ハリス氏が激戦州で集会を開催 アメリカ国民は4人の副大統領候補に注目

ハリス氏が激戦州で集会を開催 アメリカ国民は4人の副大統領候補に注目

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ハリス副大統領は22日にデラウェア州の選挙本部で集会を開催し、11月の大統領選に向けて事実上の選挙活動をスタートさせました。集会ではバイデン大統領の政策を引き継ぐ形で、中間層を重視する方針を強調。トランプ前大統領を「富裕層だけが自由と権利を握る悪しき時代に後退させようとしている」と激しく非難し、対決に臨む姿勢をあらわにしました。
ハリス氏は演説で、「労働者は公正な賃金を得て、全ての人が家を購入でき、手ごろな価格で医療が受けられる。そんな当たり前の国家を築くために私は闘う。中間層が豊かになることで、アメリカはより強くなる」とコメント。インフレ対策や外交政策にも触れ、野党(共和党)との違いを主張しました。
トランプ氏の政策ついては「億万長者や大企業に多大な減税を行い、労働者に代償を支払わせようとしている」と指摘。アメリカ全州で人工妊娠中絶を禁止する法律にも署名するだろうと述べ、批判的な意見を繰り返しました。ハリス氏は検察官を務めた自己の経歴と一部事件で有罪評決を受けたトランプ氏を対比させ、「自由と法に守られた国に住みたいのか。あるいは混乱と憎しみにまみれた国に住みたいのか」と市民に訴え、支持層の拡大に注力しています。集会にはバイデン氏も電話で参加しハリス陣営に向けて、「私が撤退を表明した際は驚き動揺させただろう。苦渋の選択だったが後悔はしていない。トランプ氏との対決に勝利してほしい」とエールを送りました。
23日には大統領選の激戦地ウィスコンシン州ミルウォーキーで集会を開催。演説でアメリカの未来を語り、バイデン氏とは異なる政策も発表し早くも支持者から高い評価を得ています。ハリス氏は演説の中で「今回の選挙戦で最も重要な点は、アメリカに対する二つの見方です。ひとつは未来に焦点を合わせ、もうひとつは過去に注目する。私は誰もが成功するチャンスを得られるような未来を目指します」と訴えて観衆を沸かせました。
ハリス氏が民主党の代表候補を確実にしたことを受け、国民は「伴走者」と呼ばれる副大統領候補の人選に注目しています。黒人で女性初の副大統領であるハリス氏の支持層を補完するため、白人男性の起用が有力視されていますが、ハリス氏自身は副大統領候補に求める条件等を明らかにしていません。
現時点で候補に上がっている有力者は以下の4人です。

  • アンディー・ベシア知事(ケンタッキー州)
  • ロイ・クーパー知事(ノースカロライナ州)
  • ジョシュ・シャピロ知事(ペンシルベニア州)
  • マーク・ケリー上院議員(アリゾナ州)

いずれも白人男性でうち3人は現職知事としての経験があり、政治経験が浅い共和党の副大統領候補バンス上院議員との差別化を図る狙いがあります。また、過去に大統領候補に推されたグレッチェン・ホイットマー知事(ミシガン州)は同じ女性で、カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は同郷で政策の特徴も重なると政治アナリストは指摘。両氏は今回の副大統領レースを回避し、2028年の大統選挙を目指す見込みです。
副大統領候補は8月19日に開幕する民主党の全国大会で大統領候補と共に正式に指名されますが、今回は特例として8月上旬にオンライン投票にて選ばれる可能性があると党幹部は示唆しています。

参考元:Cable News NetworkBBC NEWS (7/24)BBC NEWS (7/23)