ジョシュア・ツリー国立公園の見どころを解説 おすすめスポットも紹介

ジョシュア・ツリー国立公園の見どころを解説 おすすめスポットも紹介

更新日:2024/09/14

ジョシュア・ツリー国立公園の見どころを解説 おすすめスポットも紹介

アメリカ・カリフォルニア州の砂漠地帯に位置する“ジョシュア・ツリー国立公園”は、ユニークな形をした野生植物“ジョシュア・ツリー”が見られる国立公園です。また、さまざまな形の岩が多くあり、ロッククライマーにも人気のスポットとなっています。この記事では、ジョシュア・ツリー国立公園の見どころや訪れる際に知っておきたいポイントを中心に紹介。周辺のグルメスポットも厳選しているので、観光時の参考にしてください。

ジョシュア・ツリー国立公園(Joshua Tree National Park)とは?

“ジョシュア・ツリー国立公園”は、カリフォルニア州南東部にある“モハーヴェ砂漠”と“コロラド砂漠”が交わる場所に位置しています。公園内では、ユニークな形をした“ジョシュア・ツリー(正式名称:ユッカ・ブレビフォリア)”やサボテンなどの固有野生植物を観察できます。

ジョシュア・ツリー国立公園の名前は、この“ジョシュア・ツリー”に由来しています。キリスト教の旧約聖書に登場する“ジョシュア”が祈りを捧げる姿に似ていることから名付けられました。また、ジョシュア・ツリー国立公園は1994年に国立公園に指定されており、野生植物だけでなく、暴雨で形成された不思議な形の巨岩も見どころのひとつとして有名です。これらの多様な生態系と独特の自然美により、訪れる人を魅了しています。

ジョシュア・ツリー国立公園の基本情報

施設名 ジョシュア・ツリー国立公園/Joshua Tree National Park
所在地 74485 National Park Drive Twentynine Palms, CA 92277-3597
入場料 自家用車(1台)$30/オートバイ(1台)$25/個人$15(徒歩または自転車など)
営業時間 24時間営業(月~日曜日)
定休日 なし
公式ウェブサイト Joshua Tree National Park

ジョシュア・ツリー国立公園の見どころ

見どころ ジョシュア・ツリー国立公園は、独特な自然景観とさまざまなアクティビティが楽しめる場所として人気です。ここでは、園内で観察できる植物や砂漠地帯特有の生態系から、人気のビュースポットまで、この公園ならではの見どころを紹介します。

2つの砂漠の生態系

2つの砂漠ジョシュア・ツリー国立公園は、2種類の砂漠地帯の影響を受けているのが特徴です。モハーヴェ砂漠側は標高と湿度が高く、約200万本ものジョシュア・ツリーや珍しい形の岩石を観察できます。また、乾燥しているコロラド砂漠側は標高が低く、チョーヤカクタス(サボテン)やオコティロなど、多くの固有植物が自生しています。それぞれ異なる魅力があり、エリアごとに異なる生態系を持つ動植物を観察できるのが魅力と言えるでしょう。

砂漠地帯の植物とユニークな形の岩石

岩石 ジョシュア・ツリー国立公園では、“スカルロック”や“アーチロック”など、ユニークな形の岩を観察できるため、ハイキングや写真撮影にも絶好のスポットです。さらに、およそ8,000ものクライミングルートが設けられているのも魅力のひとつ。誰でも気軽に挑戦できるため、“ロッククライミングの聖地”と呼ばれ、世界中からクライマーが訪れています。

朝日や星空を一望できるビュースポット

ビュースポット公園の高台にあるビュースポット“キーズビュー”からは、美しい朝日や夕日を眺めることができ、多くの人が集まります。また、公園内のキャンプ場から眺める夜空も美しいと評判。

より美しい夜空を眺めたいなら、夏よりも冬がおすすめです。夏と比べて冬の夜空は澄んでいるため、満点の星空を存分に満喫できるでしょう。公園の周囲には電灯などの人工的な光が少ないため、視界一面に広がる星空を観察できるキャンプ場は、天体観測や写真撮影をするのに絶好のスポットです。

ジョシュア・ツリー国立公園の人気スポット7選

人気スポット7選 ジョシュア・ツリー国立公園のおすすめ人気スポットを7か所紹介します。なお、それぞれのスポットが離れている場合もあるため、観光する際は事前に計画を立てておくと良いでしょう。

1.ビジターセンター/Visitor Center

ビジターセンター ジョシュア・ツリー国立公園周辺にはビジターセンターが4か所あります。“ジョシュア・ツリー国立公園”、“コットンウッド”、“ブラックロック自然センター”、“ジョシュア・ツリー”です。なお、園内に併設されているのはコットンウッドのみで、ほかのビジターセンターは公園に隣接しています。

各ビジターセンターでは、公園内の道路情報や地図の確認、ガイドツアーの予約が可能です。ほかにも公園の歴史や自然についても学べるため、公園を訪れる前に立ち寄ることをおすすめします。

【各ビジターセンターの場所】

  • ジョシュア・ツリー国立公園ビジターセンター/Joshua Tree National Park Visitor Center
    場所:トゥエンティナインパームスのダウンタウン(公園の北側)
  • コットンウッドビジターセンター/Cottonwood Visitor Center
    場所:ピントベイスンロード沿い(公園の南側)
  • ブラックロック自然センター/Black Rock Nature Center
    場所:ブラックロックキャンプ場内(公園の北西側)
  • ジョシュア・ツリービジターセンター/Joshua Tree Visitor Center
    場所:ジョシュア・ツリーのダウンタウン(公園の北西側)

2.インディアン・コーブ・キャンプグラウンド/Indian Cove Campground

キャンプグラウンド ジョシュア・ツリー国立公園では、ロッククライミングなどのアクティビティのほかに、キャンプも楽しめます。公園内にはキャンプ場が点在し、なかでも“インディアン・コーブ”はループ状のハイキングトレイルが設けられていることで知られています。

巨大な岩の間にキャンプサイトが設置されており、自然に囲まれた静かな環境でゆっくりと過ごせるのが魅力的です。夜には空いっぱいに広がる星空を眺められるため、宿泊した際には観察してみましょう。またハイキングトレイルはキャンプ場の敷地内からアクセス可能で、初心者から上級者まで楽しめるコースなので、誰でも気軽に挑戦できます。なお、このトレイルは唯一公園内の道とは繋がっておらず、入場ゲートの外にあるため入園料はかかりません。

所在地:Indian Cove Mountain Road Twentynine Palms, CA 92277
入場料:1泊につき$20 ※人数とキャンプサイトの広さによって料金が異なります。
営業時間:24時間(月~日曜日)
定休日:労働者の日(9月第1月曜日)、10月14日、11月11日、感謝祭(11月第4木曜日)、クリスマス
※夏季休業期間(6月1日~9月2日)も一部のキャンプサイトが閉鎖されます。
公式ウェブサイト:Indian Cove Campground

3.ヒドゥン・バレー・トレイル/Hidden Valley Trail

ヒドゥン・バレー・トレイル巨大な岩山に囲まれた“ヒドゥン・バレー”は、ハイキングやピクニックに最適なエリアです。トレイル名のヒドゥン(Hidden)は“隠れる”を意味しており、かつてここは家畜泥棒の隠れ場所だったと言われています。

1マイル(約1.6km)ほどのループトレイルは、初心者も気軽に楽しめるハイキングコースです。ユニークな形状の岩や豊かな植生を観察しながらハイキングを楽しむことができ、見どころが満載。また、フォトジェニックな絶景スポットが点在しているのも見逃せないポイントです。

4.キャップ・ロック/Cap Rock

キャップ・ロック “キャップ・ロック”は、公園内の象徴的な岩石のひとつとして知られています。帽子を被っているように見えることから、“キャップ・ロック”と名付けられました。周辺には0.5マイル(800m)ほどの短いハイキングコースがあり、平坦な道なので、お年寄りや子供も散歩も兼ねて気軽に楽しめます。また、このエリアは美しい夕日を眺めることができるため、写真撮影にもおすすめです。

5.アーチ・ロック/Arch Rock

アーチ・ロックジョシュア・ツリー国立公園内で人気の撮影スポット、“アーチ・ロック”。公園の北側にある“ホワイト・タンク・キャンプグランド”から始まる短いトレイル(約480m)を進んだ先で見ることができます。

全長9mもの大きさを誇るこの岩は風化の影響でアーチ型になったと言われ、訪れる多くの人に自然の力強さを感じさせることでしょう。夜空に輝く星空とのコントラストは一見の価値ありです。

6.チョーヤ・カクタス・ガーデン/Cholla Cactus Garden

ガーデン公園の東部に位置する“チョーヤ・カクタス・ガーデン”は、チョーヤサボテンの群生地が見られるエリアです。太陽の光を受けて輝くサボテンが一面に広がっており、砂漠地帯ならではの美しい景色を楽しめます。なお、短い散策路は整備されているため、比較的安全にサボテンを観察できるでしょう。

チョーヤ・カクタス・ガーデンは、朝と夕方の時間帯に訪れるのがおすすめです。神々しく光るサボテンの棘がとても神秘的で、ジョシュア・ツリー国立公園の中でも人気の高いエリアとなっています。

7.キーズビュー/Keys View

キーズビュー“コーチェラバレー”や“サンバーナーディーノ山脈”を一望できる、高さ1,580mの山頂にある展望台です。天気の良い日にはメキシコまでも見渡すことができ、訪れる時間帯によっては息を呑む絶景が見られます。

また駐車場が完備されているため、車でアクセスできる利便性もポイント。特に、夕日が綺麗に見られる夕方の訪問がおすすめです。遠くでオレンジ色に輝く夕日や、東側の空の青色とピンク色のグラデーションが幻想的に映る光景を見ることができるでしょう。

ジョシュア・ツリー国立公園の気候・気温

気温 このエリアは、モハーヴェ砂漠とコロラド砂漠の境界に位置しているため、年間を通して気候が大きく変動します。夏季は猛暑が続き日中の気温は36度を超えますが、夜間は冷え込むため羽織ものを携帯しておくと良いでしょう。

冬の日中は比較的暖かいですが、夜間には氷点下まで下がる場合があるので注意が必要です。なお、年々暑さが増して空気が乾燥しやすくなっていることから、山火事が増えていると言われています。

ジョシュア・ツリー国立公園のベストシーズン

ジョシュア・ツリー国立公園を観光するベストシーズンは、春季(3月~5月)と秋季(10月~11月)です。これらの季節は気温が穏やかで、特に日中の散策やハイキングに最適。夏の厳しい暑さを避け、快適な気温の中で公園の自然を楽しむことができます。

ただし、ジョシュア・ツリーやサボテンなどの開花シーズンはその年の気候によって異なります。例えば降水量の多い雨季を経て、強い日差しに恵まれた場合は春頃に開花が見られるでしょう。

日本からジョシュア・ツリー国立公園へのアクセス方法

アクセス方法日本からジョシュア・ツリー国立公園へのアクセスは、まず東京(成田国際空港、羽田空港)や大阪(関西国際空港)からの直行便でロサンゼルス国際空港(LAX)まで向かいます。フライト時間は約10~12時間です。到着後は空港でレンタカーを借り、ジョシュア・ツリー国立公園へ向かいましょう。空港から公園までは、車で約2.5~3時間、距離にしておよそ210kmです。

主要ルートは州間高速道路105号東(I-10SE)から州間高速道路605号N(I-605N)を経由し、州間高速道路10号東(I-10E)を道なりに進みます。その後、カリフォルニア高速道路62号(CA-62E)に乗り換え、セイジ・アベニュー(Sage Ave)を右折。ユッカ・トレイル(Yucca Trail)を進み、約7マイル(約11.2km)先が公園の入口になります。

ジョシュア・ツリー国立公園に関するよくある質問

よくある質問ここからは、ジョシュア・ツリー国立公園を観光する前に知っておくと便利なポイントを紹介します。これらのポイントを参考にし、公園内をスムーズに見て回りましょう。

公園の入り口は?

ジョシュア・ツリー国立公園の入口は、西側の“ジョシュア・ツリー”、北側の“トウェンティナイン・パームス”、南側の“コットンウッド”の3か所です。西側のジョシュア・ツリーの入口はロサンゼルスから訪れる際に最も利用され、公園内の主要観光スポットへのアクセスに便利。また北部エリアを観光する際はトウェンティナイン・パームスの入口、パームスプリングス方面からのアクセスにはコットンウッドの入口から入場するのが最適です。

入場料は?

ジョシュア・ツリー国立公園の入場料は、自家乗用車1台あたり30ドル、徒歩や自転車は15ドル、オートバイは25ドルになります。入場パス購入日から6日間は、公園の出入りが自由です。また、アメリカ国内すべての国立公園で利用可能な年間パス“アメリカ・ザ・ビューティフルパス(America the Beautiful Pass)”は80ドルで購入できます。1年間はアメリカ国内の国立公園へ行き放題なので、複数の公園を訪れる方におすすめです。

なおアメリカでは、誰でも無料で公園に入場できる“国立公園無料開放日(国立公園週間、退役軍人の日、国立固有地記念日など)”を毎年設けています。

園内を観光する所要時間は?

ジョシュア・ツリー国立公園の観光に必要な時間は、最低でも1日を見積もると良いでしょう。車で主要観光スポットを巡る場合は約4~6時間、さらにハイキングやロッククライミングなどのアクティビティを楽しむ場合は、追加で時間を確保しなければなりません。なお公園内にはキャンプ場が点在しているため、長期滞在が可能です。時間に余裕をもった旅程を組み、大自然を肌で感じてみましょう。

公園の設備は?

公園内にはキャンプ場やピクニックエリア、トイレが複数設置されています。ただしレストランやガソリンスタンドはないため、事前に食料や燃料を準備しておく必要があります。また、場所によっては携帯電話の電波が届きにくいので、予めジョシュア・ツリー国立公園の地図を確認しておきましょう。なお周辺にはビジターセンターが“ジョシュア・ツリー国立公園”、 “コットンウッド”、“ブラックロック自然センター”、“ジョシュア・ツリー”の4か所あります。公園に訪れた際は、まず地図や現地の観光スポットなどの情報を入手しておくことをおすすめします。

ジョシュア・ツリー国立公園周辺のレストラン・カフェ

レストラン・カフェ公園内にはレストランやカフェが併設されていないので、訪れる前に食事を済ませておくと良いでしょう。ここでは、公園の周辺エリアにある地元民に人気のグルメスポットをいくつか紹介します。

ビリーリード・パームスプリングス/Billy Reed’s Palm Springs

ビリーリードパームスプリングスに位置するクラシックなアメリカンレストラン、”ビリーリード・パームスプリングス“。ジョシュア・ツリー国立公園からは車で約1時間の場所にあり、朝から夜まで1日を通して営業しています。レトロな雰囲気が漂う店内で、ステーキやローストビーフ、オムレツなど、ボリューム満点な料理をお手頃価格で堪能できるのが魅力。

なかでも、朝食メニューの“骨付き自家製ハム”は特に人気です。肉厚でジューシーなハムとスクランブルエッグは相性が良く、朝食べるのにぴったり。また、心温まるサービスとその居心地の良さから、地元民に長年愛され続けています。

所在地:1800 N Palm Canyon Dr, Palm Springs, CA 92262
営業時間:午前8時~午後9時(月~日曜日)
定休日:なし
公式ウェブサイト:Billy Reed’s Palm Springs

ザ・デズファインフード/The DEZ fine food

ザ・デズファインフード “ザ・デズファインフード”は、ジョシュア・ツリー国立公園の入口近くにあるテイクアウト専用のカフェです。店内は小規模ですがモダンな雰囲気が漂い、健康志向のメニューが種類豊富。新鮮な野菜を使用したサラダやベジタリアンメニューも充実しています。

また、オーガニックジュースやスムージーの種類も多いので、軽めの朝食をとるのにおすすめです。公園を訪れる前に淹れたてのコーヒーやヘルシーフードを購入し、大きな岩陰でピクニックをするのも良いでしょう。

所在地:61705 29 Palms Highway, Joshua Tree, CA 92252
営業時間:午前7時~午後5時(月~日曜日)
定休日:なし
公式ウェブサイト:The DEZ fine food

ユッカ・ケバブ/Yucca Kabob

ユッカ・ケバブ“ユッカ・ケバブ”は、地元で有名な中東料理専門レストランです。家庭的な雰囲気の中で提供される本格的なケバブ料理が人気。そのほかにも、定食のようなプレート料理やラップサンド、サラダなどのメニューが揃っています。

おすすめは、ビーフとチキンとコフタ(牛とラムのひき肉のつくね)が乗ったメインケバブです。ライスとサラダ、ハマス(ひよこ豆をペーストにしたディップ)、ピタブレッドがセットになったボリューム満点の一品。肉には中東料理独特の香辛料をまぶし、絶妙な焼き加減で調理します。そのため、焼き上がった肉はとても柔らかく、香ばしい味わいが口の中に広がるでしょう。

所在地:57345 Twentynine Palms Hwy Yucca Valley, CA 92284
営業時間:午前11時~午後9時(月~土曜日)
定休日:日曜日
公式ウェブサイト:Yucca Kabob
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