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アメリカ・アリゾナ州のグランドキャニオン国立公園では、7月4日の落雷が原因で発生した山火事が深刻な被害をもたらしています。「ドラゴン・ブラボー・ファイア」と「ホワイトセージ・ファイア」の2つの火災によって、ノース・リムにある歴史的な宿泊施設“グランドキャニオン・ロッジ”をはじめ、観光客用キャビンや公園職員用宿舎など70棟以上もの建物が焼失しました。公園当局は、強風や乾燥した気候により火災が急速に広がったことに加えて「水処理施設における塩素ガス漏れによって複数の地域の消防士が避難を余儀なくされた」と、鎮火活動の対応の遅れについて説明。現在も鎮火率0%の状態が続き、収束する目途は立っていません。
アリゾナ州のホッブス知事は、今回の山火事に対する鎮火作業や被害を深刻に捉え「グランドキャニオン国立公園が破壊された経緯の説明を求める」とコメントしました。ノース・リムでは2025年シーズン(10月まで)の閉鎖が決定した一方で、ノース・リムと比べ観光客が多いサウス・リムは延焼を免れたため、現在も通常通り解放されています。グランドキャニオン国立公園は、1979年に世界遺産に登録された貴重な自然・文化遺産であり、人気の観光スポットとしても有名です。今回の火災による負傷者は報告されていませんが、園内の多くの施設が破壊されたため損失は計り知れません。