パサデナ(ロサンゼルス)のおすすめ観光スポット8選

パサデナ(ロサンゼルス)のおすすめ観光スポット8選

更新日:2024/10/09

カリフォルニア州ロサンゼルス郡に位置する歴史と文化の豊かな街、パサデナ。異国情緒溢れるこの街にはヴィクトリア様式の建物が立ち並び、歴史ある魅力的なスポットが点在しています。この記事では、有名な観光スポットやおすすめのカフェ・レストランと併せて、アクセスなど観光に役立つ情報を詳しく解説します。

パサデナ(Pasadena)ってどんな街？

カリフォルニア州ロサンゼルスに位置する都市“パサデナ”。“ルート66”の通り道としても知られ、歴史と文化が魅力的な街です。パサデナは、1900年代初頭から芸術と科学の拠点として発展し、現在は名高い博物館や美術館、NASAのジェット推進研究所が併設されたカリフォルニア工科大学が建てられています。

ヴィクトリア様式のレトロな建物が立ち並ぶ街中では、活気あるダイニングやショッピング、アートシーンなどを贅沢に楽しむことができます。また、新年を祝うイベント“ローズパレード”は、世界中の観光客に人気のイベントです。無数の花びらがあしらわれたフロートが圧巻で、毎年賑わいを見せています。

オールド・パサデナ(Old Pasadena)の魅力

パサデナの歴史的建物を利用し発展した“オールド・パサデナ”は、ヴィクトリア様式やアール・デコ建築の美しい街並みが魅力です。古い倉庫や建物を改装したおしゃれなショップやレストラン、カフェが立ち並び、ショッピングやグルメが楽しめるエリアとして老若男女問わず人気があります。また街中では、アンティークショップや多彩なイベントも開催されており、まさに歴史と現代文化が交差するエリアと言えるでしょう。

パサデナのおすすめ観光スポット8選

パサデナには美術館や歴史的建築、科学的機関をはじめ、自然豊かなオアシスもあり、訪れるすべての人に特別な体験を提供しています。ここでは、パサデナ観光のおすすめスポットを8つ紹介します。観光の目的や訪れるエリアを考慮しながら、パサデナの魅力を存分に堪能しましょう。

ノートン・サイモン美術館/The Norton Simon Museum

“ノートン・サイモン美術館”は、印象派や現代アートの名作を所蔵する美術館です。特に19世紀ヨーロッパの絵画や彫刻が充実し、アジアの美術品も豊富に揃っています。館内は大きく3つのセクションに分かれ、地下1階には仏教に関するアジア系の美術品、1階にはモネやゴッホなど著名な画家の作品が展示されています。

また、実業家の“ノートン・サイモン”が美術に興味を持った経緯をストーリー仕立てにしたショートフィルムも鑑賞でき、展示以外の見どころも満載です。静寂な雰囲気の中で豊富なコレクションを鑑賞できるため、美術愛好家にとって外せないスポットと言えるでしょう。

パサデナ市庁舎/Pasadena City Hall

1927年に建設された、スペイン・ルネッサンス様式の建物“パサデナ市庁舎“。壮麗な庭園に囲まれたシンボリックなドーム型の外観は、街のランドマークとして知られています。美しい噴水がある中庭には豪華な装飾が施され、観光だけでなく映画やドラマのロケ地、卒業式、結婚式のフォトスポットとしても人気です。

また、市庁舎内部は部屋の中以外の見学が可能なので、細部にまでこだわった内装や2階・3階へ続くらせん状の階段、建物内から望む中庭を堪能するのも良いでしょう。なお、パサデナ市庁舎は現在も機能しており、国家歴史登録財にも指定されています。

カリフォルニア工科大学/California Institute of Technology

カリフォルニア工科大学(通称：カルテック)は、東部のマサチューセッツ工科大学(MIT)と並ぶ科学技術系大学です。緑に囲まれた自然豊かなキャンパスには、科学と工学に重点を置いた6つの学部があります。

また、世界大学ランキング6位(2023年度)を誇る大学としても有名。ノーベル賞受賞者や著名人を多数輩出しており、全米屈指の名門校のひとつとして知られています。NASAの技術開発に携わるジェット推進研究所(JPL)も併設され、特に天文学や宇宙工学に興味がある方にとって魅力的なスポットと言えるでしょう。

ギャンブルハウス/The Gamble House

“ギャンブルハウス”は、アメリカン・アーツ・アンド・クラフツ運動(イギリスのデザイナーが主導した美術工芸運動)の傑作とされる歴史的住宅です。1908年に、P＆G社の2代目社長“デビット・ギャンブル”の別荘として建設。設計はグリーン兄弟(グリーアンドグリーン設計事務所)が手掛け、日本建築美術の影響を受けたと言われています。日本家屋に見られるような木工やガラス細工の建築が特徴的で、階段の手すりなど細部に至るまでこだわり抜かれたデザインは必見です。

また、ギャンブルハウスは映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年)」の撮影でも使用され、ファンには堪らないスポットとなっています。庭園も含めて丁寧に保存されており、ガイド付きツアーに参加することで内部の見学が可能です。ツアーはオンライン、または併設するブックストア(旧ギャンブル氏のガレージ)の受付カウンターで予約することができます。

コロラド・ストリート橋/Colorado Street Bridge

優雅なアーチ型が特徴的なパサデナを象徴する建造物です。1913年に建設されたコロラド・ストリート橋は、全長450メートル超えの高さからパサデナの美しい景観を望むことができます。特に夕暮れ時は魅力的な写真が撮れることでしょう。

また歴史的なランドマークとしても知られ、夜間のライトアップも見どころのひとつ。ローズボウル・スタジアムやオールドタウンからも程近く、多くの近隣住民が散歩コースとして利用しています。

ローズボウル・スタジアム/Rose Bowl Stadium

1922年に建設された“ローズボウル・スタジアム”は、全米有数のフットボールスタジアム。NFLの世界大会“スーパーボール”の開催場所に選ばれた際、マイケル・ジャクソンがハーフタイムショーのステージに立ったことでも知られています。

また多目的アリーナとして、カレッジフットボールのプレイオフやフードイベント、音楽コンサートなどが開催されています。さらに毎月第2日曜日に行われるフリーマーケットも人気が高く、アンティークやヴィンテージの服など、掘り出し物を求めて多くの人が訪れています。

キッドスペース・チルドレンズ・ミュージアム/Kidspace Children’s Museum

子供向けの体験型博物館“キッドスペース・チルドレンズ・ミュージアム”。子供たちが科学や物理、芸術、自然について楽しく学べるよう工夫された展示スペースやアトラクションが充実しています。

室内スペースでは、巨大な巣の中でアリの生態について学ぶことができます。さらに、屋外スペースにはジャングルジムなどの遊具も完備されているため、アクティブに遊びたい時にもおすすめです。ローズボウル・スタジアムの真向かいに位置しているため、併せて観光するのも良いでしょう。

アーリントン・ガーデン・イン・パサデナ/Arlington Garden in Pasadena

カリフォルニア固有植物や彫刻を観察できる地中海式庭園です。かつては高速道路を建築する予定でしたが、地元住民の反対によって計画は頓挫。その後非営利団体が整備と管理を行い、“アーリントン・ガーデン”が建設されました。

今では多種多様な花々やハーブが植えられ、地元住民にとって緑豊かな憩いの庭園となっています。散歩やピクニックをしたり、木陰にあるベンチでひと休みをしたり、自然と触れ合いリラックスするのに最適なスポットです。

パサデナの有名なニューイヤーイベント

パサデナのニューイヤーイベント“ローズパレード”は、新年を象徴する伝統行事として毎年多くの地元住民が参加しています。ここでは、全米最大規模を誇るイベントのひとつ、ローズパレードの見どころや基本情報について紹介します。

ローズパレード/Rose Parade

1890年から続くローズパレードは、新年を祝うパサデナの名物イベントです。色とりどりのバラの花で綺麗に装飾されたフロートや、豪華な馬車にマーチングバンド、パフォーマーたちがローズホールから出発してコロラド・ブルバードを練り歩きます。

全米最大規模のニューイヤーイベントとしても知られ、過去には日本の高校の吹奏楽部が参加したほど有名です。このパレードを見るため年末には観光客がたくさん訪れ、毎年場所取りのために路上にテントを建てるほどの賑わいを見せます。

パサデナの人気カフェ・レストラン

オールドタウンを含め、パサデナには多様な国の文化に影響を受けた料理を味わえるレストランが点在しています。アメリカ料理はもちろん、アジア系やヨーロッパ系まで選択肢はさまざま。ここでは、パサデナ観光で訪れたい人気のカフェやレストランを5つ紹介します。

ジョーンズ・コーヒー・ロースター/Jones Coffeer Roaster

新鮮な豆を自家焙煎させた、香り豊かな美味しいコーヒーが魅力の“ジョーンズ・コーヒー・ロースター“。オープン直後は営業許可証がなく知名度はありませんでしたが、椅子を持参した人にコーヒーを無料で淹れるサービスにより集客に成功し、注目され始めました。

現在、店内にはさまざまな椅子が置かれ、お店のロゴも椅子が集まったデザインになっています。また広く落ち着いた雰囲気の中、地元アーティストや音楽のイベントも定期的に開催され、コミュニティが繋がる場所としても機能しています。

クレープ・デ・パリス/Crepes De Paris

オールドタウンでフランスの本格的なクレープが楽しめるカフェ、“クレープ・デ・パリス”。スイーツ系のクレープはもちろんガレットなど、メニューのバリエーションが豊富です。砂糖とバターのみを使用したシンプルなものから、フルーツやアイスクリームがたっぷり乗っかったもの、または“セイバリー(savoury)”と呼ばれるしょっぱい系まで楽しめます。

こぢんまりとした可愛いらしい店内は、まるでパリのような雰囲気。緑溢れる庭園をイメージしたパティオ席での食事は特におすすめです。デザートとしてはもちろん、観光中に小腹が空いた時にも立ち寄ってみましょう。

クリス・コリアン・バーベキュー/Chris’ Korean BBQ

パサデナの東側に位置する“クリス・コリアン・バーベキュー”は、本場仕込みの韓国バーベキューが手頃な価格で味わえるレストラン。店主が厳選した肉や海鮮類、野菜などの食材を卓上グリルで好きなように焼けるスタイル(食べ放題)が特徴です。そのほかに“パンチャン”と呼ばれるキムチやサムジャンなど、韓国の伝統的なサイドディッシュも無料で食べられます。

天気が良い日は、パティオ席での食事がおすすめ。開放的な空間で頂くビールと焼肉は絶品で、まさに至福のひと時と言えるでしょう。アットホームな雰囲気でスタッフの対応も丁寧なので、友人や家族との食事にぴったりです。

ラーメン・タツノヤ/Ramen Tatsunoya

オールドタウンにある“ラーメン・タツノヤ”は、濃厚でクリーミーな豚骨ラーメンが自慢。日本・福岡から引き継がれた伝統の味はラーメン愛好家からも評判が良く、連日行列ができるほど人気です。

小規模ながら洗練された店内には、ラーメンを作る工程が覗けるオープンキッチンが設置されています。お店オリジナルの餃子はニンニクが効いていて、アメリカでは珍しい日本ならではの餃子を食べることができます。

ラッキーボーイ/Lucky Boy

“ラッキーボーイ”は、地元住民に愛される老舗ハンバーガーショップです。看板メニューのボリュームたっぷりのハンバーガーは、コロナ禍でさえ長蛇の列ができたほど不動の人気を誇っています。おすすめメニューは、定番のダブルチーズバーガー。肉汁たっぷりのジューシーで大きな手作りパテが、食欲と空腹を同時に満たしてくれることでしょう。

そのほかにも朝食メニューのひとつ、卵とベーコン、ソーセージ、ハッシュブラウンが巻かれた具沢山なブリトーも大人気。朝だけでなく1日中提供されているので、ブランチやランチ、小腹を満たしたい時にもおすすめです。クラシックな雰囲気の店内には、気軽に質問ができるカウンターサービスがあり、またメニューの料金設定もリーズナブル。観光客に嬉しいポイントがたくさんあるお店です。

パサデナ観光のお役立ち情報

パサデナ観光の予定がある方は、事前に現地の治安や気候などの情報を調べておきましょう。ここでは、パサデナへのアクセス方法や観光のベストシーズンなど、旅の計画を立てる際に役立つポイントを解説します。

ロサンゼルスからパサデナへのアクセス

ロサンゼルス国際空港からパサデナへアクセスするには、車またはバスや地下鉄を利用します。車の場合は、州間高速道路“105番(I-105)”から“110番(I-110N)”に入り北上すると、約45分でパサデナに到着します。バスや地下鉄を使用する場合は、まず空港からLAX FLAwayバスでユニオン駅に向かいましょう。その後メトロレールA駅(ブルーライン)に乗り換え、メモリパーク駅で降車すればパサデナに辿り着きます。

気候・ベストシーズン

パサデナは地中海性気候のため、年間を通して温暖で乾燥しているのが特徴です。ロサンゼルス近郊の中でも盆地のような気候で、夏は暑く冬は他の地域と比べて少し気温が低くなります。降水量が少なく解析に過ごしやすい春と秋は、観光のベストシーズンと言えるでしょう。また、パサデナは山沿いに位置しているため、緑が生い茂った壮大な景観を楽しむのにも最適な季節です。

治安

パサデナはロサンゼルス近郊でも特に治安が良いエリアとされています。頻繁に警察が巡回しているため事件・事故が少ない街ですが、一部の地域では夜遅い時間の外出には注意が必要です。特に観光客が多いオールド・パサデナ周辺は比較的安全ですが、夜間はできる限り人通りの多いエリアを歩くことをおすすめします。また貴重品の管理は徹底し、公共交通機関を利用する際は周囲に十分注意しましょう。