ロングビーチ(アメリカ・ロサンゼルス)のおすすめ観光スポットを紹介
更新日:2024/10/09
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ロングビーチ(Long Beach)とは
太平洋の心地よい潮風が吹き抜ける魅力的な都市“ロングビーチ“。街の至る所で感じられる都会の喧騒と、田舎の静寂のバランスがこの土地の魅力を一層引き立てています。ロングビーチの海辺は名前の通り、視界を埋め尽くすほどの長く白い砂浜の絶景が広がっています。一日の終わりには心温まる夕日が海を染め上げ、沿岸部の都市でしか味わえない穏やかな時間が流れている特別な場所です。
かつては石油が主力産業でしたが、現在では様々な業種が融合して一つの大きなコミュニティを形成しています。特にその中心地となるのが国際的にも有名なロングビーチ港。ここは世界でも屈指のコンテナ取扱量を誇り、アメリカ経済において欠かせない存在となっています。
この街では港を中心にかつてのリゾートとしての賑わいや、現代のリラックスした日常を体感できます。この都市を訪れる旅行者は観光だけでなく、ゆったりとしたカリフォルニアの日常を味わうことができるでしょう。歴史的な背景をはじめ、美しいビーチや活気のある港、ここでしか味わえないグルメが絶妙に組み合う都市ロングビーチを詳しく紹介します。
ロングビーチの基本情報
ロサンゼルスとオレンジカウンティの間に位置するロングビーチは、カリフォルニア州南部に広がる美しい海岸都市として知られています。都会と田舎が調和してゆったりとした時間が流れる街並みが特徴的で、太平洋の温暖な気候が生み出すロマンチックな夕日が日常の風物詩となっています。
都市の規模はカリフォルニア州の中で5番目に大きく、ロサンゼルスに次ぐ存在感を放っています。過去には石油産業が栄えていましたが、現在は多様な産業が共存し中でも不可欠なのがロングビーチ港です。世界で最もコンテナ取扱量の多い港のひとつとして数えられ、アメリカの物流・貿易産業において重要な役割を果たしています。
港周辺では巨大なクレーンやコンテナが絶えず稼働し、様々な商品が世界中へと出荷されると同時に国内へ入荷しています。アメリカの国際貿易の大半がこの港を利用し、カリフォルニア経済にとって重要な場所です。2020年のパンデミック時にはロングビーチ港での荷受けが長期間許可されず、結果的にコンテナのなかで傷んだ食品関連の商品を海に投げ捨てる出来事があったほど。当時のロサンゼルス市内の消費者はパニックに陥りトイレットペーパーなどの日用品に加えて、米まで市場から無くなる騒動にまで発展しました。この一連の出来事からも、ロングビーチ港の存在がアメリカの一般消費者にとって身近なものであることが見受けられます。
ロングビーチの歴史
ロングビーチはその名の通り長く美しい海辺がある都市として知られ、その背景には豊かな歴史があります。発展の歴史は初期の先住民から順にスペインの探検家、そしてアメリカの開拓者たちによって築かれてきました。
歴史の起源は先住民族であるトングバ族の時代まで遡ります。彼らはこの地域の豊かな自然環境を活かして、狩猟や漁業で数千年に渡り生活をしてきました。19世紀初頭にスペインの探検家たちがこの地を訪れた後、メキシコへの返還を経て最終的にアメリカの一部となります。
1897年にはロングビーチ市として正式に設立され、人気のリゾート地として多くの観光客がこの地を訪れました。この時代は多くのホテルやエンターテインメント施設が建設され、都市の景観は大きく変化していきます。
その後、1900年代初頭に石油が発見されたことで都市の経済発展は一層加速します。石油産業のブームに伴い、この街はカリフォルニア州の中でも重要な産業都市となって多くの人々が仕事を求めて移住してきました。第二次世界大戦中には造船所や航空機工場が設立され、軍事の要所としての役割を果たしていきます。また、戦後は航空産業や宇宙産業の中心地としてさらに発展を続けて現在の活気ある姿へと変貌を遂げました。
ロングビーチの文化と習慣
ロングビーチは生活リズムと多文化的な背景、そしてカリフォルニア州南部の温暖な気候と海岸線の魅力が相まって住民たちは独自のライフスタイルを楽しんでいます。
ロングビーチの日常はアウトドアと芸術を中心としたカジュアルなものです。美しい海岸沿いを散策したり、公園で家族とバーベキューを楽しみながらピクニックをしたりと、自然と調和した時間を過ごす多くの地元住民を見かけるでしょう。
この街には多様性を誇るコミュニティが根付き、さまざまな文化的背景を持つ住民がお互いの異なる価値観を尊重しながら共存しているのも魅力のひとつ。ダウンタウンでアートギャラリーやカフェなどが並ぶ通りを歩けば、ロングビーチの多様な文化や都会的な一面を身近に感じられます。
ロングビーチでは様々なイベントが開催されていますが、特に毎月第三日曜日に開催されるフリーマーケットは見逃せません。アンティークやヴィンテージ商品、手作りのアートピースなどが取り扱われ、地元アーティストや職人たちの作品を手に入れられます。このフリーマーケットは日本から訪れるバイヤーにも人気があり、他の市場と比べると掘り出し物が安価で購入できることで有名です。
夏にはジャズフェスティバルなどの野外音楽ライブショーが盛んに行われ、日本のアーティストが集まるイベントも開催されています。また海岸沿いで開かれるフードトラックフェスティバルなど、地元住民だけでなく観光客も楽しめるイベントが豊富です。
ロングビーチの主要観光スポット
クイーンメリー号 / The Queen Mary
海の上に浮かぶ歴史的なシンボル“クイーンメリー号”。この豪華客船は1930年代から運航を開始し、多くの乗客を乗せてニューヨークとイギリス間を1,001回横断した歴史があります。戦時中は兵士の輸送船としても利用され、戦後は再び豪華客船としての役割を果たしてきました。この船は1971年にロングビーチに永久的に係留され、ホテルやレストラン、博物館として現在も活用されています。船内には当時の豪華なアールデコ調の内装が保存され、歴史的な船旅の雰囲気を味わうことができます。訪問する際には予めツアーの予約をして、専門ガイドから船の歴史やエピソードを聞くことをおすすめします。
公式ウェブサイト:The Queen Mary
アクアリウム・オブ・ザ・パシフィック / Aquarium of the Pacific
ここは1998年の開業以来、500種以上かつ1万1千匹以上の生物が飼育される水族館です。年間150万人以上もの訪問客を魅了してきました。南カリフォルニアやバハカリフォルニアの生態系だけでなく、北太平洋や熱帯太平洋の生物まで幅広く飼育されています。
館内にはペンギンやサメ、エイ、クラゲ、特にシャークラグーンのセクションでは150匹以上のサメやエイを間近で見ることができます。家族連れはもちろん一人旅の方にもおすすめのスポットで、太平洋の美しさと神秘を心ゆくまで体感してみましょう。
公式ウェブサイト:Aquarium of the Pacific
ザ・パイク・アウトレッツ / The Pike Outlets
ロングビーチの中心に位置するショッピングとエンターテインメント施設が集うエリアです。コンベンションセンターや “アクアリウム・オブ・ザ・パシフィック”の隣にあり、数多くのブランドのアウトレットショップが並びます。夕方には美しい夕焼けを背景にリラックスした時間を過ごせるでしょう。また、夜にはイルミネーションが灯りロマンチックな雰囲気を楽しむことができます。ショッピングだけでなく映画館やジェットコースターなどのアミューズメント施設も併設されているため、友人や家族と訪れるのに最適なスポットです。
公式ウェブサイト:The Pike Outlets
ロングビーチのグルメガイド
ロングビーチのグルメは多様な特色を持つ異文化が交差するグルメの宝庫です。伝統的なアメリカ料理からエキゾチックなカンボジア料理まで、この街ならではの食事スポットを紹介します。
プノン・ペン・ヌードル・シャック / Phnom Penh Noodle Shack
ここは地元のカンボジアコミュニティに愛されているレストランです。1985年に家族経営で開業したこのお店は、豚肉のヌードルスープやおかゆが有名で、地元の人々や観光客に心地よい空間を提供しています。店内にはカンボジアやオーナー家族の写真が飾られ、暖かい雰囲気の中で味わえる食事は絶品です。メニューはシンプルなカンボジア家庭料理が提供され、特にモーズ・スペシャル・ライス・ポーリッジやストゥーデント・ヌードルは人気商品です。レストランは地元の人々に大人気のため週末は1時間以上待つこともあります。
公式ウェブサイト:Phnom Penh Noodle Shack
リグリー・バーベキュー・アンド・グリル / Wrigley BBQ and Grill
このお店は地元で愛されているバーベキューレストラン。ジューシーで香ばしいブリスケットやリブ、チキンなど本格的なスタイルのバーベキューを味わうことができます。絶品のマカロニ・アンド・チーズやコーンブレッド、ダーティーライスなどのサイドメニューも欠かせません。店内には”コービー・ブライアント”や”マイケル・ジョーダン”、”ノートリアス・B .I.G.”のポスターが飾られ、フットボールの試合がテレビで流れるなど店主の好みで染められているのも特徴です。このレストランはテイクアウト専門店ですが、店内と外にテーブルと椅子があるためその場で食べることもできます。親しみやすいスタッフが美味しい料理と共に来店者を迎えてくれるでしょう。
公式ウェブサイト:Wrigley BBQ and Grill
ヘリテイジ / Heritage
ここはミシュランの星を獲得したカリフォルニア料理のレストランです。1922年に建てられたクラフトマンハウスを活かした店内は、オープンキッチンのためシェフの調理が見られる特徴的な空間となっています。シェフの”フィリップ・プリティ(Philip Pretty)”と彼の姉妹”ローレン・プリティ(Lauren Pretty)”による家族経営で、サステナブルな肉や新鮮な魚介類、地元の市場の野菜を使用した独自のテイスティングメニューが評価されています。また、環境への配慮も忘れず、使い捨てのツールを使わないなどの工夫が施されている所もこのお店ならでは。ロングビーチを訪れた際にはこの隠れ家的なレストランでの食事をおすすめします。
公式ウェブサイト:Heritage
ロングビーチへのアクセスと移動方法
ロサンゼルスからのアクセス
車を利用する場合は州間高速道路110号線や、710号線を経由して簡単に到着できます。交通状況にもよりますが移動時間は30分から1時間ほどです。ロングビーチは海岸に面しているためフリーウェイの終点となり迷う事なく辿り着けます。
ロングビーチ空港からのアクセス
日本から直行便はありませんが、アメリカ国内からロングビーチへ移動したい時に有効的です。小さな空港なため混雑を避けたい場合に重宝されています。場所はダウンタウンロングビーチから北に11.4kmの距離に位置し、タクシーやシェアライド、または公共のバスを利用して約15分程度で簡単に到着できます。
公式ウェブサイト:Long Beach Airport
公共交通機関
公共交通機関を利用する場合はメトロやバスが充実しているため、観光地へのアクセスは非常に簡単です。特にメトロのA LineはダウンタウンLAとダウンタウンロングビーチを結び、観光客やビジネスマンにとって便利な交通手段となっています。地元のバスも市内各エリアを結んでおり、周辺観光スポットへのアクセスも容易です。ただし、夜間の公共交通機関の利用は治安を考慮して注意が必要です。どうしても移動が必要な場合はタクシーかシェアライドの利用をおすすめします。
市内観光の方法
ロングビーチは非常に大きい都市ですが主要な観光地はダウンタウン周辺にあるため徒歩での移動が可能です。レンタルバイクも充実しているため自転車で観光したい場合は、バイクシェアアプリをダウンロードして支払いを済ませてからレンタルと返却を行いましょう。