めします。

オーバーステイ(不法滞在)にご注意ください

出国予定日の期日を過ぎて滞在することをオーバーステイ(不法滞在)と呼びます。米国ではオーバーステイについて厳しい規則を設けている国であるため、意図的であるないにかかわらず違反した場合は罰金や罰則の対象となります。特にESTA(エスタ)を利用しての上限である90日に近い滞在を予定している方の場合、1日でも90日の範囲を超えてしまうとオーバーステイとみなされるため慎重な渡航計画が必要です。一度オーバーステイとなった方は移民法違反となり、数年から10年の入国禁止にとどまらず、二度と米国への渡航が許可されないケースもあります。ESTA(エスタ)を利用して短期間の米国旅行や旅行代理店を利用してのツアーであればオーバーステイの心配はありませんが、ESTA(エスタ)を利用して数か月滞在する場合や、ビザを利用して半年近い滞在を予定している方は滞在先の確保や出国日に遅延することのないよう、くれぐれもご注意ください。

オーバーステイを防ぐために

米国での滞在可能期間である180日以上1年未満をオーバーステイした場合は、3年間米国への渡航が禁止となります。
1年以上のオーバーステイについては10年間の渡米が禁止となります。180日未満のオーバーステイの場合は罰則の範囲外となっておりますが、オーバーステイの履歴が残ります。オーバーステイをした場合は米国への渡米だけでなく諸外国への渡航も制限されるため、頻繁に海外へ渡航される方は特に慎重な計画が必要となります。過去に出国当日に搭乗する飛行機の欠航や遅延するケース、予想外のストライキとなりオーバーステイとなった事例もございます。ESTA(エスタ)はスムーズな米国入国と90日以内の滞在を許可する制度ではありますが、出国する際はご自身の判断に委ねられます。思わぬトラブルに巻き込まれないためにも、滞在可能日数より1週間以上余裕をもった日にちを出国日として設定することをお勧めします。

ESTA(エスタ)の申請方法

ESTA(エスタ)を申請する際は期限が有効なパスポートと、申請料の支払いに必要なクレジットカードが必要です。パスポート情報はESTA(エスタ)を申請するご本人の情報を入力してください。保護者が子どもや未成年者のESTA(エスタ)申請を代理で行う場合、未成年者ご本人のパスポート情報の入力が必須となります。クレジットカードは申請者ご本人の名義でなくても審査に影響はありません。ESTA(エスタ)の申請方法に関する詳細は【記入例の紹介】ESTA(エスタ)の申請方法をわかりやすく解説をご確認ください。

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アメリカ入国に関するよくある質問

ESTA(エスタ)とビザはどうように違うのですか?

ESTA(エスタ)は、アメリカに90日以内の観光や出張などを目的として渡航する方を対象とした「電子渡航認証制度」です。ESTA(エスタ)はアメリカが定めるVWP(ビザ免除プログラム)対象国の市民が利用可能な制度で、少なくとも出発3日前までにオンラインにて申請を済ませることを推奨しています。ESTA(エスタ)の申請により「渡航認証許可」を取得した方は、目的や滞在期間などの要件を満たすことでビザの取得が免除されます。
一方のビザは、留学や就労および90日以上の長期滞在を希望する方が必須となる入国制度です。以下に該当する方は、渡米の際にESTA(エスタ)ではなくビザの取得が求められます。

  1. アメリカ国内で90日以上の滞在を希望する場合
  2. 90日以内の滞在でも現地での就労を目的として渡航する場合
  3. アメリカ国内での留学(18時間以上の受講)を目的として渡航する場合
  4. 専門分野や特殊技能、芸術分野にて長期滞在を希望する場合

ビザは目的により様々な種類があり、取得の条件や滞在可能な期間が異なります。90日以内の滞在でも現地で就労の予定がある方は、ESTA(エスタ)申請の対象外となりますのでご注意ください。

アメリカのビザにはどのような種類がありますか?

アメリカの非移民ビザは多岐にわたります。自身の渡航目的や職業などを踏まえ、ふさわしいビザの取得をご検討ください。

  1. 商用ビザ(B1ビザ):90日以上の出張などビジネス目的の渡航者が対象
  2. 観光ビザ(B2ビザ):90日以上の観光などを目的とする渡航者が対象
  3. 通過ビザ(Cビザ):アメリカを経由して他国へ入国する渡航者が対象
  4. 外交ビザ(E1ビザ):公務で入国する政府職員とその家族が対象
  5. 投資家ビザ(E2ビザ):アメリカとの貿易を行う投資家が対象
  6. 留学ビザ(Fビザ):アメリカ国内の大学や教育機関へ留学する方が対象
  7. 報道関係ビザ(Iビザ):リポーター・撮影スタッフ・ジャーナリストなどが対象
  8. 交流訪問者ビザ(Jビザ):国際交流プログラムに参加する渡航者が対象
  9. 婚約者ビザ(Kビザ):アメリカ国籍者と入籍し米国内での永住を目的とする方が対象
  10. 企業内転勤ビザ(Lビザ):アメリカ国内にある関連企業への転籍や赴任する方が対象
  11. 一時就労者ビザ(Mビザ):一時的にアメリカ国内で特殊技能職や専門職に就労する技術者が対象
  12. 職業訓練学生ビザ(M1ビザ):アメリカ国内の教育機関で職業訓練を行う渡航者が対象
  13. 卓越能力者ビザ(Oビザ):ビジネス・スポーツ・教育・科学・芸術などの分野で卓越した功績をあげた方が対象
  14. 芸能関係ビザ(Pビザ):特定の目的のために渡米する芸術家・芸能関係者・スポーツ選手などが対象
  15. 宗教活動家ビザ(Rビザ):宗教に関連する活動家(講師・伝道者・研究者など)が対象

ビザの種類や申請方法に関する詳細は「アメリカビザ(非移民ビザ申請)の種類・申請方法」をご確認ください。

ESTA(エスタ)の申請はどのように行えばよいですか?

ESTA(エスタ)申請はオンラインのみとなります。申請の際は期限が有効なパスポートとクレジットカード、スムーズな送受信が可能なEメールアドレスが必要です。ESTA(エスタ)の申請フォームには、必ず申請者ご本人の情報を入力してください。未成年者のESTA(エスタ)申請を行う際は、保護者ではなく申請者(未成年者)ご本人のパスポート情報を入力する必要があります。なお、クレジットカードは申請者ご本人と名義が異なっていても審査に影響はありません。ESTA(エスタ)の申請方法に関する詳細は【記入例の紹介】ESTA(エスタ)の申請方法をわかりやすく解説をご確認ください。

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更新日 : 2024/10/04