ホノルル美術館の見どころは?チケットは予約可能?行き方も解説
更新日:2024/11/04
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ホノルル美術館は全米第3位の所蔵数を誇るハワイ最大の総合美術館です。ハワイアンアートやコンテンポラリーアートなど、世界各国から収集された様々なジャンルの作品が展示されています。館内にはローカルに人気のカフェもあり、美術鑑賞だけでなく食事や休憩のために訪れるのもおすすめです。ここではホノルル美術館の歴史や見どころを紹介します。
ホノルル美術館(Honolulu Museum of Art)とは?
ホノルル美術館はアジアから西洋まで世界各国の美術や現代アートの展示、併設された人気カフェなど見どころ満載です。創設から現代までの歴史を知り館内のコレクションを見学することで、この美術館への理解が深まると共に新たな発見が得られるでしょう。
1:ホノルル美術館の歴史
ホノルル美術館の歴史は古く、開館は1927年4月8日まで遡ります。アメリカ本土からハワイに移住したアナ・ライス・クックは宣教師の娘としてカウアイ島で育ち、後にチャールズ・モンターギュ・クック氏と結婚し、美術館を設立しました。現在ホノルル美術館がある場所は、1882年からクック夫妻が邸宅を建てて暮らしていた場所です。幼い頃から美術に触れて育ったクック婦人は結婚後、夫婦で収集していたアートのコレクションを増やしていきます。その後、芸術品の力で「多民族と多国籍が融合したハワイの文化」を子供たちに伝えるギャラリーを造るため、家を取り壊して美術館の建設を開始。
1927年のオープン以降、増築や改装を重ねて規模が拡大し現在に至ります。1956年に図書館、1931年と1961年にエデュケーションウィング、1965年にギフトショップ、1969年にカフェ、1977年に事務所と292席を備えたシアター、1990年に教育プログラム用のアカデミーアートセンターを開設。その後2001年には、広大なギャラリースペース“ヘンリーRルースパビリオンコンプレックス”やパビリオンカフェ、アカデミーショップ、さらに“ヘンリーRルースウィング”が併設されました。
2:所蔵品の内容と所蔵作品数
ホノルル美術館は米国博物館協会の認定を受けた総合美術館です。約5万点以上のコレクションが展示されており、所蔵数はボストン美術館やシカゴ美術館に次いで全米第3位を誇ります。約30もの展示室には、ハワイ、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、イスラム、アフリカ、エジプト美術をはじめ、現代アート、コンテンポラリーアート、テキスタイルアートなど、世界中の多岐に渡る美術品やアートが集まっています。
ハワイアンアートの展示室には、ハワイ王朝時代の王族の肖像画やビンテージのハワイアンキルト、ハワイアンが使用していたカパ・メーカー(木の皮を叩いて布のようなものを作る道具)やポイ・パウンダー(ハワイ伝統料理ポイを作る際に使用する料理器具)など、古代ハワイアンの生活が垣間見える作品が展示されています。そのほかにも常設展では、モネやゴッホの貴重な作品や平安時代の大日如来像や地蔵など日本の仏教・神道美術など、浮世絵エリア(2か月毎に展示内容の変更あり)では、所蔵作品数世界一と言われる歌川広重の名品などが展示され見どころ満載です。
3:ホノルル美術館は建物も魅力的
ハワイ州の歴史的建造物に認定されているホノルル美術館は、ニューヨーク出身の建築家バートラム・グッドヒュー氏が手掛けました。ハワイや中国、スペインなどの建築スタイルを盛り込み、植物を多く取り入れた造りが特徴的。白い外壁や瓦屋根に花や緑の色彩が映え、自然を身近に感じる開放的な空間が広がります。
またこの建物は、5つの中庭をギャラリーが囲む構造になっています。自然光が差し込む仏教・神道ギャラリーへと続く回廊、池や芝で海、山、大地を表現した中国式庭園、オリーブの木が植えられた噴水や壁のタイルが美しい地中海式庭園など、魅力が盛りだくさん。広い敷地内に数多くの作品が展示されているため、すべてを見て回るには半日程かかると言われています。ゆっくり過ごしたい時は、館内にあるオープンエアのカフェやギフトショップに立ち寄ると良いでしょう。
4:ミュージアムカフェも人気
1969年館内にオープンした“ホノルル美術館カフェ(HoMAカフェ)”は、オープンエアが心地よいランチスポットです。メニューはサラダやサンドイッチ、パスタがあり、ビール、ワインなどのアルコール類も注文できます。ランチタイムは午前11時から午後2時まで。金曜日と土曜日はディナータイム(午後5時〜午後8時30分/フードの注文は午後7時30分まで)も営業し、店内はローカルで賑わっています。また日曜日は限定メニューのエッグベネディクトやオムレツが食べられるため、訪れる際は事前に予約しておくことをおすすめします。
またパームコートヤード内にある”HoMAコーヒーバー”は、気軽にコーヒーやペストリーの注文できます。午前10時から午後5時まで終日営業しているため、どの時間帯でも訪れることが可能です。なお、カフェやコーヒーバーの利用に美術館の入館券は必要ありません。オープンエアの開放的な空間で食事やコーヒーブレイクを楽しんでみてはいかがでしょうか。
ホノルル美術館カフェ(HoMAカフェ)
営業時間:午前11時〜午後2時(水・木曜、日曜)、午前11時〜午後2時/午後5時〜午後8時30分(金・土曜)
HoMAコーヒーバー
営業時間:午前10時〜午後5時(水・木曜、日曜)、午前10時〜午後8時(金・土曜)
※定休日は、カフェ・コーヒーバー共にホノルル美術館の定休日に準じます
公式ウェブサイト:HoMA Café + Coffee Bar
ホノルル美術館の公式情報
ホノルル美術館はワイキキから車で約15分のサウスベレタニア通り沿いにあります。営業時間は日曜日、水曜日、木曜日は午前10時から午後6時まで、金曜日と土曜日は午前10時から午後9時まで、月曜日と火曜日は休館日です。入館料は大人1人につき20ドル、カマアイナ(ハワイ居住者)は10ドル、18歳以下と会員は無料となります。“ファミリーサンデー(毎月第3日曜日)”と”Lā Hoʻihoʻi Ea/ハワイ王国復権回復日(7月31日)”は、カマアイナ(ハワイ住民)の入館が無料です。なお、ホノルル美術館カフェ(HoMAカフェ)とHoMAコーヒーバーのみの利用であれば入館料はかかりません。また駐車場は、ホノルル美術館の道路を挟んで向かい側にあります。料金は5時間まで5ドル、以降30分につき2ドル。支払いは現金のみ対応しています。
この美術館は曜日ごとに様々なツアーが開催されており、毎週金曜日の午後1時からは日本語のガイドツアー(所要時間:45分〜60分)に参加できます。展示品の中でも特に人気のある作品が紹介されるため、美術についてより理解を深めることができます。ツアーは美術館の入場券を購入すれば無料で参加可能です。また、年間を通じて様々なワークショップやスタジオアートのクラスも開催されています。線描やペインティング、陶芸、ファイバーアート、金工などの美術に触れられる貴重な体験となるでしょう。入館チケットの予約やワークショップの参加予約はオンラインで行えます。
入場料:大人$20、カマアイナ(居住者)$10、子供(18歳以下)と美術館の会員は無料
営業時間:午前10時~午後6時(日、水・木曜)、午前10時~午後9時(金・土曜日)
休館日:月・火曜、元旦、クリスマス、独立記念日(7月4日)、感謝祭(11月第4木曜)
公式ウェブサイト:Honolulu Museum of Art (HoMA)
ホノルル美術館を訪れる際の注意点
美術品の損傷を防ぎ大切に保護するため、所持品や撮影に関するルールがあります。以下のマナーを守り鑑賞しましょう。
1:大きな荷物や三脚などは持ち込み禁止
入館時に、飲食物や凶器が持ち込まれていないか手荷物のチェック(保安検査)が行われます。収容人数が限られたスペース内で美術品を傷つけてしまわないよう、大きな荷物を持ち込むことはできません。そのため、訪れる際の所持品は必要最低限にしましょう。バックパック、ショッピングバッグ、小包、傘、三脚、直径16インチ(約40センチ)以上の荷物はビジターデスクで預け入れが必要となります。ただし、館内のベビーカーは使用可能です。
2:飲食物は持ち込めない
館内への飲食物の持ち込みは禁止されています。中庭やドリス・デューク・シアターを含む全館で飲食はできません。食事をする際は施設内の“ホノルル美術館カフェ(HoMAカフェ)”や“HoMAコーヒーバー”を利用しましょう。館内での飲食は館内を汚すリスクのほか、カビの発生によって作品を損傷させるリスクがあります。また、飴やガムを食べながら入館することも禁止されているため注意が必要です。基本的なルールをしっかりと守りながら鑑賞を楽しみましょう。
3:美術館内での撮影ルール
個人的な使用目的に限りフラッシュなしの写真撮影は許可されています。ただし一部、撮影禁止の場所もあるためよく確認しましょう。また、中庭と建物の敷地内を除くスペースも撮影不可となっています。なお商用目的の撮影は、美術館側の書面による許可がない限り禁止です。ギャラリー内のスケッチは、ペンシル(鉛筆)と8.5インチx11インチ(21.6×27.9センチ)以下のスケッチブックを使用する場合のみ許可されています。イーゼルの使用や座っての作業は禁止です。またギャラリー内が混雑している場合は、セキュリティによって作業を止められる場合もあります。
ホノルル美術館への行き方は?
ホノルル美術館はワイキキからほど近い場所に位置しています。交通手段は車やバス、タクシーだけでなく、自転車でのアクセスも可能です。
ホノルル美術館へタクシーでの行き方
ワイキキ中心部からホノルル美術館までは車で約15分です。走行中のタクシーは多くないため宿泊先のホテルで送迎サービスを依頼するか、タクシー会社に電話して希望の乗車場所に呼びましょう。乗車時は運転手に”Please go to Honolulu Museum of Art.(プリーズ・ゴートゥ・ホノルル・ミュージアム・オブ・アート/(「ホノルル美術館までお願いします」))”と行き先を伝え、降車時に乗車料金とチップを渡します。また、配車アプリのUber(ウーバー)とLyft(リフト)の利用も便利です。ワイキキ周辺には常時多くのドライバーがいるため、比較的短時間で乗車できるでしょう。
ホノルル美術館へ自転車での行き方
自転車でワイキキ中心地からホノルル美術館へは約20分です。旅行中はシェアバイク”biki(ビキ)”の利用が便利。ワイキキには多数のステーションが点在しており、好きな場所でレンタルできます。目的地のホノルル美術館から東西1ブロック先にそれぞれ1か所ずつステーションがあるので、どちらかで返却して帰りもいずれかのステーションでレンタルが可能です。ステーションに設置されているキオスクのタッチパネルで日本語を選択し、案内に沿ってレンタルのプランを選びます。料金は30分につき4.50ドルです。長期滞在で複数回利用する場合は、1か月間1回60分までの乗車で25ドルのお得なプランをおすすめします。支払い方法はクレジットカードまたはデビットカードのみです。各ステーションで利用可能な自転車の台数はオンラインで確認できるので、事前にチェックして向かいましょう。
ホノルル美術館へレンタカーでの行き方
レンタカーで訪れる場合は、ホノルル美術館があるサウスベレタニア通り沿い向かいの有料駐車場(住所:1111 Victoria St. Honolulu, HI 96814)が利用可能です。支払いは現金のみで、料金は5時間まで5ドル、以降30分につき2ドルずつ加算されます。レンタカーは事前にオンラインで予約し、ホノルル到着時にダニエル・K・イノウエ国際空港かワイキキ周辺のレンタカー営業所で借りましょう。また短時間のレンタルには、1時間単位で利用可能なカーシェアリングサービス”Hui(フイ)”がおすすめです。事前にアプリをダウンロードして免許証などの登録を済ませ、最寄りのステーションからレンタルできます。
ホノルル美術館へバスでの行き方
ワイキキから公共バス(The Bus/ザ・バス)を利用する場合は、クヒオ通りで2番バスに乗車しましょう。乗り換えなしでホノルル美術館目の前に到着します。1回の乗車料金は3ドル(2時間半以内の乗り換えを含む)です。ただし、複数回利用する場合は電子カード”Holo Card(ホロカード)”をおすすめします。日本の交通系ICカードのようなシステムなので、事前に購入してオンラインで課金しておきましょう。乗車時はタッチするだけで自動的に料金が引き落とされます。ABCストアやアラモアナのフードランドなどで購入でき(2ドル)、セブンイレブンでもチャージ可能ですがホロカードの公式ウェブサイトから行うと便利です。
ホノルル美術館へトロリーでの行き方
“Waikiki Trolle(ワイキキトロリー)”で訪れる場合は、ダウンタウンやカカアコを周回するレッドラインの利用が便利です。ワイキキ・ショッピング・プラザ前のトロリー乗り場から乗車し、3つめの停留所“ホノルル美術館前”で降車しましょう。ワイキキトロリー1回分の乗車券を購入できるのはピンクラインのみ。そのためレッドラインを利用する場合は、乗り放題になる1日券を31.50ドル(3〜11歳は子供料金21ドル)で購入します。なおJCBカードを持っている方はピンクラインのみ乗車料金が無料(2022年4月1日~2025年3月31日)となるため、忘れずに提示しましょう。レッドラインの1日券はオンライン、ワイキキ・ショッピング・プラザ1階のトロリーチケット販売所(午前8時〜午後5時)、トロリー内で購入可能(現金のみ)です。
ホノルル美術館の駐車場について
駐車場はホノルル美術館があるサウスベレタニア通りの向かい側にあります(住所:1111 Victoria St. Honolulu, HI 96814)。ワイキキからの順路は、まずアラワイ通りを進みカラカウア通りを右折。次にサウスベレタニア通りを左折後に直進し、左手に見えるマクドナルドを過ぎた場所がホノルル美術館の1ブロック手前となります。ホノルル美術館スクールを目印に向かうと分かりやすいでしょう。広い敷地のため混雑しにくく比較的駐車しやすいです。駐車料金は前払い(現金のみ)で、5時間まで5ドル、以降30分につき2ドルずつ加算されます。駐車場は美術館内のカフェやコーヒーバー、ギフトショップを訪れる際も利用可能です。