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アメリカの大手EV(電気自動車)製造会社テスラは30日に会見を開き、ボンネットのラッチ(掛け金)が外れた際にソフトウエアが感知できない恐れがあると報告。米国内における対象車種185万台をリコール(回収および無償修理)すると発表しました。NHTSA(アメリカ運輸省道路交通安全局)はラッチが外れた場合、走行時にボンネットが開きドライバーの視界を妨げると指摘。衝突事故等の危険性を高める恐れがあると述べ、テスラ社に対し金具の回収と車両点検を命じました。
対象車種は2021~2024年式の「モデル3」、「モデルS」、「モデルX」のほか、2020~2024年式の「モデルY」です。これらの車両にはマグナ・インターナショナル(カナダ・オンタリオ州)が中国で生産したクラッチが装備され、テスラ側は米国内の所有者に向けた本格的なリコールの準備に入りました。テスラは3月に中国のディーラーを介して同問題を把握しており、6月中旬よりソフトウエアのアップデートを開始。モデル3とモデルYの一部車両でボンネットの開閉にトラブルが生じ、顧客からのクレームについて調査を行っていたと説明しています。同様の事例は北米やヨーロッパでは稀ですが、世界的にリコールを行う必要があると判断し各国のディーラーを通じて相談を受け付ける方針です。また、アメリカでは現時点で3件のトラブルを確認していますが、事故や負傷者は報告されていません。