セドナの見どころを徹底解説 パワースポットが人気の理由も紹介

セドナの見どころを徹底解説 パワースポットが人気の理由も紹介

更新日:2024/09/15

巨大な赤い岩石と緑豊かな自然に囲まれる、アリゾナ州セドナ。かつてネイティブアメリカンの居住区だったこの地には、パワースポット“ボルテックス”が存在し、スピリチュアル好きには堪らない癒しの街としても有名です。さらにセドナは、アートとカルチャーの街としても栄え、多くの観光客を魅了しています。事前にセドナの歴史や見どころを知り、神秘的かつ芸術的なスポット巡りを楽しみましょう。

アリゾナ州セドナの特徴

アリゾナ州セドナは、「世界で一番美しい場所」と言われるほどの絶景を望める小さな街です。巨大な赤い岩石と緑豊かな自然のコントラストや、四季折々に表情を変える景観は一度見たら忘れられないでしょう。さらにパワースポットをはじめ、芸術や文化の中心地としても有名で、観光客はもちろん多くのアーティストや写真家たちを魅了しています。

エリア

セドナは小さな街ですが、4つの主要エリア“アップタウンセドナ”、“ウェストセドナ”、“ギャラリー・ロー”、“ビレッジ・オブ・オーク・クリーク(VOC)”に分かれています。それぞれのエリアに特徴があり、アップタウンセドナは観光の中心地として栄え、ギャラリー・ローは40軒以上ものアートギャラリーが集結しています。住宅街のウェストセドナでは地元住民の生活を垣間見ることも。またビレッジ・オブ・クリークの中でも、壮大な自然に囲まれた“オーククリークキャニオン”は、ハイキングやピクニックに人気のスポットです。各エリアが独自の魅力を持っているセドナでは、さまざまな体験を楽しめます。

治安

セドナは、アリゾナ州のほかの都市と比べて治安が良いと言われています。山の中にあるため不審者が侵入しにくく、シニア層が多く居住する静かな田舎町なので、日中は比較的安全に過ごせます。ただし、日本と同じ感覚で行動するのは危険です。特に観光地では、財布やバッグは常に携帯するなど貴重品の管理を徹底しましょう。日没後(夜間)は森の中が真っ暗になるため、外出する際は防犯対策が必須です。野生動物と遭遇する可能性もあるので、その点も注意しましょう。

気候

セドナの天候は変化しやすいものの、年間を通して温暖な気候が特徴です。標高1,432mに位置するため、アリゾナ州のほかの地域と比較しても、安定した気候を保っています。特に春と秋は観光のベストシーズンですが、ハイシーズンとなるため宿泊費が高騰しやすいです。なお、セドナは冬の時期も穏やかで過ごしやすいため、ハイキングなどのアクティビティを冬に楽しむのも良いでしょう。雪が降る時期もありますが、身体が気温に慣れれば冷たい風も心地よく感じます。

時差

アリゾナ州に位置するセドナと日本の時差は16時間。アリゾナ州は、アメリカのほかの都市で多く採用されているサマータイムを実施していないため、年間を通して時差は一定です。日本からセドナを訪れた際の時差ボケは軽減されますが、他州との時差は生じるためフライト時間には注意が必要です。

セドナの歴史

セドナの起源は、1583年にまで遡ります。スペインの探検家が、アメリカ先住民族の居住区であるこの地を発見したことが始まりです。その後、最初の入植者である“ジョン・ジェームス・トンプソン”がオーククリークキャニオンに居を構え、1902年に“セオドア・カールトン・シュネブリー”が地域の郵便局を設立しました。なお都市名は、彼の妻の名前“セドナ”が由来となっています。

20世紀に入ると、1950年代に多くのハリウッド映画の舞台となったことで、セドナの知名度は上昇します。さらに、自然の美しさや独特の景色にも注目が集まり、リタイアメントホーム(高齢者施設)やバケーションホーム(別荘)を求めて人口が増加。1980年から1990年代にかけて建設と開発が進み、観光都市としての地位を確立していきます。

現在のセドナは、美しい自然とパワースポット、アートカルチャーが有名な都市へと成長を遂げました。年間400万人以上の観光客が訪れ、世界遺産のグランドキャニオンに次ぐ訪問者数を誇る人気観光地となっています。

日本からセドナへの行き方

日本からセドナへ向かう場合、飛行機と車を利用します。はじめに、日本の主要国際空港(成田国際空港または関西国際空港)から、アメリカ主要都市にある空港(ロサンゼルス国際空港やサンフランシスコ国際空港など)へ向かいましょう。その後、国内線に乗り換えてフェニックス・スカイハーバー国際空港まで移動し、空港またはフェニックス市内からレンタカーを利用して約2時間でセドナに到着します。

セドナ市内の主な交通手段

セドナ市内の移動方法は、車(レンタカー)が便利です。そのため、空港やフェニックス市内でレンタカーを予約しておくと良いでしょう。また、アップタウンでは観光トロリーが定期的に運行しており、市内の主要観光スポットを巡っています。セドナの美しい景観を楽しみながら効率的に移動ができるため、運転が苦手な方はトロリーもおすすめです。また自転車を利用する観光客も多く、特に春から秋にかけての心地よい気候の日には気持ちよくサイクリングができます。

セドナのパワースポット“4大ボルテックス”

街全体がパワースポットと言われるセドナには、スピリチュアル好きな観光客が多く訪れます。なかでも4大ボルテックスの“エアポートメサ”、“ボイントンキャニオン”、“カセドラルロック”、“ベルロック”は特に人気です。ボルテックスとは、地球の強大なパワーが渦巻く出入口のこと。各ボルテックスに宿るパワーは異なりますが、エネルギーの活性化や精神的な安定などの効果が得られると伝えられています。なお、アップタウンセドナにあるピンクジープのツアーに参加すれば、土地勘のない人も簡単にアクセスで切るので検討してみましょう。ここからは、4大ボルテックスの各エリアを詳しく紹介していきます。

1：エアポートメサ

“エアポートメサ”は、男性的なパワー(活気に満ち溢れるエネルギー)が宿るボルテックスとして知られています。セドナの中心から少し西側に位置し、4大ボルテックスの中で最もアクセスの良い場所です。駐車場のそばにある断崖がビューポイントとなり、頂上まで約10分で登ることができます。ここはセドナの山々を一望できる絶好のロケーションにあり、特に山頂から眺めるサンセットの景色が人気です。次第に赤く染まっていく景色は息を呑むほどの美しさ。ただし、夕暮れ時は混雑が予想されるため早めに到着しておきましょう。

2：ボイントンキャニオン

壮大な自然に囲まれた“ボイントンキャニオン”は、深い静寂とエネルギーが感じられるボルテックス。4大ボルテックスの中でも特に強力なパワーを放ち、男性的と女性的(精神的な癒し)両方のエネルギーが宿ると言われています。また、かつてこの地はネイティブアメリカンの間で「人類が誕生した場所」と言い伝えられ、大切にされてきた場所です。ボイントンキャニオンには複数のハイキングトレイルが整備され、自然との一体感を楽しみながら登れるのも魅力。ただし規模が大きく過酷なため、事前に水や軽食、紙の地図などを必ず用意しておきましょう。

3：カセドラルロック

“カセドラルロック”は、垂直に聳え立つ巨大な岩が印象的なボルテックス。割れた岩が大聖堂のパイプオルガンにも似ていることから、別名“オルガンパイプロック”とも呼ばれています。ここは女性的なエネルギーが特に強いとされており、精神的な癒しや前向きなパワーを求める人が多く訪れるスポットです。また、カセドラルロックのトレイルは４大ボルテックスの中で最も険しいと言われています。冬場は、安全のために入口が閉鎖される場合があるほど難易度が高いです。トレイルの所要時間は、往復約2時間。頂上からはカセドラルロックの裏側に広がる絶景を一望でき、登頂できた達成感と共に地球の尊さを感じられるでしょう。

4：ベルロック

セドナの南東に位置する“ベルロック”は、鐘の形をした岩が特徴的なボルテックスです。ここは男性的なエネルギーが特に強く、訪れると活力とインスピレーションが得られると言われています。またベルロック周辺には多くのハイキングコースがあるため、自然の中でリフレッシュしたい人にも最適です。なお、4大ボルテックスのトレイルの中では最も難易度が低く、ハイキング初心者にもおすすめ。遠くからでも壮大なパワーを感じられますが、実際に登ってベルロックの偉大さを体感してみましょう。

セドナ観光のおすすめスポット5選

セドナは自然の美しさとスピリチュアルな魅力で知られ、訪れる人々に忘れられない体験を提供しています。ボルテックス以外にも観光スポットが点在しており、どこも訪れる価値のある場所ばかり。ここではセドナ周辺で特におすすめの観光スポットを5つ紹介します。

1：トラケパケ・アーツ＆クラフツ・ビレッジ/Tlaquepaque Arts & Shopping Village

“トラケパケ・アーツ＆クラフツ・ビレッジ”は、メキシコの伝統的な村が再現されたエリアです。名前は、メキシコ・ハリスコ州にある都市“Tlaquepaque(トラケパケ)”が由来となっています。この村は、セドナの芸術と手工芸の中心地として知られ、地元の芸術家たちの作品を展示・販売しているショップやギャラリーが集まっています。

また、一点物のオリジナルアート作品を購入できるだけでなく、アーティストたちが実際に作品を制作する様子も見学できます。週末にはライブミュージックや特別イベントも不定期で開催されるので、セドナの伝統的なアートシーンに触れたい方には特におすすめのスポットです。

2：ホーリークロスチャペル/Chapel of the Holy Cross

セドナの赤い岩山から突き出るように建てられた礼拝堂、“ホーリークロスチャペル”。有名な建築家フランク・ロイド・ライトの弟子であるマルガレット・スタウドがデザインし、1956年に建設されました。レッドロックの風景に溶け込むように建っており、高さ27mもの十字架とステンドグラスは必見です。また、ユニークな外観とスピリチュアルな雰囲気からパワースポットとしても知られています。

ホーリークロスチャペルは、4大ボルテックスの“ベルロック”と“カセドラルロック”に位置しています。地上約60mもの高さからセドナの絶景を一望できるため、ビューポイントとしても人気。礼拝堂内は祈りを捧げる人々で溢れ、多くの人が平和と静けさを感じるために訪れています。なお、礼拝堂の下の階にはギフトショップがあり、お土産の購入も可能です。

3：セドナ歴史博物館/Sedona Heritage Museum

セドナ歴史博物館では、セドナの歴史や文化はもちろん、過去に居住していたセドナの入植者について触れることができます。セドナ開拓時代の建物を利用し、当時の生活様式がそのまま再現されているので、より詳しく知ることができるでしょう。

そのほかにもセドナで撮影された映画に関する展示や、アートの歴史などの展示物や工芸品も飾られ、昔のアメリカ西部の趣を感じられます。また隣接しているギフトショップでは、セドナやネイティブアメリカンに関するグッズを購入できるので、お土産選びにもぴったりです。

4：アップタウンセドナ/UptownSedona

セドナで最も栄えている“アップタウンセドナ”は、アートギャラリーやミュージアムのギフトショップ、ピンクジープで巡るツアーなど、見どころがたくさん。ショッピングやグルメ、エンターテイメントを楽しめる人気の観光スポットです。また、観光の拠点とも言える“ビジターセンター”もこのエリアにあるため、まずは地図を貰うなど観光に役立つ情報を集めに訪れましょう。

さらに、アップタウンセドナのメイン通りには多くのブティックやジュエリーショップ、土産物店、高級レストランなどが軒を連ねています。可愛らしい外観のお店が並ぶ通りはまるで商店街のよう。歩いているだけでも楽しめるので、訪れた際はショッピングを兼ねて散策してみましょう。

5：アミタブハ・スタッパ・アンド・ピース・パーク/Amitabha Stupa and Peace Park

2004年に開設された“アミタブハ・スタッパ・アンド・ピース・パーク”は、チベット仏教寺院がある平和公園です。名前にある「Stupa(スタッパ)」とは仏舎利塔(釈迦の遺骨を納める仏塔)を指し、自然の中で精神的なリフレッシュや瞑想をしたい人に人気の観光スポットです。

なお、公園内にあるモニュメント(スタッパ)の周囲を時計回りに3周しながら、マントラや祈りを唱えると精神的な浄化を図れると言われています。静寂を楽しむために訪問する場所とされているため、この場所では騒がないよう注意しましょう。日々の疲れを癒やしに、14エーカーの広さを誇る平和と瞑想の場で精神統一をしてみてはいかがでしょうか。

セドナ周辺のホテル・宿泊施設

セドナ周辺には、ホテルやAirbnb(エアービーアンドビー)、キャンプ場など、多様な宿泊施設が揃っています。リゾート地とされるセドナの宿泊施設の料金は割高で、シーズンによっても大きく異なります。特にアップタウンセドナなどの市内中心地に近いほど料金が高くなる傾向にあるため、観光の目的や予算に合った宿泊先を検討するのが良いでしょう。ここでは、各宿泊施設の特徴について紹介します。

リゾートホテル

セドナの高級リゾートホテルでは、スパやヨガ、高品質なレストラン、壮大な眺望が望めるプライベートバルコニーなど、高水準なサービスを提供しています。またホテルによっては、サイクリングやテニス、ゴルフなどのスポーツツアーに参加できるのもリゾートホテルならではの魅力です。

エアービーアンドビー/Airbnb

民泊サービスの“Airbnb(エアービーアンドビー)：通称エアビー”では、宿泊中にさまざまな地元の文化に触れることができるでしょう。借りられる部屋の多くは、セドナ特有の自然石を用いて建築やアートワークが装飾され、地元の雰囲気を色濃く反映しているのが特徴です。なかには山小屋風のキャビンなども選べ、より一層セドナの魅力を満喫できます。

キャンプ施設

予算を少しでも抑えたいならキャンプがおすすめです。セドナにはキャンプ場が点在しているので、探すのにも困りません。ホテルとは異なり食事やテントなどを自身で用意しなくてはなりませんが、アリゾナの星空を眺めながら夜を過ごすのもキャンプの醍醐味と言えるでしょう。

セドナ周辺のレストラン・グルメ情報

セドナにあるダイニングは、高級レストランやカジュアルなカフェ、居心地の良いビストロなど選択肢は多岐にわたります。アップタウンセドナに位置する“マリポサ・ラテン・インスパイア―ド・グリル”では、テラスでセドナの赤い岩石を眺めながら高級なラテンアメリカ料理を楽しめます。

また、ビレッジ・オブ・オーク・クリークのほとりに位置する“クリークサイド・アメリカン・ビストロ”では、常に地元食材を活かした料理を提供しています。リラックスした雰囲気で自然を眺めながら食事ができ、多くの観光客に愛されているレストランです。