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6日午後にテキサス州ダラス近郊のショッピングモールで銃乱射事件が発生し、これまでに8人の死亡が報告されました。アメリカでは今年に入り、同様の事件がすでに200件を超えています。また、5歳の子どもを含む7人が病院で治療を受けており、うち3人は重体です。容疑者の男は無差別にライフル銃を発砲し、駆け付けた警察官にその場で射殺されました。現在、警察は事件当時の状況や犯行の動機について詳しく調べています。
事件は午後3時半頃ダラスから25マイル(約40キロ)離れた「アレン・プレミアム・アウトレット・モール」にて起こり、土曜日のため家族連れで賑わっていました。居合わせた来店客によると、「犯人は全身黒ずくめの服装でライフル銃を構えながら歩道を練り歩き、10~15回にわたり発砲を繰り替えしました。銃声が聞こえたあと多くの人たちが走りだし近くの建物に逃げ込みましたが、幼い子どもが凶弾の被害にあったと聞いて胸が張り裂ける思いです」と当時の状況を説明。事件現場にいた他の目撃者が撮影した映像には一連の銃声が鳴り響き、家族連れやカップルが駐車場を横切り避難する様子が映っていました。
事件の報せを受けたテキサス州のアボット知事(共和党)は、「言葉では表せない悲劇だ。私たちの心は常にアレン市民と共にある」と哀悼の意を表明。また、アレン市長のフルク氏は、「我が市は誇り高く安全な地域であり、銃による暴力は決して許すことはできない。尊い市民の命が奪われてしまったが、警察と消防による迅速な対応がなければさらに被害が広がっていたかもしれない」と述べ救助にあたったレスキュー隊に敬意を示しました。
テキサス州では前科がある市民を除き、21歳以上の成人は免許を取得せずに銃器の所持と携帯が認められます。同州を含む野党(共和党)が優勢な地域では銃の所持率が高く、ライフルやショットガンの規制も少ないと与党(民主党)側は指摘。アメリカでは今年1月から銃撃事件が相次ぎ、過去最多の2016年を上回る件数が報告されています。