アリゾナ州フェニックスのおすすめ観光スポット8選
更新日:2024/09/15
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アリゾナ州フェニックスは、一年中太陽が降り注ぐ「太陽の国」として有名です。また全米有数の工業都市でありながら、サボテンが生い茂るアリゾナらしい広大な風景を堪能できるため、観光スポットとしても人気があります。この記事では、歴史的背景をはじめ、フェニックス観光前に知っておくと便利な情報や人気観光スポット、おすすめのレストランなどを詳しく紹介します。
アリゾナ州フェニックスの特徴
アリゾナ州の州都“フェニックス”は、アメリカ国内で5番目に大きい人口約160万人の都市です。アリゾナ州からメキシコに広がるソノラ砂漠の心臓部に位置し、一年中日差しが強いことから「太陽の谷」の名でも親しまれています。また、同州マリコパ郡の郡庁所在地として有名です。そのほかにも、フェニックスは全米有数の工業都市として機能しており、高度な製造業やハイテク産業、さらには観光業が現在の経済を支える三本柱となっています。郊外の至る所にサボテンなどの多肉植物が見られ、市内から行きやすいハイキングコースが多いことも魅力のひとつです。
治安
フェニックスは、アメリカのほかの主要都市と比較すると治安は良好と言えます。ただし、地域によって差があるため注意が必要です。市内警察は治安維持と犯罪防止に力を入れており、市内中心部や観光地では安全管理が徹底されていますが、郊外では窃盗や暴力犯罪が発生しています。そのため、危険地域には近寄らず、夜間の一人歩きはなるべく避けましょう。また、貴重品は肌身離さず携帯しておくと安心です。
時差
日本とフェニックスの時差は16時間です。フェニックスには、アメリカの多くの都市で実施しているサマータイムがありません。サマータイムとは、夏の時期に時計を通常よりも1時間早く進め、日暮れの時刻を遅らせることで日中の時間を有効利用する制度です。そのためフェニックスでは、アメリカのほかの都市と比べて夏季の時差が1時間短くなります。交通機関の運行スケジュールや観光スポットの営業時間などを間違えないよう注意しましょう。
アリゾナ州フェニックスの歴史
フェニックスが観光都市としての地位を確立する過程には、自然環境と経済の発展が大きく寄与しています。もともとネイティブアメリカンの居住区だったこの地は、19世紀に入ると鉱業と農業の中心地として発展を遂げます。特に、1880年代に鉄道が開通したことがきっかけで商業の中心地としての役割も強化され、多くの商品が東西の市場へと流通するようになりました。また20世紀には農産業用のダム建設が推進され、フェニックス周辺の農業が大きく躍進し、人口増加と共に街が繁栄していきます。さらに、20世紀中頃からは観光産業が加速。一年を通して温かく晴天の日が多いフェニックスは、ゴルフやハイキングなどのアウトドアアクティビティに理想的な場所として、多くの観光客が訪れるようになりました。また、美しい砂漠の風景や整備されたリゾート施設が開放されたことも、観光地としての魅力が向上した要因と言えるでしょう。現在のフェニックスは、アートと文化の中心地として複数の美術館や文化施設が立ち並ぶ人気の観光都市となっています。
フェニックスの人気観光スポット8選
アリゾナ州の中心に位置するフェニックスは、その歴史的な背景と自然の美しさが融合した観光地として知られています。まるで映画のワンシーンのような大自然の景色をはじめ、古代の遺物を観覧できる博物館や現代アートが展示されている美術館、さらにはアウトレットでのショッピングまで楽しめます。ここでは、見どころ満載なフェニックスの人気観光スポットを8つ紹介します。
1.ハード美術館/Heard Museum
フェニックスのダウンダウンに位置する“ハード美術館”は、ネイティブアメリカンのアートや文化、歴史に焦点を当てた私立美術館です。2階建ての館内には、ネイティブアメリカンに関する4万点以上のコレクションや3万4,000冊以上の書籍があり、伝統工芸品やさまざまな形で展示されたアートを鑑賞できます。2階にある“インディアン寄宿学校”の展示では、ネイティブアメリカンの負の歴史について紹介されています。インディアン寄宿学校とは、ネイティブアメリカンたちをアメリカ人に“仕立て上げる”教育を行うための私立施設です。インディアンたちの人権を無視した不当な扱い、歴史を一切重んじない教育を通した文化的侵略など、アメリカ人が行った迫害の一幕を学ぶことができます。
入場料:大人(18~64歳)$22.5/シニア(65歳以上)$18/学生$9/子供(6~17歳)/子供(5歳以下)無料
※学生料金適用には学生証の提示が必要です。
※事前にオンラインチケットを購入すると 10%割引になります。
営業時間:午前10時~午後4時(月~日曜日)
休館日:イースターサンデー、独立記念日(7月4日)、クリスマス、感謝祭(11月の第4木曜日)
公式ウェブサイト:Heard Museum
2.砂漠植物園(デザート・ボタニアン・ガーデン)/Desert Botanical Garden
広大なパパゴ公園内にある“砂漠植物園(デザート・ボタニアン・ガーデン)”。巨大なサボテンをはじめ、砂漠に自生する約2万種もの植物を観察できます。いつ訪れても楽しめますが、サボテンに花が咲く景色が見られる春の時期やクリスマスイベントなどが開催される冬の時期は、特に人気があります。
また、夕方以降はライトアップされたロマンチックな雰囲気の中、日中とは異なるサボテンの姿を観察できます。フォトジェニックな写真を撮りたい方はこの時間帯に訪れると良いでしょう。ただし、夕方の部のチケットは観光客だけでなく地元住民にも人気があるため、早めの予約をおすすめします。なお、植物の生態系を学べる教育プログラムも参加可能で、自然保護の重要性や生物学についてより深く学ぶことができます。
入場料:一般$24.95~$29.95/(3~17歳)$14.95~$16.95/子供(2歳以下)会員・毎月第2火曜日無料
営業時間:時期によって異なります。
10月~4月:午前8時~午後8時(月~日曜日)/午前7時~午後8時(水・日曜日※会員限定)
5月1日~9月1日:午前7時~午後8時(月~日曜日)/午前6時~午後8時(水・日曜日※会員限定)
休館日:7月1日~7日(※4月20日は正午に閉館します)
公式ウェブサイト:Desert Botanical Garden
3.アウトレット・ノース・フェニックス/Outlets North Phoenix
フェニックスの北部に位置するアウトレットモール、“アウトレット・ノース・フェニックス”。買い物目的の観光客や地元の人たちに人気のショッピングスポットです。モール内には、ファッションやアクセサリーをはじめ、スポーツ用品、靴などさまざまなブランドのアウトレット店が集結しています。これらの商品がアウトレット価格で手に入るため、そのほかのショッピングモールよりもお得に購入できるのが魅力。特に休日やセール期間中は多くの人で賑わっているので、訪れる前に購入したい商品を決めておくと良いでしょう。
営業時間:午前10時~午後8時(月~土曜日)、午前10時~午後7時(日曜日)
定休日:なし
公式ウェブサイト:Outlets North Phoenix
4.ホール・イン・ザ・ロック/Hole in the Rock
パパゴパークの東部に位置する、赤い砂岩でできた岩山“ホール・イン・ザ・ロック”。長い年月をかけて自然が作り出したユニークな形状と、至る所にある大きな穴が特徴的です。岩の穴までは比較的短時間で到着するので、ちょっとしたハイキングコースとしても人気があります。また、穴の中からフェニックスの街並みを覗くのは、ここでしかできない特別な体験となることでしょう。さらに頂上まで登ると、穴の中とは異なる壮大な景色を楽しむことができます。神秘的な写真を撮りたい方は夕暮れ時に訪れることをおすすめします。夕日に照らされ橙色に染まった岩肌や街並みなど、幻想的な景色を写真に収めることができます。なお、ホール・イン・ザ・ロックは砂漠植物園(デザート・ボタニアン・ガーデン)やフェニックス動物園と近いため、併せて観光するとスムーズです。
入場料:無料
営業時間:午前5時~午後7時(月~日曜日)
※トレイルは午後11時に閉園します。
定休日:なし
公式ウェブサイト:Hole in the Rock
5.フェニックス動物園/Phoenix Zoo
アメリカで大人気の“フェニックス動物園”は、自然公園“パパゴパーク”に併設されている広大な非営利動物園です。絶滅危惧種の動物を含む約400種、3,000頭もの動物を観察でき、子供から大人まで楽しめる観光スポットとして知られています。アフリカのサバンナや熱帯雨林、砂漠地帯に生息する動物が多く飼育されているため、園内を巡りながらサファリ気分を味わえるでしょう。また、動物を開放しているエリアやふれあいコーナーをはじめ、メリーランドなどのアトラクションを楽しめるのも人気の理由のひとつ。なおこの動物園は、野生動物の保護と教育にも力を入れており、動物と自然について深く学べる教育プログラムも多数開催されています。
入場料:大人(14 歳以上)$39.95/子供(3~13歳)$29.95
※オンライン購入の場合は、大人(14 歳以上)$37.95/子供(3~13歳)$27.95です。
営業時間:午前9時~午後5時(月~日曜日) ※会員は午前8時~午後5時(月~日曜日)
定休日:なし
公式ウェブサイト:Phoenix Zoo
6.チェイス・フィールド/Chase Field
MLBチーム“ダイヤモンドバックス”の本拠地“チェイス・フィールド”は、野球の試合を中心としてさまざまなイベントが行われているスタジアムです。アリゾナ特有の猛暑でも快適に試合を楽しめるよう、閉会式屋根の設置や右中間の外野スタンドにジャグジープールを設けるなど、さまざまな工夫が施されています。また、チェイス・フィールドは野球の試合観戦以外にも見どころが盛りだくさん。スタジアムツアーやスポーツイベント、コンサートなども開催されているため、気になるイベントがあるか事前にチェックしておきましょう。なお、チェイス・フィールドはフェニックスの中心部にあり駐車場も隣接しているため、アクセスも容易です。
入場料:試合日時、座席位置、対戦チームによって異なります。
営業時間:試合開始時間の90分前~(日~木曜日)、試合開始時間の120分前~(金・土曜日)
定休日:なし
公式ウェブサイト:Chase Field
7.サウス・マウンテン・パーク/South Mountain Park and Preserve
フェニックス市内で最も広い市営公園“サウス・マウンテン・パーク”。ハイキングやサイクリング、乗馬など種類豊富なアウトドアアクティビティを楽しめる人気スポットです。また、自然保護区として固有植物や野生動物を観察できるため、まるで映画「インディ・ジョーンズ(1981年)」の世界に迷い込んだような気分を味わえます。サウス・マウンテン・パークは、アウトドアアクティビティを楽しむだけでなく、都会の喧騒から離れて自然の中でリフレッシュしたい人にもおすすめです。大自然が広がる公園の高地からは、砂漠の中にあるフェニックスの壮大な景色を一望できるため、途中の景色も堪能しながらトレイルの頂上を目指しましょう。
入場料:無料
営業時間:午前5時~午後7時(月~日曜日)
※トレイルは午後11時に閉園します。
※毎月第4日曜日(サイレント・サンデー)には、公園内の道路が終日閉鎖されます。
定休日:なし
公式ウェブサイト:South Mountain Park and Preserve
8.グランド・キャニオン国立公園/Grand Canyon National Park
大自然の驚異としても知られる世界遺産のひとつ“グランド・キャニオン国立公園”。フェニックスからは車で3時間半かかりますが、アリゾナ観光では外せない有名観光スポットです。数百万年にわたり自然が作り出した大狭谷の絶景を見るために、世界中から多くの観光客が訪れています。グランド・キャニオン国立公園は主に、サウスリム、ノースリム、ワラパイ居留区(グランド・キャニオン・ウエスト)の3エリアで構成されています。フェニックスから向かう際は、最も近いサウスリムがおすすめ。絶景以外にもハイキングやキャンプ、リバーラフティングなど、さまざまなアクティビティも楽しめます。
入場料 :自家用車(1台)$35/オートバイ(1台)$30/個人(1人)$20
※パスは7日間有効。サウスリムとシーズン中のノースリムの両方を含みます。
営業時間:24時間(月~日曜日)
※ノースリムは5月中旬~10月中旬頃のみ営業
定休日:なし
公式ウェブサイト:Grand Canyon
フェニックス周辺のおすすめレストラン
旅先での食事は観光の醍醐味のひとつ。フェニックス市内や周辺地域には、絶品グルメを楽しめるレストランがたくさんあります。ここでは、地元住民に人気のアメリカ料理や本格的なメキシコ料理など、おすすめのレストランを厳選し3店舗紹介します。
ザ・チャックボックス/The Chuckbox
“ザ・チャックボックス“は、地元住民から長年にわたり親しまれている老舗ハンバーガー店。炭火で丁寧に焼き上げた手作りバーガーや、カジュアルでリラックスしやすい雰囲気が人気の理由です。また、店内中央に設けられた充実のトッピングセクションは、チャックボックスならではのおすすめポイント。レタスやトマト、オニオンなどの新鮮野菜や、ケチャップ、マヨネーズ、マスタードなどの定番ソースが用意されています。焼き立てのパティとバンズを受け取った後に、お好みのトッピングを選んでオリジナルバーガーを楽しみましょう。炭火の香り漂う肉汁たっぷりのハンバーガーは、冷たいビールとも相性抜群。ただし、支払いは現金のみのため訪れる際は予め用意しておきましょう。営業時間:午前10時30分~午後10時(月~土曜日)、午前10時30分~午後9時(日曜日)
定休日:なし
公式ウェブサイト:The Chuckbox
タコス・カラフィア/Tacos Calafia
“タコス・カラフィア”は、フェニックスにいながら本格的なタコスが食べられるメキシコ料理店。“アルパストル”や“カルネアサダ”など、新鮮な材料と本場の味付けが評判のタコスメニューを堪能できます。なかでも特に人気なのが、サボテンのタコス。めかぶに似たとろみのあるサボテンが細かく刻まれ、タコスの具として使用されています。カラフルな装飾が特徴的な店内は、メキシコの市場のような活気に満ちています。リーズナブルな価格で本場メキシコの味を楽しめるため、ランチや小腹が空いたときにぴったり。なお、フェニックスにはダウンタウン、ノースフェニックス、アワトゥキーに店舗があるので滞在中近くの店舗に立ち寄ってみましょう。
タコス・カラフィアの店舗一覧(フェニックス市内)
ダウンタウン(Downtown)
所在地:825 N 7th Street, Ste 102 Phoenix, AZ 85006
営業時間:午前10時~午後10時(月~木曜日)、午前10時~深夜12時(金曜日)、午前11時~深夜12時(土曜日)、午前11時~午後10時(日曜日)
定休日:なし
ノースフェニックス(North Phoenix)
所在地:1606 E Bell Rd #101 Phoenix AZ 85022
営業時間:午前11時~午後10時(火~木曜日)、午前11時~午後11時(金・土曜日)、午前11時~午後9時(日曜日)
定休日:月曜日
アワトゥキー(Ahwatukee)
所在地:4909 E Chandler Blvd #511 Phoenix AZ 85048
営業時間:午前10時~午後8時(月曜日)、午前10時~午後9時(火~土曜日)、午前10時~午後8時(日曜日)
定休日:なし
公式ウェブサイト:Tacos Calafia
ステーキ44/Steak 44
フェニックスを代表する高級レストランのひとつ、“ステーキ44”は上質な肉料理を楽しめる高級ステーキハウスです。洗練された雰囲気の店内は、特別な日や大切な人とのディナーにぴったり。お店の人気メニュー“プライムステーキ”はもちろんのこと、シーフードや手作りのサイドディッシュも絶品です。ステーキ44はハイクオリティな料理と卓越したサービスで知られ、訪れるゲストに特別な体験を提供しています。
営業時間:
ディナータイム/午後5時~午後10時(月~木曜日)、午後4時~午後11時(金~土曜日)、午後4時~午後10時(日曜日)
バーサービス/午後4時~午後10時(日~木曜日)、午後4時~午後11時(金・土曜日)
※イースター期間の営業時間は、午後12時~午後9時までです。
定休日:なし
公式ウェブサイト:Steak 44
日本からフェニックスへの行き方
日本からフェニックスへの直行便はなく、少なくとも1回は乗り継ぎが必要です。日本の主要空港(成田国際空港、羽田空港、関西国際空港など)から、アメリカの主要都市にある国際空港(ロサンゼルス国際空港、ダラス・フォートワース国際空港、シカゴ・オヘア国際空港など)を経由し、フェニックスのスカイハーバー国際空港へ向かいます。フェニックスまでは複数の航空会社が運航しているため、効率よく乗り継ぐことができるでしょう。なお、フライト時間は乗り継ぎを含めて約12~16時間です。空港からホテル・市内への主な交通手段
空港から市内中心部やホテルへ向かうにはいくつかの移動手段があり、最も便利なのがタクシーやライドシェアサービス(UberやLyftなど)を利用する方法です。タクシー乗り場は各到着ゲート外にあるため、空港から離れることなくスムーズに移動できます。また、ライドシェアサービスは事前にアプリをダウンロードして、スマホから簡単に車を手配できるのが魅力。どちらも、荷物が多い場合や初めての海外旅行などで不安な方におすすめです。また、空港から市内へ運行している無料のモノレール“フェニックス・スカイ・トレイン(PHX Sky Train)”は、レンタカーセンターやライトレール駅へのアクセスが可能です。市内を東から西へ横断するライトレールは、“ダウンタウンフェニックス”や“テンペ”、“メサ”といった主要地区への移動に便利です。なお、運賃を少しでも抑えたい場合は、シャトルバスに乗車するのも良いでしょう。