グリフィス天文台について解説 料金や行き方を紹介

グリフィス天文台について解説 料金や行き方を紹介

更新日:2024/11/01

グリフィス天文台について解説 料金や行き方を紹介

グリフィス天文台(Grifith Observatory)とは

ロサンゼルスの広大な緑地“グリフィス・パーク”の中心にそびえ立つ“グリフィス天文台”。世界中の観光客や天文愛好者を惹き付けてやまない白亜の建物と、輝く銅のドームは宇宙の神秘に触れる場所として多くの人々に愛されています。
19世紀後半に一人の実業家の夢と情熱により造られたこの天文台は、今やロサンゼルスのシンボルとなり、また学問の場としての役割を果たしています。天文台は科学者だけでなく、一般の方にも時代を超えて宇宙の驚異を伝え続けています。館内のプラネタリウムと展示物で天文学を学び、多数上映されているショーでは宇宙を旅するような経験ができます。また、それだけに留まらずロサンゼルスの絶景ポイントとしても知られるこの場所は、夕日が沈む頃には絶景を一目見に多くの人が訪れています。
ロサンゼルスを観光する際にはグリフィス天文台は外せないスポットのひとつで、街の光とともに輝く星空の下で存分に宇宙の神秘に触れてみましょう。壮大な宇宙の奥深さ、そして地球と人類の歴史、映画の舞台にもなる魅力が重なり合うこの場所を詳しく紹介します。

グリフィス天文台の基本情報

所在地 2800 E Observatory Rd, Los Angeles, CA 90027
電話番号 213-473-0800
営業時間 月曜日/ 休館、火〜金/ 12:00~22:00、土、日/ 10:00~22:00
入館料 無料
入場料(プラネタリウム) 一般/ $7、60歳以上と学生(学生証が必要)/ $5、5~12歳/ $3、5歳以下/ 無料
公式ウェブサイト Grifith Observatory
グリフィス天文台の歴史と建築

グリフィス天文台の歴史と建築

1896年に実業家のグリフィス・J・グリフィス氏とその妻は、ロサンゼルス市にランチョ・ロス・フェリスの土地3,015エーカー(12平方km)を公共公園建設のために寄贈しました。これを受けて市は彼らに敬意を表し、この土地を”グリフィス・パーク”と命名したことが起源とされています。
1912年にはロサンゼルス市へ2度目の寄贈として、自費でグリフィス・パーク内に劇場と天文台の建設を申し出ます。彼の目的は、市民が星空の美しさや宇宙の神秘を身近に感じることができる場所を与えることでした。この申し出は市議会によって受理されたものの、公園委員会のメンバーは反対し寄付を阻止するために裁判を起こします。その後グリフィス自身がこの申し出を遺言に残したまま、1919年7月6日に肝臓病で他界。彼の50万ドルの財産の大部分は“グリーク・シアター”と“グリフィス天文台”の建設のために市に遺贈されます。1933年にようやく彼の遺言通り天文台の建設が開始され、1935年には一般公開されることとなりました。
その後、第二次世界大戦中の天体航法訓練や、1960年代にはアポロ計画の宇宙飛行士の訓練にも使用されたことでその名を広く知られるようになります。天文台の建築は特徴的なアールデコ調のスタイルで設計され、白いコンクリートの壁や銅のドーム、そして細長い窓は1930年代当時の美的センスが反映されています。建物のシルエットが夕日に当たり橙色に映える絶景は、訪問者を魅了してきました。

映画のロケ地としても有名なグリフィス天文台

映画のロケ地としても有名なグリフィス天文台

グリフィス天文台は美しい景観と卓越した建築で知られていますが、映画のロケ地としても非常に有名です。この天文台はハリウッド黄金時代から現代映画に至るまで、数多くの作品に登場しています。『ラ・ラ・ランド』では、”エマ・ストーン”と”ライアン・ゴズリング”がロマンチックに踊るシーンで使用され、強い印象を残しています。
また、『ターミネーター』の象徴的なシーンの背景となった観測テラスなど、天文台には映画ファンには必見のスポットが各所にあります。これらの場所を訪れれば、きっと映画のワンシーンに入り込んだ気分を味わえるでしょう。映画に興味がない方でも、天文台の壮大さに心打たれること間違いなしです。

グリフィス天文台の見どころ

天文台からのロサンゼルスのパノラマ

天文台からのロサンゼルスのパノラマ

ここはロサンゼルスの景色を凝縮して存分に堪能できるスポットで、壮大なパノラマを天文台の高台から一望できます。日中はダウンタウンやミッドウィルシャーのビル群とその奥に広がる太平洋が眺められ、日没時のゴールデンアワーでは夕日が都市をオレンジ色に染めることで一層美しさが際立ちます。さらにはロサンゼルスの夜景の名所としても知られ、夜になると市内の光が煌めいてまるで星の海のように輝いて見えます。この幻想的な光景は観光を満喫した一日のクライマックスとして、多くの人々に愛されています。

ハリウッドサインの絶好ビューポイント

ハリウッドサインの絶好ビューポイント

グリフィス天文台はハリウッドサインの絶好ビューポイントとしても有名です。訪れる多くの人々が、その象徴的なサインを背景に写真を撮っています。天文台からは遠方の山に掲げられたハリウッドサインを眺められ、実際にサインがある地点までハイキングをすることで真下からの記念撮影ができます。

写真撮影のベストスポット

写真撮影のベストスポット

天文台の内外には数多くのフォトスポットが点在しています。特に中央のドームや庭園のベンチ、また展望デッキは美しい写真を撮るのに最適です。夜になると天文台の照明が幻想的な雰囲気を演出してくれるため、ロマンチックな空間での記念撮影にピッタリです。

プラネタリウムでのショーと館内展示物

プラネタリウムでのショー

プラネタリウムでのショー

“サミュエル・オシン・プラネタリウム(Samuel Oschin Planetarium) ”では、宇宙の果てから生命の微細な構造に至るまでの様々なショーが楽しめます。ドーム型の巨大スクリーンで繰り広げられるショーは最新テクノロジーを駆使した映像とサウンドシステムに加えて、事細かな解説で語られる物語によって観客を別世界へと誘い込みます。ショーは平日と週末でスケジュールが異なるため、ウェブサイトで事前に確認しましょう。チケットの価格は大人10ドル、55歳以上が8ドル、5歳から12歳の子供は6ドルで、5歳未満は無料となります。購入方法は館内のチケットカウンターのみのため、早めに到着して購入を済ませましょう。以下に現在行われている3つのショーを紹介します。

サインズ・オブ・ライフ(Signs of Life)

サインズ・オブ・ライフ(Signs of Life)

サミュエル・オシン・プラネタリウム(Samuel Oschin Planetarium)専用に制作された作品です。このショーは宇宙に生命をもたらすためには何が必要だったのかを探求する、天文学的な探偵物語として展開されています。地球を起点として火星や木星、土星の衛星とさらには天の川銀河を超えた惑星へ、私たちの想像力を超えた宇宙の謎の答えを探し求める冒険が繰り広げられます。

公式ウェブサイト:Signs of Life

センター・イン・ザ・ユニバース (Centered in the universe)

センター・イン・ザ・ユニバース (Centered in the universe)

このショーは人類が初めて空を見上げたときを起源とした宇宙の地点について探求します。科学的な観察により宇宙は地球を中心に回転していないことが判明しました。しかし、私たちのいる星の役割や存在意義について継続的な調査が行われるなかで、今でも地球を中心として保ち続けていることを強調しています。このショーの情報量はとても多く、観客は宇宙の壮大さを体感できるでしょう。

公式ウェブサイト:Centered in the universe

ウォーター・イズ・ライフ(Water Is Life)

ウォーター・イズ・ライフ(Water Is Life)

小学生向けの校外学習プログラム用に制作されたショーです。カリフォルニア州の水がどこから来ているのか、そして地球上の水がどのようにして私たちを生かしているのかを学ぶことができます。生命の探究がテーマになっていると同時に水が存在する環境を探すため、地球を起点として火星や木星とその他の惑星、さらには外部の太陽系へと水の環境を探し求めて旅をします。

公式ウェブサイト:Water Is Life

館内の展示プログラム

館内の展示プログラム

グリフィス天文台の展示プログラムは天文学の発見と魅力を通して、訪問者の想像力と好奇心を引き出すことを目的としています。ここでは実際の星空を観察しながら宇宙との関わりを身近に感じることができます。何をどのように観察するのか、またなぜ天文学が大切なのかという点について考えさせてくれるのがこの展示物の特徴です。各展示エリアでは空や宇宙の異なる視点を深く探ることが可能なため立ち寄ってみましょう。

グリフィス天文台とグリフィス・パークでのアクティビティ

天文台に面する“グリフィス・パーク”は自然と触れ合いながらリフレッシュするのに最適な場所です。ここではグリフィス天文台とグリフィス・パークで楽しめるアクティビティを紹介します。

グリフィス天文台へのハイキング

グリフィス天文台へのハイキング

丘の上にある天文台までの道のりには自然に囲まれたハイキングコースが点在しており、初心者から上級者まで幅広く楽しむことができます。天文台の真下まで行けばロサンゼルスの街並みを一望できるビューポイントもあり、息をのむような景色に出会えるでしょう。特に朝の清々しい空気の中でのハイキングは一日の始まりのウォーミングアップに最適です。

Firebreak Trail to Griffith Observatory

所在地:Western Canyon Rd, Los Angeles, CA 90068

ハリウッドサインへのハイキング

ハリウッドサインへのハイキング

グリフィス・パーク内には世界的に有名なハリウッドサインへ向かうハイキングコースもあります。このコースは傾斜になっている部分もありますが、頂上に到着した時の感動は計り知れません。サインの真下から全貌を眺めることができるため、多くの人が頂上で記念撮影をしています。眼下に広がるロサンゼルスのパノラマは一生の思い出となるでしょう。

Charlie Turner Trailhead

所在地:2840 W Observatory Rd, Los Angeles, CA 90027

グリフィス・パークでのピクニック

グリフィス・パークには広大な敷地が広がっており、ピクニックエリアが多く点在しています。天文台周辺の木陰の下でリラックスしながら食事を楽しむことができる場所では、地元の家族連れやカップル、友人同士で賑わうロサンゼルスの日常が垣間見れる場所です。持参したスナックと共にのんびりとした時間を過ごすことができるでしょう。また、パーク内にはカフェもあり、自然に囲まれた中で飲むコーヒーは格別。ハイキング後に立ち寄るのがおすすめです。

所在地:2333 Fern Dell Dr, Los Angeles, CA 90068
公式ウェブサイト:The Trails

夜のグリフィス天文台

夜のグリフィス天文台は昼間とは異なる特別な魅力があります。ライトアップされた建物は夜の空を背景に輝き、ロサンゼルスの夜景とともに幻想的な風景を作り出しています。

最適な時間帯

夜のグリフィス天文台

夕暮れ時の太陽が地平線に沈む少し前の時間に訪問するのが最適です。夕日でオレンジとパープルのグラデーションが広がる空と、点々と灯る街のあかりが見事にマッチした景色は、訪れた人の心を優しく包み込んでくれるでしょう。サンセットから約1時間後には星も姿を現して幻想的な夜景を堪能することができるため、夕暮れと夜景の両方を楽しめる時間帯がゴールデンアワーです。この場所から見えるロサンゼルスの夜景は日没から夜9時頃までが最も美しいとされています。街の明るさがちょうど良いバランスで輝いているため、写真撮影にもこの時間帯がおすすめです。

夜間の訪問と治安に関する注意点

夜間の訪問と治安に関する注意点

夜間の訪問は魅力的ですが、安全に楽しむためにはいくつかの注意点があります。天文台へと向かう道は山道のため、夜間の運転は特に注意が必要です。ロサンゼルス有数の観光地であり丘の上にある天文台の治安は比較的安全ですが、注意は怠らないよう心がけましょう。また、グリフィス・パーク内には野生のコヨーテが生息しています。ハイキングでグリフィス天文台を目指す際には、日が暮れる前に下山しましょう。

アクセスガイド

グリフィス天文台へ車でのアクセス

車でのアクセス

グリフィス天文台への車のアクセスはとても簡単です。最寄りのフリーウェイ州間高速道路5号線を利用し、Los Felitz(ロスフェリッツ)の出口を出たらそのまま西へ直進します。Vermont(バーモント)との交差点を北へ曲がり、そのまま道なりに丘を直進すると頂上の天文台に到着します。

グリフィス天文台の駐車場情報

駐車場情報

グリフィス天文台は駐車スペースが限られているため、特に週末や休日は混雑が予想されます。駐車場は天文台の前方と天文台の手前に路上駐車をする二通りがあり、駐車料金は一時間につき$10です。サンセットや夜景が見られるピークタイムに訪問する場合は、混雑を避けるため公共交通機関の利用を検討するか、少し離れた場所に駐車をして徒歩で行くのも一つの方法です。安全のため貴重品は車内に残さないように心がけましょう。

Metroバス、DASHバス、Uberの利用方法

Metroバス、DASHバス、Uberの利用方法

公共交通機関やUberなどのライドシェアサービスを利用したアクセスも可能です。ロサンゼルス郡都市圏交通局(Metro)B Lineに乗ってVermon/ Sunset (バーモント/サンセット)駅で下車し、DASHバスのObservatory路線に乗り換えて天文台まで向かいます。UberやLyftのようなライドシェアサービスを利用する場合は目的地に”Griffith Observatory”と入力するとストレスフリーで到着できます。ただし、天文台周辺は混雑することがあるため降車・乗車地点を事前に確認することをおすすめします。

entry ESTA申請はこちら 出発の72時間前までにお願いします