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大統領選挙で激戦が予想される3州では、ハリス副大統領(民主党)とトランプ氏(共和党)の支持率が拮抗。最新の世論調査では僅差でハリス氏がトランプ氏を上回り、両候補は党内集会で互いを批判するなど激しい舌戦を展開しています。
アメリカの有力紙“The New York Timesは”8月5~9日にかけてミシガン、ウィスコンシン、ペンシルベニアで行った世論調査の結果を発表。3州はラストベルト(さびついた工業地帯)と呼ばれ、白人の労働者層が大半を占める地域です。ハリス氏の支持率はいずれも50%、トランプ氏は46%と報告。両候補は先週時点で49%とせめぎ合う中、中間層への取り組みを強調したハリス氏が4ポイント差でリードしました。5月の調査ではトランプ氏が民主党前候補のバイデン氏を上回っていましたが、後任のハリス氏は着実に女性有権者と無党派層からの支持を集めていると専門家は指摘。3州で劣勢の報道を受けたトランプ陣営は10日の声明で、「調査対象にはバイデン前候補を支持する市民が多く含まれているため信ぴょう性が低い」と批判しています。一方のハリス陣営は「現在の勢いが11月まで継続できるかが焦点だ。支持率は僅差が続き、最後まで厳しい戦いになるだろう」とコメント。これまでの宣伝方法をさらに見直し、党内の一体化を図る意向を示しました。
また、ジョージア、アリゾナ、ネバダ州も接戦が予想されますが、当該の3州は共和党支持者が多くトランプ氏の人気はラストベルト3州と比べ高い傾向にあります。民主党の幹部らはミシガン、ウィスコンシン、ペンシルベニアでの支持拡大を掲げる一方、共和党が優勢な南部や西部では苦戦すると予測。楽観的な見方を避け、11月5日の選挙戦に向けて引き締めを図る方針です。
トランプ陣営が無断で有名歌手の映像を使用 歌手側は遺憾の意を表明
選挙戦が過熱する中、トランプ陣営は9日に行われた共和党の選挙集会で有名歌手の曲と映像を無断で使用し波紋を呼んでいます。
カナダの歌手セリーヌ・ディオンさんは10日にSNSを更新し、「トランプ陣営は集会で映画タイタニックの主題歌『マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン』の映像を上映しましたが、当方側の許可を得ていません」とコメント。セリーヌさんは自身の関係者を通じて事実を確認し、同陣営へ遺憾の意を示しました。トランプ氏は2017年の大統領就任式でセリーヌさんに祝賀公演を依頼しましたが、政治的な演出を理由に拒否された経緯があります。