ブルックリンのおすすめ観光スポット10選
更新日:2024/09/19
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ブルックリンの厳選スポット10選
ブルックリンは、ニューヨーク市を構成する5つの区のひとつです。その歴史はオランダ植民地時代まで遡り、入植者たちが母国の地名からブルーケレン(Breuckelen)という名の町を築いたことから始まりました。かつては独立した市として繁栄を極め、1898年にニューヨーク市と統合されてからは多彩な文化と豊かな歴史を背景に今日でもその独特な魅力を放っています。
ブルックリンはロングアイランド西端に位置し、この地域を象徴するブルックリン橋を通じてマンハッタンへと繋がっています。過去の製造業が盛んだった労働者階級の工業地帯というイメージから一変し、現在ではアートやグルメ、ファッションの分野で世界中から注目を集めるトレンドの発信地となりました。
ここでは、ブルックリン地区の中でも厳選した10か所のおすすめスポットを詳しく紹介します。
ダンボ/DUMBO
“ダンボ(DUMBO)”は、マンハッタンブリッジとブルックリンブリッジの間に位置する人気観光スポットです。かつて工業地帯だったこのエリアは1970年代後半、マンハッタンの不動産価格高騰によるジェントリフィケーション(再開発による地価の高騰現象)の影響を受け、移住してきたアーティストたちの手によって生まれ変わりました。“DUMBO”というユニークな名前は当時の若者達により考案された”Down Under the Manhattan Bridge Overpass(マンハッタンブリッジの高架下)”を意味し、今やニューヨーク市内で最も活気ある地域のひとつとなっています。
歴史的にも価値のあるこの地区は、2000年にアメリカ合衆国国家歴史登録財に指定されています。地区内にあるフードコートタイムアウト マーケット ニューヨーク/(Time Out Market New York)では、種類豊富なローカル料理やビールなどが楽しめ、週末は “ブルックリン・フリーマーケット”などのイベントが人気です。ブルックリンブリッジ麓にある“ブルックリンブリッジパーク”からは、イーストリバー越しに息を吞むほど美しいロウワー・マンハッタンの景観を楽しめます。
またDUMBOは、ニューヨーク市の主要なアート地区のひとつとしても有名です。マンハッタンブリッジ下で見られるストリートアートはこの地域の魅力を形作っていると言えるでしょう。さらに創造性と芸術性の高いギャラリーイベントが多数行われ、公共アートプロジェクト“DUMBO Projection Project“では地域コミュニティが一丸となって取り組んでいます。アクセスはA,C線のハイストリート(High st)駅から徒歩約7分、F線のヨークストリート(York st)駅からは徒歩約8分です。
ブルックリン美術館/Brooklyn Museum
ニューヨーク市ブルックリン区にある“ブルックリン美術館”は、ニューヨークで2番目に大きな美術館です。エジプト、ヨーロッパ、アメリカ、アフリカ、アジアのアート作品を幅広くコレクションしており、後期ゴシックやルネッサンス、印象派のヨーロッパ絵画、さらには日本の浮世絵も含まれ、総作品数は150万点以上にのぼります。特に古代エジプトの美術品が多く所蔵され、ミーラや壁画、古代文字の書かれた文献など、その保有数は世界四大美術館のひとつ“メトロポリタン美術館”以上です。
2月〜8月、10月の第1土曜日には、「ブルックリンミュージアムナイト」という特別なイベントが開催され、夜11時まで賑わいます。このイベントではアート鑑賞と音楽イベントなどが同時に楽しめるため、パーティー感覚でユニークなアート体験ができます。また期間限定で開催される、スパイク・リーやバスキアなどブルックリンを代表する著名人たちの特別展も見逃せません。別途料金はかかりますが訪れる価値は十分にあります。
入場料:Pay what you wish(※推奨寄付額大人$20、学生/シニア(65歳以上)$14、19歳以下無料、最小寄付額$1)
営業時間:午前11時〜午後6時(水〜日曜日)、午後5時〜午後11時(2月〜8月、10月の第1土曜日)
休館日:月・火曜日
公式ウェブサイト:Brooklyn Museum
チョイス・マーケット/Choice Market
クリントン・ヒルとベッドフォード・スタイヴェセントの間に位置する“チョイス・マーケット”。レンガの壁やヴィンテージテイストのインテリアで統一されたブルックリンスタイル のコーヒーショップ兼カフェです。家族経営ならではの温かさとフランス南西部伝統の手作りパンや種類豊富なペストリーで、地元住民の憩いの場となっています。
このカフェには入口が2か所あり、一つは軽食や飲み物を手軽に楽しめる小さなコーヒーショップ、もう一つはブランチを楽しめるカフェスペースとなっています。カフェの席でも隣のお店からペストリーを運んでもらえるため、のんびりと食事の時間を過ごしたい方には特におすすめです。
コーヒーショップの店内に入ると焼き立てパンの香りが漂い、コーヒーやペストリーを中心とした軽食メニューが食欲をそそります。カフェ側のメニューはサンドイッチやハンバーガー、パニーニ、サラダ、デザートまで、グルテンフリーのものも含めて幅広く提供しています。特におすすめのメニューは、店員が自信を持って提供するハム&チーズクロワッサン。アメリカ全土で親しまれるハム&チーズを、こだわり抜いた素材と技術で至高の逸品に仕上げています。
ブルックリン・ブルワリー/Brooklyn Brewery
ウィリアムズバーグの街角に佇む醸造所“ブルックリン・ブルワリー”は、ビール愛好家におすすめの観光スポットです。この醸造所では月~金曜日に45分間、土曜日(隔週)に1時間の工場見学ツアー”小規模バッチツアー(Small Batch Tour)”が開催されています。参加料金は1人18ドル(サービス料金は別途)。ツアー中は専属ガイドが醸造所の歴史や製造過程について詳しく解説し、定番のブルックリンラガーを含めた4種類のビールが試飲できます。(日曜日にも無料ツアーが開催されていますが試飲は含まれません。)
このブルックリンラガーは、日本のビールよりも濃厚な苦みと深い味わいが特徴で、ビール好きには堪らない深いべっ甲色も魅力のひとつです。そのほかにもブラウン・エールやディフェンダーIPA、ベルエアー・サワーといった様々なビールが楽しめます。
テイスティングルームではこれらのビールはもちろん、その場で工場限定のビールも味わえます。作りたてのドラフトビールは約6ドルで提供され、ツアー参加後も醸造所の余韻に浸れます。試飲で使用したグラスはお土産として持ち帰ることも可能です。
印象的なブルックリン・ブルワリーのロゴは、”I❤︎ NY”のデザイナーであるミルトン・グレイザ-によるもの。傾いた”B”は生ビールを注ぐ際の取手を、”B”の右側へ突き抜けた部分は注がれるビールを意識してデザインされました。工場内にはこの特別なロゴ入りのオリジナルTシャツやキャップなど、お土産にも人気のアイテムが充実しています。
ツアー時間:午後4時15分、午後6時(月〜木曜日)、午後3時、午後4時、午後6時(金曜日)、午後1時〜午後6時(日曜日)、午後12時30分、午後2時(2月24日)/午後2時、午後4時(3月9日、3月23日)*
※要予約、日曜日は無料ツアーのみ
※土曜日のツアーは隔週になります
公式ウェブサイト:Brooklyn Brewery
ドミノ・パーク/Domino Park
ウィリアムズバーグ地区のイーストリバー沿いに広がる公園“ドミノ・パーク(Domino Park)”。かつて世界一の生産量を誇った巨大砂糖精製所の跡地に建てられた、歴史と工業遺産が融合した魅力的なスポットです。1856年に建設された砂糖精製所は、アメリカの砂糖生産の98%を支える程大規模だったことが公園脇に残る倉庫や貯蔵用のタンクなどから分かるでしょう。現在は、市民のために開かれた現代的な憩いの場として生まれ変わっています。
この公園最大の魅力は高層にある遊歩道からの絶景です。イーストリバーやウィリアムズバーグブリッジ、さらにその奥にはマンハッタンのスカイラインが広がります。夕暮れ時には、西に沈む夕日がマンハッタンの高層ビル群に反射して黄金色に輝く景色が見られるでしょう。
子供から大人まで楽しめる施設も充実しており、プレイグラウンドやビーチバレーコート、噴水がある広々とした芝生のピクニックエリア、ドッグランなどがあります。家族連れだけでなくリラックスしたい時にもぴったりの場所です。
営業時間:午前6時〜午後11時
グリーンウッド墓地/Green-Wood Cemetery
風格ある巨大な門が特徴的な“グリーンウッド墓地(Green-Wood Cemetery)”は、ニューヨーク市ブルックリン区にある歴史的かつ自然豊かなスポットです。1838年に創立されたこの墓地は、約1.9平方キロメートルの広大な敷地に500種類以上の植物と7,000本を超える樹木が生息しています。2006年にはアメリカ合衆国国定歴史建造物に指定され、その歴史的価値が高く評価された観光名所として多くの人が訪れています。
この墓地には、19世紀にニューヨークで絶大な政治力を持った”ウィリアム・トゥイード”やティファニー創業者の”チャールズ・ルイス・ティファニー”、画家の”ジャン=ミシェル・バスキア”、発明家の”サミュエル・モールス”など、多くの著名人が眠っています。また、個性的な墓石や記念碑のデザインも特徴のひとつ。エジプト風のピラミッド型や古代ギリシャやローマ神殿を模したもの、ゴシック様式やイタリアンヴィラ風のデザインなど。中には子供部屋ほどの広さがある大きいサイズのものまで様々なスタイルの墓石が並んでいます。
ニューヨーク交通博物館/New York Transit Museum
ブルックリンのダウンタウンに位置し、廃駅となった旧コート・ストリート駅を利用して作られた“ニューヨーク交通博物館(New York Transit Museum)”。この博物館はニューヨークの交通機関の歴史やデザインを学ぶことができ、館内では地下鉄やバス、鉄道、橋、トンネルなど、ニューヨークの交通網がどのように発展してきたかを写真を用いて紹介しています。歴代の改札口や入場券(トークン)の展示は、時代ごとの移り変わりを物語り、まるでタイムスリップしたかのような感覚を得られます。
1番の見どころは、地下2階にある歴代の地下鉄車両の展示です。見るだけでなく、実際に車両内部に入って見学ができます。特別なイベント時は走行もするため、まさに動く博物館といっても過言ではありません。また交通機関内に使用されたアート作品やポスターの展示は、フォントやデザインに関心のある方にもおすすめです。ここでは日本のJRのポスターなども展示されており、日本人のデザイン性の高さを伺うことができます。
さらに、入口付近にある充実したお土産ショップも見逃せません。店内には電車やバスのファンなら誰もが喜ぶアイテムが豊富に揃い、ニューヨークの地下鉄マップや、路線をモチーフにしたアパレル商品が電車好きの心をくすぐります。マグカップなどの小物類やニューヨークの交通機関にちなんだ特徴的なデザインは、一味違うニューヨーク土産に最適です。
インダストリー・シティ/Industry City
ブルックリンのサンセットパークに位置する“インダストリー・シティ(Industry city)”。10棟もの歴史ある工場や倉庫を活用し、インテリアを美しくリノベーションした巨大な複合施設です。飲食店やショッピング、アートギャラリーにアトリエ、イベントスペースなど多彩なエンターテイメントが集結しています。
ここはかつて”ブッシュ・ターミナル”と呼ばれていました。1890年代にブルックリンを主要な国際港に変え、第一次世界大戦時にはアメリカ軍の基地としても利用されていた場所です。しかし、第二次世界大戦後のコンテナ輸送の導入とニュージャージーのポート・ニューアーク・エリザベス海洋ターミナルの建設により活動が衰退。その後2013年の再開発で現在の姿に生まれ変わりました。
ビルディング2にある雑貨店“IC Store by WantedDesign“は、世界中から集められたデザイン性の高いアイテムが揃い、広々としたフードホールでは種類豊富な料理を友達や家族とシェアして食べられます。またビルディング3と4の間の東側では、日本のカジュアルレストランでグルメを堪能できるとニューヨーカー達に人気です。さらにビルディング6には日本の酒蔵“ブルックリン蔵“があり、ツアーを予約すると専門家のガイドが作り方の工程を説明してくれます。施設までのアクセスは、地下鉄D ,N,R線の36ストリート駅から徒歩約5分。広い施設なので、配布されている地図を手にしてから周ることをおすすめします。
バークレイズ・センター/Barclays Center
ニューヨークのブルックリンに位置する“バークレイズ・センター(Barclays Center)”は、アメリカプロバスケットボールチーム(NBA)“ブルックリン・ネッツ“の本拠地です。施設内のグッズ売り場には、ネッツの選手たちのユニフォームやアパレル商品などが販売されています。2022-2023シーズンには日本人選手の渡邊雄太が在籍し、多くの日本人ファンが観戦に訪れました。
この施設は2012年の開業以来、NBAの試合だけでなくコンサートやボクシングなど幅広い用途で利用されています。なお、アクセスは地下鉄の利用が便利です。アトランティック・アベニュー(Atlantic Av)が最寄駅となり、駅を出て目の前がバークレイズ・センターになります。タクシーやライドシェアの利用も可能ですが、渋滞に巻き込まれるリスクや料金に注意が必要です。
公式ウェブサイト:Barclays Center
コニーアイランド/Coney Island
ニューヨーク市ブルックリン区南端に位置する半島“コニーアイランド(Coney Island)”は、その歴史と小旅行気分を味わえることで知られています。かつては島だったこの地域は2度の都市開発によりコニーアイランド川が埋め立てられ、ロングアイランドと陸続きの半島となりました。現在は併設するテーマパークのアトラクションや様々なイベントで、多くの観光客とニューヨーカーに愛されているスポットとなっています。
かつてこの場所は野性のウサギで溢れていたため、17世紀に入植してきたオランダ人によって「Conyne Eylandt(ウサギの島)」と名付けられました。その後「Coney Island」という英語名に改名され、現在は“ルナパーク“というレトロなアミューズメントパークと歴史的建造物に指定されたアトラクションがあることでも有名です。代表的なのは1927年から稼働している全長800mの木造ローラーコースター”サイクロン”。最高時速97kmで走り抜け、世界最古の絶叫マシーンのひとつとして知られています。
またこの島のイベントといえば、アメリカ独立記念日(7月4日)に毎年行われるホットドッグの早食い競争が有名です。コニーアイランドにある老舗ホットドック店“ネイサンズ(Nathan’s Famous Hot Dogs)”が主催するこのイベントでは、世界各国から早食い自慢たちが集まり競い合います。
営業時間:午後12時〜午後8時(金曜〜日曜日)
公式ウェブサイト:Luna Park (Coney Island)