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アメリカのCBSテレビは6月30日、およそ1,100人の有権者を対象に行った大統領選挙に関する世論調査(複数回答)の結果を発表。「バイデン大統領は出馬を取り消すべき」との回答が72%に達し、2月の調査から9ポイント上昇しました。バイデン氏は6月27日に行われたテレビ討論会で失点が目立ち、高齢への不安に拍車をかけた形です。不安に対する最多の理由は「年齢」で、民主党の支持層においても「出馬すべきでない」との回答が46%を占めています。同支持層で「新たな指名候補を選出すべき」と回答した割合は45%に上り、2月から約10ポイント上昇しました。
また、トランプ前大統領(共和党)に対し「出馬を取り消すべき」と回答した割合は54%で、「出馬すべき」の46%を上回っています。一方で「討論会での発言に信頼が持てた」と回答した有権者は32%に留まり、バイデン氏の40%を下回る評価となりました。
ホワイトハウスはバイデン大統領の近況について、「30日は公務を離れて家族とワシントン郊外の山荘で過ごしている。親しい関係者や親族はバイデン氏に明確な支持を伝ており、大統領選に留まる考えに変わりはない」と説明。バイデン氏はこれまでも重要な決断を家族と過ごした後に下しているため、休暇を過ごしたあと今後の進退や選挙活動に関するコメントを発表するとみられます。
「一度の討論会で判断すべきではない」 民主党の重鎮らはバイデン氏を支持
民主党内からも大統領選に対する疑念が高まる中、党の重鎮らは相次いでバイデン氏への支持を表明しました。長年にわたり同氏と親しい間柄にあるメリーランド州のジェイミー・ラスキン議員は、「我が党は困難な状況にあり様々な視点で真剣な協議を行っている」と報告。バイデン氏の進退について明言を避けましたが、「大統領がどのような判断を下しても民主党の団結力は変わらない」と強調しました。この発言を受けてペロシ元下院議長も同調し、「一度の討論会で判断を下すべきではない」と指摘。大統領は経験と実績が問われると述べ、改めてバイデン氏を支持する姿勢を示しました。
現状ではバイデン氏(81)とトランプ氏(78)による一騎打ちが想定されますが、大半の有権者は両氏に対し「大統領として高齢すぎる」 「健康面に不安がある」と回答しています。