2021年のアメリカ議会襲撃をめぐり4つの罪状でトランプ氏を起訴

2021年のアメリカ議会襲撃をめぐり4つの罪状でトランプ氏を起訴

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首都ワシントンの連邦大陪審は1日、2020年に行われた大統領選挙の結果を覆そうと画策し米国議会を襲撃した事件でトランプ氏を4つの罪状で起訴。民主主義の根幹を脅かした事件は、元大統領の刑事責任が問われる事態へ発展しました。すでにトランプ氏は過去の愛人に対する不倫関係の口止め料を不正に処理した罪と、無許可で政府の機密文書を持ち出した罪で起訴されています。今回の起訴で3件の罪に対する関与が問われ、来年行われる次期大統領選挙の党代表争いへの影響も予想されます。これまでの経緯は「2021年のアメリカ議会襲撃でトランプ氏が逮捕の可能性も 現在37件の容疑で起訴」をご確認ください。
米国議会を襲撃した事件は2021年1月6日に発生し、トランプ氏の支持者らが大統領の選出手続きを行っていた議会へ乱入。議員らを一時拘束して議会を占拠し、検察側はトランプ氏が扇動した公算が高いとの見方を強めて起訴に至りました。トランプ氏は当時から「魔女狩りだ」と検察側を非難し、事件への関与を否定。3日には連邦地裁への出廷が予定されていますが、「開票に際し不正があった」との主張を崩さず無実を訴える見通しです。
今回トランプ氏が起訴された4つの起訴内容(罪状)は以下の通りです。

  • 大統領選挙の結果をゆがめ国家を欺いた罪(米国政府への詐取)
  • 選挙結果を確定する議会の手続きを妨害した罪(公的手続きに対する妨害)
  • 各州の選挙人選出に関する手続きを妨害した罪(反乱の扇動と支援)
  • 公民権で保障された開票後の集計結果を否定し妨害した罪(虚偽の証言と共謀)

連邦大陪審は起訴状で、「トランプ氏は大統領選で敗北したにも関わらず、権力の座に留まると決意していた」と指摘。すでに過去の弁護士など6人はトランプ氏との共謀を認めており、検察側は虚偽の主張を繰り返す同氏に毅然な態度で臨むと述べました。

共和党内における次期大統領候補の支持率はトランプ氏が首位を独走

トランプ氏による議会襲撃事件の起訴を受けて、共和党(野党)の有力者は一層支持する姿勢を強調。党内の指名候補争いはトランプ氏が依然として首位を独走し、共和党幹部は全面的に同氏を擁護するとしています。
現在、共和党内における主な次期大統領候補の支持率は以下の通りです。

  • ドナルド・トランプ氏(前アメリカ大統領):54%
  • ロン・デサンティス氏(現フロリダ州知事):17%
  • マイク・ペンス氏(前副大統領):3%
  • ティム・スコット氏(現上院議員):3%
  • ニッキー・ヘイリー氏(元国連大使):3%

共和党のケビン・マッカーシー下院議員は1日のSNSに、「世論調査はトランプ氏がバイデン大統領にとって最大のライバルであると示している。今回の起訴は現政権が共和党に政治的なダメージを与えるための妨害行為だ」と投稿し民主党(与党)の対応を批判しました。

参考元:BBCThe Guardian