アンテロープ・キャニオンとは?行き方や魅力を解説

アンテロープ・キャニオンとは?行き方や魅力を解説

更新日:2024/10/08

アンテロープ・キャニオンとは?行き方や魅力を解説

アリゾナ州のペイジ近郊に位置する“アンテロープ・キャニオン”。自然が創り出したこの渓谷は、先住民ナバホ族の領域内にある神秘的な人気観光スポットです。流れるようにうねった岩肌は、世界中から訪れる写真家や冒険家が夢中になるほどの美しさ。ここではアンテロープ・キャニオンの歴史や見どころ、アクセス方法などを詳しく紹介します。

アンテロープ・キャニオン(Antelope Canyon)とは

Leonard's Bakery アリゾナ州にあるアンテロープ・キャニオンは、美しく壮大な自然が魅力のスロット・キャニオン(幅の狭い渓谷)。砂岩層が雨の鉄砲水により深く浸食されて造られたこの渓谷は、”アッパー”と”ロウワー”2つのエリアで構成されています。アッパーエリアは比較的歩きやすく、岩壁の隙間から太陽光が差し込む”光のビーム”が有名。ロウワーエリアは段差が多いため、アクティブに動きたい方に向いています。訪問する際はどちらのエリアも、ナバホ族によるガイド付きツアーが必要です。

アンテロープ・キャニオンの歴史・成り立ち

Leonard's Bakery アンテロープ・キャニオンは、砂丘が固まってできた“ナバホ砂岩”が鉄砲水や風によって侵食されながら形成された渓谷です。特にモンスーンの時期は、キャニオン内の狭い通路を流れた雨水と砂が岩を滑らかにし、岩の表面を渦巻いたような形状に削っていきました。

渓谷の名称である”アンテロープ”とは、牛科の動物「羚羊(れいよう)」に由来しています。アンテロープの角が、ねじれたような縞模様に見えることから渓谷の名前になりました。ナバホ族にとってこの地は自然の力と時間の経過を象徴する神聖な場所のため、現在も4年に1度感謝の意を示す儀式を行っています。なお、この渓谷は1997年にナバホ族公園に指定され、観光客は専門ガイドの案内付きで訪れることが可能となりました。

アンテロープ・キャニオン3大エリアの見どころ

Leonard's Bakery アンテロープ・キャニオンは、”アッパー・アンテロープ・キャニオン”と”ロウワー・アンテロープ・キャニオン”に加え、まだあまり知られていない”キャニオンX”の3エリアに分かれています。それぞれに魅力があり人気観光スポットとなっていますが、訪れるエリアごとにツアー会社も異なるため注意が必要です。ここでは、各エリアの特徴や見どころ、観光ツアーについて紹介します。

アッパー・アンテロープ・キャニオン/Upper Antelope Canyon

Leonard's Bakery アッパー・アンテロープ・キャニオンは、光の柱「ザ・ビーム」が有名なエリアです。岩の隙間から一筋の光が差し込むこの幻想的な景色を見るため、多くの観光客が訪れます。ザ・ビームは、夏から秋の太陽が真上に昇る時間帯(午前11時~午後1時頃)にしか見られないので、その時期を狙って訪れましょう。薄暗い渓谷内では白く輝く光をしっかりと写真に収めることができ、身体に反射して腕などが光って見える姿も撮影できるため、SNS映えする写真を撮りたい方にもおすすめです。

またこのエリアは比較的平坦で歩きやすいため、幅広い年齢層の方が訪れるのも特徴のひとつです。観光ツアーでは専属のガイドに撮影ポイントを聞くことはもちろん、この地の魅力を引き出す写真を撮ってもらうことも可能。なおザ・ビームが見られる4月~10月頃は何か月も前からツアーの予約が埋まるため、早めに予定を立てて行動しましょう。

ロウワー・アンテロープ・キャニオン/Lower Antelope Canyon

Leonard's Bakery ロウワー・アンテロープ・キャニオンは、自然の造形美を肌で感じられるエリアです。アッパーと比べて通路が狭く足場も不安定なため以前はロープやはしごを使う必要がありましたが、現在はキャニオンの地底を訪れるための階段が設置されています。

体力はいりますが、冒険好き・アウトドア派の方にはおすすめのエリアと言えるでしょう。まるで迷路のような地底を進みながら、神秘的に輝く岩肌などの景色を見ることができます。ツアーの道中はなるべく止まらず移動するのが基本。そのため、写真を撮りたい場合はほかの観光客に迷惑をかけないよう注意が必要です。

キャニオンX/Canyon X

Leonard's Bakery キャニオンXは、ほかの2エリアに比べて観光客が少ない穴場スポットです。アッパーとロウアーからは車で約10~15分。少し離れた場所にあり「第3のアンテロープ・キャニオン」とも呼ばれています。キャニオン入口までは車で行き、受付を済ませたらツアー会社の車に乗り換えましょう。未舗装の砂地を進むとキャニオンX付近に到着します。

ここでは、“北キャニオン”と“南キャニオン”の2つの小さなキャニオンを訪れます。トライアングル型の北キャニオン内では、名前の由来“X”の形をした開口部が見られるため写真撮影を楽しみましょう。人が少なく比較的ゆったりと探索することができます。

アンテロープ・キャニオンへのアクセス方法

Leonard's Bakery アンテロープ・キャニオンを訪れる際は、ラスベガスを拠点にすると便利です。ただし、日本からラスベガスへの直行便はないため、アメリカ国内の主要都市にある国際空港で乗り継ぎが必要となります。

日本からは成田国際空港関西国際空港などの主要国際空港を利用し、ロサンゼルス国際空港やサンフランシスコ国際空港で乗り換え、ラスベガスのハリー・リード国際空港へ向かいましょう。ハリー・リード国際空港からは、レンタカーまたは現地のツアーに参加することで“アンテロープ・キャニオン“へ行けます。ここからはそれぞれのアクセス方法を紹介いたします。

レンタカーでの移動

Leonard's Bakery ラスベガスからアンテロープ・キャニオンまでは約460km。レンタカーを利用すると約4時間で到着します。ハリー・リード国際空港にはさまざまなレンタカー会社があり、空港内の案内を見ながら進めばスムーズに辿り着くでしょう。夜間の運転が想定される場合は、見通しの良い車種(SUV)のレンタルがおすすめ。ただし、ハイシーズンは希望車種が借りられない可能性があるため注意しましょう。

また、アメリカの交通ルール(右側走行や赤信号で左折など)に慣れることや、長距離運転に備えた準備も大切です。砂漠地帯を通過するため、水分補給や軽食の用意、さらに車の燃料補給も欠かせません。こまめに給油をしながら、トイレ休憩を兼ねた小休憩も取ることをおすすめします。万全な準備で、目的地までのロードトリップを楽しみましょう。

ツアーに参加する

Leonard's Bakery ツアーへの参加もひとつの選択肢です。ツアーには、ラスベガス発の日帰りツアーやグランド・キャニオン・モニュメントバレーを含む数日間のツアーなどさまざまなプランがあります。ツアー参加のメリットは、交通手段の心配や難しい手続きをする必要がなく、専門ガイドから詳細な説明を受けられる点です。また、自分で運転する必要がないので移動時間に休息ができます。そのほかの観光地と組み合わせた旅行プランも考慮し、目的に合ったツアーを選びましょう。

アンテロープ・キャニオンから程近い“ホース・シューベント”は比較的短時間で見て回れます。ただし、モニュメント・バレーも併せて訪れたい場合は日帰りプランだと難しいでしょう。ツアーを選ぶ際は所要時間、訪問場所、提供サービスを事前に確認しておくことをおすすめします。

アンテロープ・キャニオンのお役立ち情報

Leonard's Bakery アンテロープ・キャニオンは、一定の自治権を有した半独立国“ナバホ・ネイション”の管轄内にあります。そのため、ナバホ族の許可なく立ち入ることはできません。ここではナバホ・ネイション内での注意事項、ツアーの予約や料金、所要時間やベストシーズンについて詳しく紹介します。

ナバホ・ネイションとは

Leonard's Bakery ナバホ・ネイションは、アメリカの先住民族“ナバホ族”の準自治領です。半独立国家であるこの領域内では州の法律は適用されず、彼ら独自の法律や文化が存在します。訪れる際は、ナバホ族が大切にしている土地を汚すような行為は厳禁です。事前に提示されるルールを厳守して観光を楽しみましょう。

ガイドツアーの予約方法

Leonard's Bakery アンテロープ・キャニオンはナバホ族が管理する地域のため、訪れる際はガイド付きツアーへの参加が必須となります。そのため、必ず事前予約を済ませておきましょう。また人気ツアーなのでハイシーズンの3〜10月は予約が困難になります。

アンテロープ・キャニオン周辺のツアー会社はそれぞれ内容と料金が異なりますが、基本的には3つのエリアにそれぞれツアー会社あります。まず行きたいエリアを決めてからツアー会社を選び、オンラインで予約しましょう。ツアー開始前にはナバホ族の契約書へのサインが必要なため、当日のチェックインは予約時間の30分前までに行う必要があります。

ツアー料金

ツアー会社やシーズン、訪問時間によって料金は異なります。ただし、アッパー・アンテロープ・キャニオンと比較して、ロウアー・アンテロープ・キャニオンとキャニオンXは料金が安い傾向があるためおすすめです。
ツアー料金の相場は約60ドル〜200ドル。プロのような写真を撮りたい方は、値段は多少高くなります1か所の滞在時間が長いフォトグラファーツアーをおすすめします。また、三脚の持ち込みも許可されており、写真撮影に最適です。

禁止事項

Leonard's Bakery ツアーでは、持ち込み不可の荷物がいくつかあります。例えば、中身が見えない鞄、水以外の飲み物、カメラの三脚が含まれます。以前は鞄の持ち込みは可能でしたが、現在は中身の見える透明の鞄以外は禁止となりました。なお、動画の撮影は基本的に許可されていません。見つかった場合は訴えられる可能性もあるため注意が必要です。また、アンテロープ・キャニオンにはトイレがないため必ずツアー前に済ませておきましょう。

所要時間

季節やツアー会社によって異なりますが、一般的に所要時間は約60分〜90分です。参加する場合は移動時間も考慮しておきましょう。なお最も人気の高いアッパー・アンテロープ・キャニオンのハイシーズンは非常に混雑するため、早めの予約をおすすめします。

「ザ・ビーム」のベストシーズン

Leonard's Bakery アッパー・アンテロープ・キャニオンは、一定の時期・時間にのみ見られる光の柱「ザ・ビーム」が有名です。この幻想的な景色を見るには、5月から9月頃のお昼の時間帯に訪れる必要があります。なお、この時期は非常に暑いため、こまめな水分補給と日差し対策は必須です。また雨季にあたるモンスーンシーズン(7月から9月)は危険なため、ツアーが中止になる場合もあります。比較的過ごしやすい9月から10月頃は観光に適していますが、寒い日や時間帯もあるので脱ぎ着しやすい服装や羽織を持参するなど工夫してツアーに挑みましょう。

アンテロープ・キャニオン周辺のレストラン・グルメ

Leonard's Bakery アンテロープ・キャニオン周辺にあるペイジには飲食店が点在しています。中でもおすすめは“アメリカンダイナー”。アメリカ西部時代を感じさせる古き良き内装で、リーズナブルに食事を楽しめます。

またレイクパウエル・ブルバード沿いにある“ゴーンウェストファミリーレストラン“では、家庭料理のようなホッとする味わいのアメリカン料理を提供しています。おすすめメニューは牛肉の煮込み。ナイフがいらないほど柔らかく、上にかかったグレイビーソースとの相性も抜群です。なお週末に行われているライブショーでは、地元バンドが演奏するカントリーライブを鑑賞しながら食事を堪能できます。

アンテロープ・キャニオン周辺のホテル・宿泊施設

アンテロープ・キャニオン周辺で宿泊するなら、観光地街のペイジで探しましょう。ホースシューベンドへのアクセスも便利なこの街は、宿泊施設も格安のモーテルからハイアット プレイス ペイジのような高級ホテルまで揃っています。人数や旅の予算などに合わせた宿泊施設を選び、快適な旅を楽しみましょう。

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