ハワイの電車「スカイライン」の乗り方や料金を解説 運行時間や注意点も

ハワイの電車「スカイライン」の乗り方や料金を解説 運行時間や注意点も

更新日:2025/10/18

ハワイの電車「スカイライン」の乗り方や料金を解説 運行時間や注意点も

【最新情報】2025年10月16日に「スカイライン(Skyline)」第2区間が開業

ハワイ・ホノルル市の高架鉄道「スカイライン(Skyline)」の第2区間が、2025年10月16日(木)より一般運行を開始しました。
今回開通する第2区間は、“ハラワ(アロハスタジアム)駅”から“カハウイキ(ミドルストリート-カリヒ・トランジットセンター)駅”までの約5マイル(8.4km)です。区間内には“ダニエル・K・イノウエ国際空港”駅を含む4つの新駅が加わり、運行時間は毎日午前4時から午後10時30分までに拡大されました。また、第2区間の開通に合わせて、市営バス「ザ・バス(The Bus)」の急行路線(Aライン、Uライン、Wライン)も新しく運行が開始され、移動の利便性が向上する見込みとなっています。
さらに、開通初週末の10月18日(土)・19日(日)には、HOLOカードを所持する利用者を対象にスカイラインおよびザ・バスの運賃が無料となるキャンペーンも実施される予定です。詳細は、SkylineThe Busの公式ウェブサイトをご確認ください。

ハワイ州初の鉄道“スカイライン”が、2023年6月に運行を開始しました。現時点で9駅の区間が開通しており、将来的にはオアフ島西部の“カポレイ地区”から“アラモアナセンター”間を結ぶ計画が見通されています。全路線が開通すれば、ハワイ在住者だけでなく旅行者にとっても“ダニエル・K・イノウエ国際空港”からハワイ市内への移動が便利になるでしょう。この記事では、ハワイのICカード“ホロカード”1枚で乗降できる電車、スカイラインの利用方法や運賃について紹介します。

※記事内の情報はすべて2025年10月時点のものです。内容は変更する場合があります。

ハワイの電車「スカイライン」とは?

オアフ島のスカイラインは、2023年6月30日に運行を開始した“ハワイ初”の公共交通機関です。別名“ホノルル高架鉄道(ホノルル・レール・トランジット)”とも呼ばれ、ホノルル中心地の交通渋滞緩和や自家用車から排出される二酸化炭素ガスの軽減などを目的に、2014年から工事が進められてきました。最終的に、オアフ島西部のカポレイ地区からアラモアナセンター間の開通が予定されています。

現時点では、全区間のうち“カハウイキ(カリヒ・トランジット・センター)”までを結ぶ13駅の区間が開通し、運行しています。また、2025年10月に運行を開始した第2区間に続き、2031年には“カハウイキ駅”からカカアコの“シビックセンター駅”までの第3区間が開通予定です。なお、最終目標となる“シビックセンター駅”から“アラモアナセンター”間の工事は計画段階のため、完成時期は未定となっています。

スカイラインの主な特徴

スカイラインは、米国初の自動運転システムを搭載した鉄道です。車両の構造、列車制御および通信システムの開発・設置は、日本の大手電機メーカー“日立製作所”のグループ会社が担当しました。各車両には安全確保のためセキュリティカメラが設置され、オペレーションセンターで運行システムが監視されています。さらに米国では希少ですが、すべての停車駅にホームドアが設置されています。

スカイラインの料金一覧

スカイラインの運賃は、大人1人(18歳以上)につき片道3ドル。基本的にハワイの公共路線バスの“ザ・バス(The Bus)”と同じです。なお、1日の運賃が7.50ドル以上(3回以上の乗車)となった場合、1日パスに自動的に切り替わります。詳しい料金システムは、以下の表をご確認ください。

片道

大人(18歳以上) $3(2時間半以内の乗り換えを含む)
ユース(6歳〜17歳) $1.50
幼児(5歳以下) 無料
シニア(65歳以上) $1.25

1日パス

大人(18歳以上) $7.50
ユース(6歳〜17歳) $3.75
幼児(5歳以下) 無料
シニア(65歳以上) $3

1か月パス

大人(18歳以上) $80
ユース(6歳〜17歳) $40
幼児(5歳以下) 無料
シニア(65歳以上) $20

※幼児(5歳以下)は大人1人につき1人分無料です。ただし、2人以上の幼児を連れる場合はユース料金(1.50ドル)がかかります。

運賃の支払い方法

Leonard's Bakery スカイラインの運賃は、基本的に“ザ・バス(The Bus)”と同じです。乗車する際は、ザ・バスと共通して利用できる電子乗車カード“ホロカード(HOLO Card)”をタッチして支払いましょう。ホロカードは、駅に設置されている券売機や“ABCストア”、“フードランド”、“タイムズ・スーパーマーケット”などで購入できます。ただし6歳~17歳、65歳以上の方は、購入時に身分証の提示が必要です。

購入後は、“サテライトシティホール(アラモアナセンターを除く)”またはカリヒの“ザ・バス・パス・オフィス”で発行します。3ドル~最大178.50ドルまで、好きな金額をチャージして利用しましょう。なお、スカイラインは運賃(片道)を3ドル支払うと、2時間半以内の乗り換えが可能です。その間は運賃が加算されず、スカイラインからザ・バスへ乗り換えられます(ザ・バスからスカイラインも同様)。

スカイラインの乗車方法

Leonard's Bakeryハワイ観光の際に役立つ、ホロカードを利用したスカイラインの乗車方法を詳しく紹介していきます。事前に知っておくことで、初めてハワイを訪れる方も快適に過ごせるでしょう。

改札口の抜け方

改札口は日本の電車と似た作りで、カードリーダーにホロカードをタップするだけで抜けられます。また、一部の改札では車椅子やベビーカー向けの幅広い通路や低い位置のカードリーダーなど、誰でも簡単に通れるよう工夫が施されています。

ホームまでの行き方

改札を抜けた右側は東方面(イーストバウンド)行き、左側は西方面(ウエストバウンド)行きのホームとなっています。予め、行き先の路線を掲示板で確認しておきましょう。ホームへの移動は、階段やエスカレーター(上りのみ)、または大きめのエレベーターが利用できます。

スカイラインの停車駅

Leonard's Bakery 2025年10月現在、スカイラインは以下の表の通り、クアラカイ(東カポレイ)駅からカハウイキ(カリヒ・トランジット・センター)駅までの13の駅に停車します。

No. 駅名 エリア/施設名
1 クアラカイ駅(Kualakaʻi) 東カポレイ
2 ケオネアエ駅(Keoneʻae) ハワイ大学西オアフキャンパス
3 ホノウリウリ駅(Honouliuli) ホオピリ
4 ホオアエアエ駅(Hōʻaeʻae) ウエスト・ロッホ
5 ポウハレ駅(Pouhala) ワイパフトランジット
6 ハラウラニ駅(Hālaulani) リーワード・コミュニティカレッジ
7 ワイアワ駅(Waiawa) パールハイランズ
8 カラウアオ駅(Kalauao) パールリッジ
9 ハラワ駅(Hālawa) アロハスタジアム
10 マカラパ駅(Makalapa) パールハーバー・ヒッカム統合基地
11 レレパウア駅(Lelepaua) ダニエル・K・イノウエ国際空港
12 アフア駅(Āhua) ラグーン・ドライブ
13 カハウイキ駅(Kahauiki) カリヒ・トランジット・センター

駐車場・車寄せがある駅

Leonard's Bakery 送迎などで車を利用する場合は、駐車場や車寄せがある駅か事前に確認しておきましょう。現在は、以下の6駅に駐車場と車寄せがあります。

  • ケオネアエ駅(Keoneʻae)/ハワイ大学西オアフキャンパス
  • ホオアエアエ駅(Hōʻaeʻae)/ウエスト・ロッホ
  • ワイアワ駅(Waiawa)/パールハイランズ
  • ハラワ駅(Hālawa)/アロハスタジアム
  • カハウイキ駅(Kahauiki) /カリヒ・トランジット・センター

バス停がある駅

Leonard's Bakery ザ・バスのバス停がある駅を利用すると、スカイラインからバスへの乗り換えがスムーズになります。現在は以下の6駅にバス停があり、スカイラインの延伸計画に合わせて、今後も停車駅に設置されるバス停は増える予定です。

  • ケオネアエ駅(Keoneʻae)/ハワイ大学西オアフキャンパス
  • ホオアエアエ駅(Hōʻaeʻae)/ウエスト・ロッホ
  • ポウハレ駅(Pouhala)/ワイパフトランジット
  • ハラワ駅(Hālawa)/アロハスタジアム
  • カハウイキ駅(Kahauiki) /カリヒ・トランジット・センター

スカイラインの運行時間

Leonard's Bakeryクアラカイ駅(東カポレイ)からカハウイキ駅(カリヒ・トランジット・センター)までの走行時間は片道30分。10~15分間隔で運行しています。また始発から最終の時間は、平日、週末・祝日問わず午前4時~午後10時です。
駅名 始発(平日) 始発(土・日・祝日) 最終
クアラカイ駅 午前4時 午前4時 午後10時
カハウイキ駅 午前4時4分 午前4時4分 午後10時

※運行時間は変更になる場合があります。
※路線図はこちらで確認できます。

スカイライン乗車時の禁止・注意事項

Leonard's Bakeryスカイラインの車内では、さまざまなルールが設けられています。ほかの乗客に迷惑がかからないよう、事前に確認しておきましょう。

禁止事項

スカイライン乗車時の主な禁止事項は以下の通りです。

  • 飲食
  • 喫煙(電子タバコ含む)
  • ゴミのポイ捨て
  • 引火性(爆発性・毒性を含む)のあるものの持ち込み
  • 携帯電話の使用
  • 唾を吐く行為
  • 健常者による優先席の占拠
  • 1人で1席以上の占有

なお、携帯電話はサイレントモードに設定済みであれば使用可能です。また音の鳴る電子機器は、周りに音が漏れないようヘッドフォンやイヤフォンの装着が必須となります。

注意事項

乗車中は、車内を出入りする人の邪魔にならないようドアの前のスペースを空けましょう。乗車時は降車する人を優先し、全員が降りてから乗り込むのがルールです。

なお、自転車やサーフボードの持ち込みは許可されていますが、ほかの乗客に迷惑が掛からないよう配慮してください。また、盲導犬などのサービスアニマル(障害者支援のトレーニング済みの動物)、膝の上または座席下に収まるサイズのキャリーバッグに入る動物は乗車できます。

スカイラインに関するよくある質問

スカイラインに持ち込める荷物やWi-Fiの有無など、乗車する際に役立つ情報を紹介します。

Wi-Fiはある?

全車両に無料Wi-Fiが完備されています。ルーターやeSIMなしで、パソコンやタブレットなども使用できるので非常に便利です。移動時間を利用して、目的地までの乗り換え方法や徒歩でのアクセス方法、宿泊ホテルなどを確認しておきましょう。

持ち込み可能な荷物は?

自転車やサーフボード、スーツケースなどを持ち込むことが可能です。荷物が多い場合は、ラックが設置されている車両を利用しましょう。なお、大きな荷物を持ち込む際は“カバンのマーク”があるホームドアから乗車し、ほかの乗客の妨げにならないよう配慮が必要です。

車内にトイレはある?

車内にトイレは設置されていません。なお、各駅に従業員用トイレはありますが、乗客は利用できないため注意が必要です。乗車前や乗車後に、各駅の周辺スポットに併設されたトイレを利用しましょう。

車両はいくつある?

全4両で20編成となっています。全車両が繋がっており、車両間は出入口を通る必要がないため、最後尾まで移動可能です。また先頭と最後尾には運転席がないので、目の前に広がる景色を堪能したい方は車両前面に移動してみましょう。

全駅開通するのはいつ?

開通する区間は全部で4つに分かれ、段階的な進行を予定しています。2025年には第2区間を開通し、残りは2区間となります。

第1区間 東カポレイ(クアラカイ駅)からアロハスタジアム(ハラワ駅)を結ぶ路線です。(2023年6月に開通)
第2区間 ダニエル・K・イノウエ国際空港を経由し、アロハスタジアム(ハラワ駅)からカリヒ地区(カハウイキ駅)までを結ぶ路線です。(2025年10月に開通)
第3区間 カリヒ地区(ミドルストリート駅)からカカアコ地区(シビックセンター駅)を結びます。2031年に完成する予定で、シビックセンター駅が終点となる予定です。
第4区間 最終目標であるアラモアナセンター駅を含む2つの駅を結びます。現時点で完成時期は未定です。

スカイライン全区間開通までの課題

ホノルル高架鉄道の建設は2014年から開始しているプロジェクトです。2012年当初の総事業費は約50億ドルの見込みでしたが、資材価格や人件費の高騰により2021年3月の時点で124億ドルを上回っています。事業費不足は大きな課題となりますが改善されず、建設は大幅に遅延しカカアコ駅とアラモアナセンター駅の完成時期は未定となっています。

なお、アラモアナセンターは1日1,500本以上のバス路線が通る主要なトランジットセンターです。開発が進めば、多くの利用者にとってアラモアナセンターからワイキキやマノア、ハワイカイなどへの移動が便利になるでしょう。

アメリカ渡航・入国にはESTA(エスタ)が必要です

日本国籍者がビザを取得せずにハワイを含むアメリカへ渡航する際は、ESTA(エスタ)の申請が必要です。ESTA(エスタ)はVWP(ビザ免除プログラム)参加国の市民のみ利用できる制度で、観光または出張目的で90日以内の米国滞在を希望する方が対象となります。また、ESTA(エスタ)は年齢を問わず必要となるため、家族やグループで渡航する際は事前に全員分の申請を済ませましょう。ESTA(エスタ)を統括するDHS(アメリカ国土安全保障省)は、少なくとも出発72時間前までに申請手続きを済ませて「渡航認証許可」を取得するよう推奨しています。

entry ESTA申請はこちら 出発の72時間前までにお願いします

執筆者:ハワイ在住日本人ライター

東京都出身。結婚を機にハワイ・オワフ島に移住して8年。現地での生活や経験を活かし、観光客向けのガイドブックには載っていないローカル情報を発信するトラベルライターとして活動しています。ハワイの島々の穴場観光スポット、地元民愛用のグルメスポット、アロハスピリットを感じられる文化体験を紹介。日本語と英語を話せるため現地での取材を得意とし、初めてハワイに行く人やリピーターにも役立つリアルな旅行情報を発信しています。