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INM(メキシコ国家移住庁)は、今年1~5月末までにアメリカ側で摘発された不法移民が139万人に上ったと発表。大半は単独の成年ですが、当局は親を伴わない3,000人の子どもを保護しました。米国入国時に必要なビザやESTA(エスタ)を取得せずに越境する外国人は後を断たず、バイデン政権は今月5日より難民申請の受理を一時的に停止。経済危機にあえぐベネズエラからの難民が最も多く、中国からも1万人以上がメキシコを越境して不法にアメリカへ入国しました。越境者の国籍は177か国に上り、増え続ける難民に対する政策は今年の大統領選挙における重要な争点となります。
今年1月から5月末までにアメリカ国境で摘発された主な不法移民の国籍と人数は以下の通りです。
- ベネズエラ:37万7,000人
- グアテマラ:20万9,540人
- ホンジュラス:14万4,499人
- エクアドル:13万6,699人
- ハイチ:10万7,432人
- コロンビア:7万371人
- エルサルバドル:5万2,636人
- ニカラグア:4万5,364人
- ペルー:2万8,167人
- キューバ:2万7,404人
- セネガル:2万847人
- ギニア:1万9,922人
- 中国:1万3,780人
- モーリタニア:9,757人
- インド:8,914人
- アンゴラ:7,037人
- その他:11万人
INMは不法移民の内訳について、73万8,000人が単身男性で全体の53%を占めると報告。単身女性はおよそ36万3,000人で、子どもを含む家族での越境者は29万人に上ります。うち約13万5,000人が未成年者で、ほとんどの難民がグアテマラを越えメキシコ経由で入国したと説明。国境までの長く困難な道のりでケガや病気を患う難民も多く、非合法な手段でアメリカへの入国を試みる外国人は今年に入り増加の一途を辿っています。不法移民は昨年と比べ2倍のペースで増え、2022年から77%の増加。ベネズエラからの難民は全体の27%を占め、政府による弾圧と人道危機を理由にアメリカへの亡命を求めています。