イスラエルとハマスが人質解放と4日間の停戦に合意 アメリカは交渉の成果を強調

イスラエルとハマスが人質解放と4日間の停戦に合意 アメリカは交渉の成果を強調

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イスラエル政府とイスラム組織ハマスは22日、今後4日間にわたりパレスチナ自治区ガザでの戦闘を停止すると発表。停戦交渉はカタールの仲介によって行われ、双方は数日以内に拘束中の人質を解放する方針です。また、アメリカ政府は今後も燃料や医薬品などの物資をガザ地区へ輸送し、住民への被害を最小限に抑える条件で合意に至ったと報告。バイデン大統領とNSC(米国家安全保障会議)のカービー戦略広報調整官は20日に個別で会見を開き、「人質解放に向けた合意は近い」と交渉の成果を強調していました。アメリカおよび各国政府と、イスラム組織ハマスが22日に発表した声明の概要は以下の通りです。
ハマスの声明(最高指導者イスマイル・ハニヤ氏)

  • 拘束中の女性と子ども50人の解放と引き換えに、イスラエル軍が捕らえているパレスチナ人女性および子ども150人の解放を要求。
  • 水、食料、燃料、医薬品など人道支援物資を積載した数百台以上の救援車両を要請。
  • 停戦中はガザ全域において、双方はあらゆる攻撃と拘束を中止する。
  • イスラエル軍機の往来はガザ南部までとし、北部上空の飛行は午前10時から午後4時まで完全に禁止。

イスラエル政府の声明(ネタニヤフ首相)

  • 50人の拘束が解かれた後、新たに10人の解放につき停戦を1日延長する。
  • 女性と子どもを優先的に解放し、パレスチナ人の拘束期間に関する交渉は保留とする。
  • アメリカを含む同盟国および近隣諸国と連携し、全ての人質解放に向けて全力で取り組む。

カタール政府の声明(アルアンサリ外務省報道官)

  • ハマスおよびイスラエルはガザ市民の安全と人道支援を考慮し、4日間の停戦に合意した。
  • 現地時間23日から開始される見通しで、双方の条件により停戦期間の延長もあり得る。
  • ガザで拘束中の女性と子ども50人の解放と引き換えに、イスラエル軍が捕らえている大勢のパレスチナ人が釈放される可能性がある。
  • 双方は人質の無事を確認した上で、今後の条件と解放人数について交渉を行う。

アメリカ政府の声明(バイデン大統領)

  • 合意について歓迎の意を示し、米国市民3人が解放される見通しを表明。
  • これまでに解放された人質は4人のみで、未だ230人もの人たちが拘束されている。
  • 米国市民を含む全ての人質が解放されるまで努力を怠ってはならない。

また、パレスチナ自治政府は22日、イスラエル軍の捕虜となっている人質が7,800人に上ると発表。うち85人が女性で、約350人が未成年と報告しています。状況を危惧したICRC(赤十字国際委員会)はガザの人質解放を支援する方針を固め、今回の合意が恒久的な停戦につながることを期待すると述べました。
一方でイスラエル政府は、「我々の使命は変わっていない。ハマスを全滅させるまで攻撃を継続する」と表明。敵対するハマス側も応戦の構えを示し、「残虐な侵略者からパレスチナ市民を守るため最後まで戦う」と主張しています。人口およそ230万人のガザ地区で亡くなった住民は1万3,300人を超え、7割以上の建物が損壊。水道や送電などのインフラは滞り、バイデン政権は引き続き支援物資を供給する方針です。

参考元:NEWS18(Cable News Network)REUTERS(GAZA/JERUSALEM)REUTERS(CAIRO/DOHA)