【2024年最新】サンフランシスコの治安は?危険なエリアや安全対策について解説

【2024年最新】サンフランシスコの治安は?危険なエリアや安全対策について解説

更新日:2024/10/08

【2024年最新】サンフランシスコの治安は?危険なエリアや安全対策について解説

日本人観光客も多いサンフランシスコですが、治安の良し悪しはエリアごとに大きく異なります。特にここ数年は治安の悪化が問題視されているため、訪れる前に危険なエリアや旅行を安全に楽しむための注意事項を調べておくと良いでしょう。この記事では、サンフランシスコ市内の最新治安情勢(2024年4月時点)をはじめ、危険エリアやトラブル事例、犯罪被害に遭った場合の緊急連絡先などを詳しく解説します。

サンフランシスコの治安情勢

サンフランシスコに滞在・観光する上で気になるのは、現地の最新治安情報でしょう。サンフランシスコはアメリカ国内でも犯罪件数が多い都市として知られており、治安はエリアごとに大きく異なるのが特徴です。
サンフランシスコ市警察が発表した下記の統計を見ると、2023年1月から6月末までの犯罪発生件数は前年の同時期と比較して強盗および車上荒らしが増加しているのが分かります。カリフォルニア州では、「財産価値が950ドル未満の万引き、窃盗、詐欺などは軽犯罪とする」という州法に則り罰則は“注意のみ“。そのため、凶悪犯罪よりも窃盗犯罪の発生率の方が上昇しやすいと言えます。

また、ベイエリアでは年間を通して車上荒らしが多発。サンフランシスコの主要観光地では注意喚起の標識や警察による警備強化が行われていますが、「短時間の駐車であっても車内に貴重品を残さない」や「監視カメラがある公共の駐車場の明るい場所を選ぶ」など、自分でできる対策はしっかりと行う必要があります。
なお、日本人を含むアジア系住民に対する嫌がらせや脅迫、暴力行為なども依然として発生しているため、できる限りグループ行動を意識し、不審人物から距離をとるよう心掛けましょう。そのほかの犯罪においても非常に高い数値が報告されているため、トラブルに巻き込まれないよう注意が必要です。

2022年1月~6月(件) 2023年1月~8月(件)
殺人 24 25
強姦 133 104
強盗 1,163 1,301
傷害・暴行 1,264 1,195
侵入盗 2,984 2,751
自動車盗 3,058 3,296
車上荒らし 10,301 9,997
その他窃盗 1万6,939 1万5,605

出典元:在サンフランシスコ日本国総領事館

サンフランシスコでの犯罪・トラブル事例

スリ・置き引き

サンフランシスコ観光で最も注意すべき犯罪は“スリ・置き引き”です。近年は、窃盗犯罪の中でもスリや置き引きが多発し社会問題にまで発展しています。警察による対策が取られてはいますが、根本的な抑止には至っていません。特に夏季(7月~10月)は被害件数が増加するため、防犯対策をより万全にする必要があります。

ケーブルカーや路面電車内はもちろんのこと、歩行中にも被害に遭う可能性が高いです。ハイシーズンや週末は特に混雑するため、貴重品や荷物は肌身離さず持参しましょう。大きなバッグを床に置かなければならない場合は、絶対に目を離さないでください。なお高級レストランでも、座席の背もたれに掛けたバッグやテーブルに置いた財布・パスポートなどの貴重品が盗まれるケースがあるため注意しましょう。

ホームレスや薬物中毒者とのトラブル

サンフランシスコで窃盗犯罪と並んで多いのが、ホームレスや薬物中毒者とのトラブルです。人気観光スポットにはホームレスも集まりやすく、金銭の要求や物乞いだけでなく危害を加えてくる場合もあります。不審人物と思われる人とは目を合わさず、一定の距離を取って移動しましょう。

日本人観光客は見た目で判断されやすく、金品を狙って後をつけられるケースも少なくありません。観光の際は高価なアクセサリーやバッグを持ち歩かないだけでもトラブル回避につながります。なお、人目が多い昼間と違い夜間はとても危険です。場所によって(公園など)は、違法薬物売買の現場に遭遇する場合もあります。そのため、なるべく夜の散策は避けるのが賢明と言えるでしょう。

車上荒らし

車上荒らしは、レンタカーで観光する場合に最も注意しなくてはならない犯罪です。サンフランシスコ市内では近年車上荒らしや部品の盗難が多発し、多くの観光客が被害に遭っています。特に「PREVENT A THEFT(盗難を防ぐ)」 「REMOVE VALUABLES(貴重品を移動させる)/LOCK YOUR CAR(車に鍵をかける)」などの標識がある観光スポットは、車上荒らしが多発するエリアのため十分に注意しましょう。

最も重要で手軽にできる防犯対策は、車内に荷物を置いたままにしないことです。車に鍵をかけていても窓ガラスを割られ、車内の物を盗まれる被害も報告されています。特にレンタカーの場合は狙われる可能性が高く、アプリで検知し鍵穴を開けてトランク内の電子機器を窃盗する手口も増えています。駐車場人目の多い場所や明るい場所を選び、車両から離れる際は車内に荷物が残っていないかなどをよく確認しましょう。

交通事故

犯罪に注意することも大切ですが、観光の際は交通事故にも気を付けましょう。サンフランシスコはほかの都市に比べて道幅が狭く坂道が多いのが特徴です。さらに各区画が小さいため交差点も多く、慢性的な交通渋滞の原因となっています。また市内のインフラ整備が充実しておらず、場所によっては横断歩道の線が消えかかり、信号機が故障している箇所も少なくありません。

交通事故を未然に防ぐには、信号と周囲の確認を必ず行うことが大切です。日本とは交通ルールが異なり車道は右側通行のため、横断歩道の人影に気付かず事故に遭う場合があります。また、ウインカーを出さない車や狭いスペースに右折・左折で割り込んでくる車も多く、道幅が狭いため曲がる際に車輪が歩道に近づく危険性も。サンフランシスコの交通ルールを守りながら周囲の車の動向にも注意し、安全な運転を心掛けましょう。

ホテルへの侵入強盗

有名または高級ホテルに宿泊している場合も、すぐにドアを開けないようにしましょう。過去には従業員を装って強盗犯が侵入した事件もあります。ドアの鍵とチェーンを必ずかけ、ドアスコープで確認してから開けてください。深夜時間帯の訪問など不審に感じた場合は、フロントに電話するなど用心深い対応が肝心です。

また、不用意にドアを開けて貴重品が盗まれた事例もあるため所持品の管理にも注意しましょう。ホテルにチェックイン後、まずスーツケースに鍵をかけて1か所にまとめておきます。外出する際は貴重品を持参するか、“セーフティーボックス(金庫)”を利用しましょう。

サンフランシスコの危険エリア

Leonard's Bakery

テンダーロイン/The Tenderlion

サンフランシスコの中心地近くに位置する“テンダーロイン”は、強盗や窃盗、傷害、薬物売買などの凶悪犯罪が多発するエリアです。サンフランシスコでは最も危険なエリアなので近づかないようにしましょう。人通りが多く気軽に入れるレストランも点在していますが、昼間も避けた方が良いと言われるほど治安が悪いことで有名です。

テンダーロインは、有名ブランドショップが立ち並ぶユニオンスクエアや“マーケットストリート”に隣接しているため、「気付かないうちに立ち入っていた」ということもあり得ます。万が一入ってしまった場合は不審人物と目を合わさず、足早にエリアから離れるのが賢明です。なお、エリア入口の電柱に掲げられた“TENDERLOIN”と書かれた旗が目印になります。

サウス・オブ・マーケット/South of Market

通称“SOMA(ソーマ)”と呼ばれるこのエリアは近年再開発が進み、お洒落なカフェやショップが立ち並んでいます。日中は静かで比較的治安は良いですが、夜になると雰囲気がガラリと変わるのが特徴。窃盗や傷害など凶悪犯罪が多発するため、徒歩ではなく車での移動が推奨されています。

さらに、ナイトクラブ周辺はギャング抗争や銃撃事件も報告されているため、夜間の外出は極力控えましょう。南部に行くほど危険になり、特に“マーケットストリート(Market Street)”の南エリアや“5thストリート(5th Street)”より西エリアは要注意です。なお、サンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地“オラクルパーク”周辺では車上荒らしが多発しているため、所持品の管理も徹底しましょう。

ウエスタン・アディション/Western Addition

ウエスタン・アディションは、ブランドショップや高級住宅地が立ち並ぶエリア。一見治安は良さそうに見えますが、“ジャパンタウン(Japan Town)”より南に行くほど危険になります。南部エリアでは車上荒らしや窃盗、発砲事件などの凶悪犯罪が多数報告されているため、夜間の移動はレンタカーやタクシーを利用しましょう。

コンサート会場や飲食店へ向かう場合も、必ずグループ行動を心掛けてください。また、このエリアの住居には鉄格子がかかっていることがあります。基本的に鉄格子がある地域は治安が悪いため、誤って立ち入った際はすぐに引き返しましょう。普段から人通りも少ないため、用事がない限り避けることをおすすめします。

ミッション・ディストリクト/Mission District

ミッション・ディストリクトは、地元住民だけでなく観光客にも人気が高いミッション・ドロレス・パーク(Mission Dolores Park)があるエリアです。以前に比べ治安は改善傾向にありますが、数年前までは銃撃事件が多発した地区として知られています。路地裏は人通りが少なく、事件に巻き込まれる可能性が高いので注意しましょう。徒歩ではなく車での移動をおすすめします。

ミッション地区は、特にベイエリア高速交通(BART)駅周辺にホームレスが集まっています。昼間は乗客が多いため安全性は高いですが事件や窃盗に遭わないためにも、「貴重品は衣服の内側に入れる」や「あまり身綺麗な恰好をしない」などの注意が必要です。また利用する際は、治安が良くないと言われるミッション地区内の“16th Street”駅での下車はできるだけ避けましょう。

フィッシャーマンズワーフ/Fisherman’s Wharf

新鮮なシーフード求めて観光客が集まるフィッシャーマンズワーフ地区。しかし、在サンフランシスコ領事館が発効する「安全の手引き」でも注意喚起されるほど、窃盗事件が多発するエリアでもあります。そのため、レストランで食事をする際は背もたれにバッグを掛けず膝の上に置く、人混みではリュックを前にするなど貴重品の管理を徹底しましょう。

またこのエリアは、車上荒らしが多発する地域です。車で訪れる場合は、「窓の外から見える場所に荷物を置かない」や「荷物はできるだけ車内に置かない」などを心掛けましょう。なお、人気観光地ではテロ発生の可能性が高くこのエリアも例外ではありません。徒歩圏内の観光スポット“ピア39”では、2017年に米国人男性がテロ攻撃を計画していたとしてFBIに逮捕された事件もあったため注意が必要です。

サンフランシスコ滞在中に知っておくべき安全対策

貴重品の管理を徹底する

サンフランシスコを観光する際は、バッグの開け口が外から見えないように持つことが重要です。レストランやカフェを訪れた際は、椅子や机の上にバッグを無造作に置かないようにしましょう。また、なるべく目立たないバッグを使用することも防犯対策のひとつとして有効です。高価なバッグや派手なバッグは窃盗、スリ、置き引きに遭う可能性が高いためおすすめしません。なお、貴重品やパスポートはホテルのセーフティーボックスに保管し、使用時のみ持ち歩くと良いでしょう。

危険地域に近づかない

ショッピングや観光に夢中になり、間違って危険地域に立ち入らないためにも事前調査が重要です。事前にサンフランシスコ観光局が運営する観光サイトや現地の治安情勢、危険地域などの最新情報を把握しておきましょう。サンフランシスコでは観光地と危険エリアが隣接しているため、向かう場所の雰囲気や人の流れなど周囲の確認も大切です。エリアによっては夜間だけでなく、昼間も注意が必要となります。

人通りが少ない場所は避ける

サンフランシスコの中心部は人通りが多く比較的安全ですが、路地裏やバス路線がない通りは注意が必要です。このような場所には、ホームレスや薬物中毒者が集まっており犯罪が発生しやすくなっています。昼間でも背後から襲われたという事例が報告されているため、できるだけ避けるようにしましょう。また、ショッピングエリアに隣接する危険地域も多数あります。観光の際は、人の流れに注意しながら行動することが大切です。

交通ルールの確認

交通事故を未然に防ぐには、必ず信号をチェックすることが重要です。信号機が故障している場所や見えにくい場所があるため、周りを確認せず進むと車と衝突する可能性があります。日本とアメリカでは交通ルールが大きく異なり、車は赤信号でも右折が可能です。そのため、運転手が横断歩道を通行中の人に気づかない場合があるので注意しましょう。また路面電車やバスは移動に便利ですが、特に混雑時はスリのリスクが高まります。被害を未然に防ぐため、所持品は常に携帯することをおすすめします。

夜間は出歩かない

夜間は窃盗や暴行などの事件が多発するため、1人歩きは特に注意が必要です。やむを得ず外出する場合は、タクシーや配車アプリの利用をおすすめします。サンフランシスコはホームレスや薬物中毒者が多く、夜になると治安が一気に悪化してトラブルのリスクが高まります。また、地下鉄やバスなどの交通機関も夜間は不審人物が増えるため利用を避けてください。サンフランシスコ滞在時は、できるだけ日中に行動するようスケジュールを組みましょう。

サンフランシスコで事件に巻き込まれてしまった場合は?

サンフランシスコで犯罪被害に遭った場合、迷わず“911”番に電話をかけましょう。アメリカでは、オペレーターが警察・消防・救急いずれかの必要な部隊へつなぐシステムとなっています。通常は最初に「What is your emergency?(どのような緊急事態でしょうか?)」、「Where is your emergency?(場所はどこでしょうか?)」と聞かれます。一刻も早く正確な状況を伝えるには、この2点が非常に重要です。外出先で住所が不明な場合は、通り名や目印となる建物などをオペレーターに伝えましょう。なお、「Japanese (interpreter) please(日本語が話せる人をお願いします。)」と伝えれば日本語通訳者を呼び出してもらえます。
また、パスポートの紛失トラブルなどは“在サンフランシスコ日本国総領事館”に連絡しましょう。必要な手続きやサポート、処理方法を教えてくれます。

在サンフランシスコ日本国総領事館

所在地:275 Battery Street, Suite 2100, San Francisco, CA 94111
営業時間:午前10:00~午前11:30/午後1:00~午後4:00(月~金曜日)
電話照会:午前9:00~午前12:00/午後1:00~午後5:00(月~金曜日)
電話番号:(415) 780-6000
休館日:土・日及び祝祭日
公式ウェブサイト:在サンフランシスコ日本国総領事館

サンフランシスコの基本情報

アメリカ屈指の人気観光地サンフランシスコは地中海性気候のため、夏の平均気温は約21度、冬は約7度まで下がります。ハイシーズンの夏(6月~9月初旬)は宿泊施設や航空券の料金も高騰しますが、4月~5月、10月~11月の時期であれば航空券をお得に購入できます。

日本とサンフランシスコの時差は通常17時間、サマータイム時は16時間です。長時間のフライトでは時差ボケが避けられないため、適度な水分補給や移動中の機内でのストレッチなど、無理のない範囲で体を動かしましょう。また到着後は食事や睡眠時間を現地に合わせることで、時差ボケなどによる体調不良を予防できます。なお、日光を浴びることでも体内時計の調整が可能です。

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