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アメリカ中西部で発生した冬の嵐「ブレア」は次第に勢力を強め、5日にカンザス州に接近。中西部から中部大西洋岸では大雪や吹雪に見舞われ、カンザス州から東部ニュージャージー州までの12州以上に降雪暴風警報が発令されました。また、住民6,000万人以上に影響が及び気象庁は場所によっては25~30センチの積雪になると警告しています。
国立気象局によるとカンザス州、ネブラスカ州、ミズーリ州の一部では猛吹雪が発生し、道路が通行不能になると予想。過去10年で最多となる38センチ以上の積雪により車での移動が極めて困難なため、住民に外出を控えるよう呼びかけています。インディアナ州の19郡でも渡航警報が発令され、仕事や緊急時以外の移動を避けるよう求めました。
大雪を伴う嵐は各州に猛威をふるい、カンザス州の州間高速道路70号線の大部分は閉鎖。ミズーリ州では州警察が州間高速道路29号線で立ち往生するドライバーを救助しました。インディアナポリス、シンシナティ、ワシントン、フィラデルフィア地域の公立学校は、6日の閉校を事前に発表しています。
同日正午までの飛行機の欠航は1,200便以上に上り、4,000便が遅延。サウスウエスト航空とアメリカン航空が最も大きな被害を受け、両社とも6日に640便以上が欠航となっています。アメリカン航空、デルタ航空、サウスウエスト航空、ユナイテッド航空ではフライト便の変更手数料を免除し、再度予約できるよう措置を講じました。アメリカ国内を走行する旅客鉄道アムトラックは、6日にはすでに中西部と東部を含む50本以上が運休しています。
嵐が中部大西洋岸へ向かうなか、気象学者リッチ・バン氏は「ネブラスカ州、オハイオ州、インディアナ州、バージニア州北西部周辺では停電が起こる可能性がある」と説明。今後1週間のアメリカ中部および東部の大半の地域では、例年より12~25度低い気温になると予測されています。さらに、7日~8日の夕方まで南カリフォルニアで時速最大80キロメートル以上の突風が吹き、局地的に時速128キロメートルに達する見込みです。