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民主党のハリス大統領候補は6日、自身の副大統領候補にミネソタ州のティム・ウォルツ知事を指名したと発表。11月5日の選挙戦まで残り3か月となり、返り咲きを狙う共和党のトランプ候補との短期決戦に挑みます。民主党は5日に党内候補を選出するオンライン投票を終え、代議員の99%がハリス氏に投票したと報告。同氏は6日夕方から激戦が予想されるペンシルベニア州を訪れ、ウォルツ氏と集会を行いました。以降はウィスコンシンやミシガンなど主要7州を訪問し、民主党派のほか無党派層の支持拡大を図る方針です。
現在60歳のウォルツ氏は、ネブラスカ州ウェスト・ポイント出身。庶民派の元下院議員として知られ、リベラル色が強く労働者層や小規模事業の施策を重視しています。ハリス氏は初の黒人系女性大統領候補として選挙戦に臨み、幅広い支持の獲得に向けて自身と異なる背景を持つウォルツ氏を選んだと専門家は指摘。「黒人系女性をサポートする白人男性のランニング・メイト(伴走者)は、未来のアメリカを象徴する構図だ」と述べました。民主・共和両党による女性の大統領候補はヒラリー・クリントン元国務長官に次ぎ2人目となり、ハリス氏が当選した際は米国初の女性大統領が誕生します。ハリス氏の好感度は上昇傾向にあり、最新の世論調査による支持率は拮抗しトランプ氏と五分の戦いを展開。民主党は激戦州でテレビCMなど積極的な宣伝活動を行っていますが、ハリス氏とウォルツ氏の「新鮮さ」が失われた場合の勢いについては不透明な状況です。こうした中、対するトランプ陣営は悪化する雇用環境や株価下落をめぐりハリス氏が掲げる政策を批判。両候補の舌戦は激しさを増し、思想や肌色の違いによるアメリカの分断が懸念されます。