アメリカの通過・トランジットビザ(Cビザ)の概要と申請方法について
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アメリカ通過ビザ(Cビザ)の種類
アメリカ通過ビザ(Cビザ)は以下の3種類があり、目的はアメリカ国内での乗り継ぎに限られます。Cビザを取得した方は、原則として空港エリア外への訪問や24時間以上の滞在は認められませんのでご注意ください(C‐2ビザ取得者を除く)。
C-2ビザ:国連本部関係者
C-3ビザ:外国政府職員および家族や使用人
アメリカでの観光や一時滞在を目的として入国する方は、Bビザの取得が必要となります。
トランジットビザ(Cビザ)とは
一般的な観光や短期ビジネスを目的としてアメリカで90日以内の滞在を希望する方は、電子渡航認証ESTA(エスタ)の申請が必要です。ただし、ESTA(エスタ)の申請はVWP(ビザ免除プログラム)参加国の市民に限られ、現時点で41か国が対象となります。アメリカの空港または港を経由して他国へ向かう渡航者も原則としてESTA(エスタ)申請が必須となりますが、トランジットビザ(Cビザ)を利用する方も少なくありません。同ビザはアメリカ国内の空港・港で乗り継ぎ他国へ渡航する方を主な対象とし、取得した方は空港および港湾内での一時滞在および米国通過が認められます。アメリカ国内での観光やビジネスを目的とする方はトランジットビザ(Cビザ)申請の対象外となるため、目的にふさわしいビザの取得をご検討ください。
なお、すでに期限が有効な短期商用ビザ(B1ビザ)または観光ビザ(B2ビザ)を取得済みの方は、ESTA(エスタ)およびトランジットビザ(Cビザ)を取得することなく米国内での乗り継ぎと通過が認められます。
短期商用ビザ(B1ビザ)と観光ビザ(B2ビザ)に関する詳細は、「B1・B2ビザ(アメリカでの非移民ビザ・商用観光ビザ)について」をご確認ください。
トランジットビザ(Cビザ)の取得が必要な場合
- アメリカ入国の目的が他国へ向かうための乗り継ぎであること
- ESTA(エスタ)を取得せずにアメリカ国内で乗り継ぎを行う方(VWP参加国の市民に限ります)
- 国連本部の規定に基づき、外交を目的としてアメリカ経由で継続的に他国を訪問する要人(C-2ビザの取得が求められます)
トランジットビザ(Cビザ)の取得が認められない場合
- 観光や短期ビジネスなど、アメリカ入国の目的が乗り継ぎ以外の方(B1・B2ビザの取得が求められます)
- アメリカ入国を希望する海上保安官(B1ビザの取得が求められます)
- アメリカ政府指定の国際機関に所属する国外の要人で、米国を経由または通過し他国へ向かう場合(G-4ビザの取得が求められます)
通過ビザ(Cビザ)の申請方法について
通過ビザ(Cビザ)は在米国大使館または札幌・大阪・福岡・那覇の各総領事館にて申請を受け付けています。対象は米国内の空港または港を経由・通過して他国へ向かう渡航者となり、他の目的によるアメリカ入国は原則として申請が認められません。
通過ビザ(Cビザ)を取得する際は申請資格を満たし、指定の書類提出が必須となります。Cビザを含む全ての非移民ビザを取得した方は目的遂行後、速やかなアメリカ出国が求められます。アメリカの非移民ビザの種類と申請方法に関する詳細は、「アメリカビザ(非移民ビザ申請)の種類・申請方法」をご確認ください。
通過ビザ(Cビザ)の申請資格
通過ビザの取得を希望する方は一部の例外を除き、予め必要書類を用意したうえで領事官との面接が必要です。申請前に以下の該当資格をご確認ください。
- アメリカを経由し、目的地へ入国するための航空券または船舶チケットを所持していること
- 正当な理由でアメリカを経由または通過し、目的地までの渡航許可を取得していること
- 目的遂行後、速やかにアメリカを出国する意志があること
- アメリカ滞在中は船舶乗務員など一時就労ビザを取得した方を除き、関係者から報酬を受ける予定がないこと
- 渡航目的を遂行するにあたり、十分な資金所持を証明できること(預貯金が記載された銀行通帳、金融機関の残高証明書、給与明細などの提出が求められます ※コピー可)
通過ビザ(Cビザ)申請方法の手順
申請方法は大使館および各領事館によって異なります。在日米国大使館および大阪・那覇総領事館と、札幌・福岡総領事館の申請方法をご確認ください。また、子どもや高齢者の方は、原則として領事館との面接が免除されます。申請に必要な書類や手順を確認し、早めに手続きを行いましょう。
在日米国大使館および大阪・那覇総領事館で申請を行う場合
通過ビザ(Cビザ)申請の際は以下の書類提出が求められます。
- 期限が有効なICチップ搭載のパスポート
- 過去10年間に発給を受け失効となったパスポート
- 証明写真1枚(5cm × 5cmのカラー写真、背景が白で6か月以内に撮影したものに限ります)
※眼鏡着用の写真は認められません。 - オンライン事前審査DS-160で取得した申請IDとバーコード
※ DS-160はオンラインにて登録を行い、該当ページを出力してください。以前に利用したDS-160は使用できません。年齢を問わず必須となりますので、家族で申請する際は全員分の申請IDとバーコードを提出してください。 - 面接の予約日時が記載されたWebページの出力
日本国籍以外の方は「外国人登録証」または「在留カード両面のコピー」の提出も求められます。
また、過去に重大な犯罪歴がある方は上記の5点に加え、事件における判決時の謄本と英訳をご用意ください。
札幌・福岡総領事館で申請を行う場合
札幌・福岡総領事館で通過ビザ(Cビザ)を申請する方も、在日米国大使館および大阪・那覇総領事館と同じ書類提出が求められます。ただし、必要書類を事前に郵送する必要がありますので注意が必要です。
総領事館では少なくとも面接3日前までに必要書類の到着を推奨しており、日にちに余裕をもった面接日の予約が求められます。面接日を予約した後、数日以内に総領事館より日本郵政のレターパック封筒が届きますので、必要書類を同封し速やかに提出しましょう。
※1週間以内に面接予約日を指定した方は、レターパック封筒の送付対象外となります。速達での郵送か、総領事館入口の警備員への提出が求められますのでご注意ください。
※各総領事館での受け付けは、休館日を除く月~金曜日の8 : 45~17 : 30となります。面接前日の正午までに届くよう、速達またはレターパックで郵送手配を行ってください。
札幌領事館の郵送先
在札幌米国総領事館ビザサービス
〒064-0821 札幌市中央区北1条西28丁目
※封筒の裏側に面接予約日・予約時間の記載をお願いします。
福岡領事館の郵送先
在福岡米国領事館ビザサービス
〒810-0052 福岡市中央区大濠2-5-26
※封筒の裏側に面接予約日・予約時間の記載をお願いします。
子どもと高齢者の通過ビザ(Cビザ)申請について
国籍を問わず14歳未満の子どもと80歳以上の方は、通過ビザ(Cビザ)申請の際に領事官との面接は免除されます。両親または親族の同行が条件となり、郵送でのビザ申請が可能です。領事館との面接は不要ですが、オンライン事前審査DS-160で取得した申請IDとバーコードは郵送での提出が必須となります。
なお、以下いずれかに該当する方は郵送でのビザ申請対象外となり、領事館との面接が必要です。
- 現在、日本に居住または滞在していない方
- 過去にESTA(エスタ)を申請した際、「渡航認証拒否」となった履歴がある方
- イラン、イラク、北朝鮮、スーダンまたはシリアいずれかの国籍を持つ方
- 過去に日本やアメリカのほか、他国で逮捕歴がある方
※子どもと高齢者のビザ申請に関する詳細はこちらをご確認ください。
通過ビザ(Cビザ)の申請は米国大使館・総領事館へ
アメリカ渡航に必要なビザ申請は、下記の大使館および総領事館にて受け付けています。最寄りの申請窓口をご確認ください。
在日米国大使館
住所:〒107-0052 東京都港区赤坂1-10-5
電話番号:03-3224-5000
FAX:03-3224-5856 (商務部)
メールアドレス:support-japan@ustraveldocs.com (ビザ課)
開館日:月曜~金曜日8:30~12:00、14:00~17:30
閉館日:土曜、日曜日、日本と米国の祝日
駐大阪・神戸米国総領事館
所在地:〒530-8543 大阪府大阪市北区西天満2-11-5
電話番号:06-6315-5900
FAX:06-6315-5914
メールアドレス:AOK@state.gov
開館日:月曜~金曜日9:00~12:00、13:30~15:30
閉館日:土曜日、日曜日、日本と米国の祝日
在札幌米国総領事館
所在地:〒064-0821 北海道札幌市中央区北一条西28丁目
電話番号:011-641-1115
FAX:011-643-1283
メールアドレス:SapporoACS@state.gov
開館日:月曜~金曜日8:30〜17:30
閉館日:土曜日、日曜日、日本と米国の祝日
在福岡米国領事館
所在地:〒810-0052 福岡県福岡市中央区大濠2-5-26
電話番号:092-751-9331
FAX:092-761-7116
メールアドレス:FukuokaACS@state.gov
開館日:月曜~金曜日9:30〜17:30
閉館日:土曜日、日曜日、日本と米国の祝日
在沖米国総領事館
所在地:〒901-2104 沖縄県浦添市当山2-1-1
電話番号:098-876-4211
FAX:0988-76-4243
メールアドレス:NahaACS@state.gov
開館日:月曜~金曜日8:00~17:00
閉館日:土曜日、日曜日、日本と米国の祝日
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更新日 : 2024/10/07