ハワイのマラサダについて解説 有名店もご紹介
更新日:2025/09/10
ハワイの定番スイーツ“マラサダ”は、ポルトガルの伝統的なお菓子です。砂糖をまぶした揚げドーナツのようなマラサダは、その昔ハワイに伝わって以来、地元住民に広く親しまれ愛されています。ハワイにはマラサダを買えるベーカリーやショップが多数ありますが、なかでもおすすめのスポットを10店舗紹介します。
ハワイのマラサダはどんなスイーツ?
マラサダはハワイで長年愛されているポルトガル発祥のスイーツです。イースト菌を混ぜた生地を発酵させて油で揚げ、砂糖をまぶして作られており、形は揚げパンや穴のないドーナツに似ています。中身はパンのようにふんわり、外側はカリッとした食感が特徴です。ハワイ各地のベーカリーやマラサダ専門店で販売され、素朴な味わいのマラサダはおやつや差し入れとして重宝されています。お店によってシンプルに砂糖をまぶしただけのスタンダードなものから、中にクリームを詰めたものや生地にフレーバーを練り込んだものまでさまざまな種類があり、異なる味わいが楽しめます。
マラサダの歴史
マラサダは、ポルトガルで15世紀頃から食べられていたと言われる伝統菓子です。キリスト教におけるイースター(復活祭)前日までの46日間を指す”四旬節”の期間は、肉や卵、乳製品を食べることが禁止されます。そのため、四旬節の前日にバターやラードなどを消費するためにマラサダが作られるようになったことが始まりです。生地を油で揚げて砂糖をまぶし簡単に食べられる家庭のお菓子で、ポルトガル語で「不完全」や「大雑把な」という意味を持つ”マラサダ”と名付けられました。19世紀にサトウキビ農園の労働者としてハワイへ移り住んだポルトガル系移民によってハワイにも伝わりました。また、ホノルルで1952年に創業した”レナーズベーカリー”は、マラサダの人気の火付け役と言われています。
ハワイでマラサダが食べられる人気店10選
オアフ島ホノルルでマラサダを購入できるお店から特におすすめの10店舗を厳選して紹介します。シンプルな作り方でありながら、その味わいはお店によって個性豊かです。あちこち食べ比べてお気に入りを見つけましょう。
1.レナーズベーカリー/Leonard’s Bakery
ホノルルで1952年に創業した“レナーズベーカリー(Leonard’s Bakery)”。ポルトガルから移民した祖父母を家族に持つレオナルド・レゴ氏がオープンしたマラサダの人気店です。彼の母親からの提案でポルトガルの家庭の味、マラサダを発売したところ大ヒットとなり、以降マラサダはハワイで広く親しまれるようになりました。現在は二代目が受け継ぎ、地元住民だけでなく旅行者にも愛されています。本店はワイキキからほど近いカパフル通りにあり午前5時30分から営業しています。そのほかにも、フードトラックがココマリーナセンターやワイケレセンターなどオアフ島に点在し、ショッピングやドライブの休憩に立ち寄るのもおすすめです。
おすすめのマラサダメニュー:オリジナルシュガー
レナーズベーカリーにはシンプルなマラサダとクリーム入りのマラサダパフの2種類あり、それぞれ複数のフレーバーから選べます。なかでもおすすめは、砂糖をまぶしただけのオーセンティックなオリジナルシュガー。こんがりときつね色になるまで揚げたマラサダは、外側はカリッとしていて、生地はふんわりと軽い食感です。特に揚げたては抜群の美味しさ。一度食べれば行列ができるのも納得できるでしょう。生地の軽さと飽きのこない素朴な味わいがこの店の特徴です。
住所: 933 Kapahulu Ave, Honolulu, HI 96816
料金: 1個/$1.85、6個入り/$11.10、12個入り/$22.20
営業時間: 午前5時30分〜午後7時(月~日曜日)
定休日: なし
公式ウェブサイト: Leonard’s Bakery
2.ペニーズ・ワイキキ・マラサダ/Penny’s Waikiki Malasadas
“ペニーズ・ワイキキ・マラサダ(Penny’s Waikiki Malasadas)”は、オアフ島北東部のライエで2018年にフードトラックの店舗としてオープンしたマラサダ専門店です。現在は、ワイキキの”ロイヤル・ハワイアン・センター(Royal Hawaiian Center)”内のフードコート”パイナ・ラナイ(Paina Lanai)”に常設店舗を構えています。ワイキキでは珍しいマラサダの専門店で、午前6時にオープンし午後9時まで営業。営業時間内であれば、いつでも気軽に立ち寄ることができるため旅行者にも人気です。ここで作られるマラサダは、オーナーのアンディ・スリッカー氏が母親から教わったレシピが基になっています。
おすすめのマラサダメニュー:トラディショナル(3個入り)
注文ごとに作りたてを提供するこの店のマラサダは、砂糖をまぶしただけの“トラディショナル”がおすすめ。割ると湯気が出るほど熱々で、手で持つと潰れそうになるほどふわふわな生地が特徴です。砂糖の種類は、ハワイアンホワイトケーンシュガー、シナモンシュガー、本日の特別シュガーの3種類。3個入りから注文可能で、種類は自由に組み合わせられます。クリーム入りの場合は、オリジナルカスタード、ヌテラ、ココナッツ、ウベ、本日の特別クリーム、または本日の特別ジャムがあります。
3.カメハメハ・ベーカリー/Kamehameha Bakery
ホノルル・ダウンタウンに程近いカリヒ地区で1978年に創業した老舗店、“カメハメハ・ベーカリー(Kamehameha Bakery)”。2014年に同じカリヒ地区内で現在の場所に店舗を移し、連日ローカルが通う人気店として知られています。平日は午前2時から、週末は午前3時から営業している貴重なお店です。看板メニューはタロイモの紫色が特徴のマラサダ”ポイ・グレーズド”。そのほかにも種類豊富なドーナツやペストリー、パンがあるので、あれこれ買って色々な味を試してみるのもおすすめです。
おすすめのマラサダメニュー:ポイ・グレーズド
この店で最も人気のメニューはタロイモを使用した紫色のマラサダ、”ポイ・グレーズド”。外側は一般的な砂糖をまぶすスタイルではなく、砂糖のシロップでコーティング(グレーズ)されています。しっとり、ふんわりとした食感で、揚げたてはもちろんのこと、冷めても美味しいと定評があります。値段もお手頃で昔ながらの素朴な味わいです。昼頃には売り切れることもあるため、訪れる場合はなるべく午前中の早い時間帯が良いでしょう。
住所: 1284 Kalani St Unit D106, Honolulu, HI 96817
料金: $1.40
営業時間: 午前2時〜午後4時(月〜金曜日)、午前3時〜午後4時(土・日曜日)
定休日: なし
公式ウェブサイト: Kamehameha Bakery
4.パイプライン・ベイクショップ&クリーマリー/Pipeline Bakeshop & Creamery
ネイティブハワイアンのオーナーがハワイのコミュニティに貢献するために2016年にカイムキでオープンした、“パイプライン・ベイクショップ&クリーマリー(Pipeline Bakeshop & Creamery)“。注文ごとに揚げて提供する昔ながらのマラサダをはじめ、ケーキボムやスコーン、アイスクリームなど種類豊富なスイーツは地元住民に人気です。レストランやカフェ、ショップが集まるカイムキのワイアラエ通り沿いに位置し、ワイキキから車で約10分の便利なロケーションにあります。
おすすめのマラサダメニュー:クラシックマラサダ
おすすめは、ころんとした丸い形が特徴的なクラシックなマラサダ。ゴールデンブラウン色にこんがりと揚がった、外側のカリッとした食感と内側の柔らかさが人気のポイントです。「この島で一番のマラサダを作る」というゴールのために約1年間の試行錯誤の末に辿り着いたレシピで作られたマラサダは、翌日にも美味しく食べられるよう考えられています。まずは、シンプルに砂糖をまぶしたマラサダで店自慢の味を確かめてみましょう。
5.リリハ・ベーカリー/Liliha Bakery
日系アメリカ人の夫婦によって1950年に創業した歴史あるお店、“リリハ・ベーカリー(Liliha Bakery)”。小さなパン屋から始まり、現在はベーカリー&レストランとしてオアフ島に5店舗を展開する人気店です。ベーカリーのショーケースには毎日150種類以上ものパンやペストリーが並び、併設するレストランは朝から常連客や旅行者で賑わいます。シュー生地にチョコレートクリームを入れてシャンテリークリームをのせた”ココパフ”をはじめ、地元住民が支持するハワイ定番の味を提供しています。
おすすめのマラサダメニュー:ハウピアマラサダ
リリハ・ベーカリーでは一般的なマラサダはメニューになく、中にフィリングが入ったもののみ提供しています。おすすめは、ハワイの伝統的なデザートとして知られるココナッツミルクを使用した”ハウピア”のクリーム入り。外側は一般的なマラサダに使われるグラニュー糖ではなくパウダーシュガーでコーティングしています。生地はハウピアクリームとの相性が良いしっとりとした食感です。クリームがたっぷり入っているので、コーヒーや紅茶と合わせて食べると良いでしょう。
住所: 1450 Ala Moana Blvd, Honolulu, HI 96814(アラモアナセンター・メイシーズ3階)
料金: 3.19ドル
営業時間: 午前7時〜午後8時(日〜木曜日)、午前7時〜午後9時(金・土曜日)
定休日: なし
公式ウェブサイト: Liliha Bakery
6.デュークス・レーン・マーケット&イータリー/Dukes Lane Market & Eatery
ワイキキ中心の便利なロケーションに位置するグルメ&ショッピングスポット、”デュークス・レーン・マーケット&イータリー(Dukes Lane Market & Eatery)“。カフェやレストラン、フードコート、生鮮食品、ワイン、ビール、日用雑貨などが買えるスーパーマーケットを兼ね備えています。ワンストップでハワイのさまざまなグルメとお土産が手に入るので便利。購入したものはその場にあるテーブルで自由に飲食でき、午前6時30分からオープンしているので朝食の調達にもおすすめ。ショッピングや散歩のついでに立ち寄るのも良いでしょう。
おすすめのマラサダメニュー:モチマラサダ
多くの人で賑わうマーケット内でも人気のデュークス・レーン・マーケット&イータリーには、毎日焼きたてのマラサダが並びます。砂糖をまぶしたオリジナルとシナモンシュガーをまぶしたマラサダ、ハウピアまたはウベ(スイートポテト)のクリーム入り、一口サイズのモチマラサダなど種類豊富。イチオシは米粉を使用したモチモチ食感のモチマラサダです。オリジナル、スイートポテトを生地に練り込んだウベ、オレオの3種類があり、1個から購入可能。ホテルなどの宿泊先に電子レンジが備え付けられている場合は、テイクアウトして温めて食べるのもおすすめです。
7.ワイキキマーケット/Waikiki Market
2023年にワイキキのクヒオ通り沿いにオープンしたスーパーマーケット、“ワイキキマーケット(Waikiki Market)“。地元のスーパーマーケット”フードランド(Food Land)”や”フードランド・ファームズ(Foodland Farms)”の姉妹会社で、生鮮食品や日用品、お土産に最適なハワイ産アイテムなど種類豊富に取り揃えています。デリコーナーにはポケ、ライス、プレート、ベイクショップのステーションがあり、作りたてを提供。テラスにイートインスペースがあるので、購入したらその場でゆっくりと食べられます。
おすすめのマラサダメニュー:オリジナルマラサダ
ベイクショップのコーナーのショーケースには揚げたてのマラサダが並び、ワイキキマーケットの中でも人気のグルメとなっています。ここのマラサダは四角い形が特徴。こんがり揚げられた生地は外側がカリッとした食感で、噛むとしっかりと弾力があります。クリーム入りの場合はドバッシュ(チョコレート)とシャンテリー(カスタード)の2種類から選べ、注文後にその場で入れてくれるのもポイント。購入する際は、カウンターの奥にいるスタッフにシュガー(中身なし)またはフィルド(クリーム入り)のどちらかと、クリームの種類を伝えましょう。
住所: 2380 Kūhiō Ave. 2nd Floor, Honolulu, HI 96815
料金: $1.89
営業時間: 午前6時〜午後10時(月〜日曜日)
定休日: なし
公式ウェブサイト: Waikiki Market
8.アグネス・ポーチュギーズ・ベイクショップ/Agnes’ Portuguese Bake Shop
オアフ島東海岸のカイルア地区で50年以上親しまれている、”アグネス・ポーチュギーズ・ベイクショップ(Agnes’ Portuguese Bake Shop)”。2018年に惜しまれつつ閉店したものの2020年にオーナーが変わり、フードワゴンのマラサダ専門店として再オープンしました。カイルアタウンにあるアロハウェアのブランド”マヌヘアリイ(Manuhealii)”の駐車場の一角に店舗を構え、昔ながらのレシピをそのままに提供しています。毎朝早朝6時からオープンしているので、カイルアビーチに行く際に立ち寄るのもおすすめです。
おすすめのマラサダメニュー:マラサダ(オリジナル)
アグネス・ポーチュギーズ・ベイクショップのマラサダはオリジナルの1種類のみ。注文ごとに揚げたてを提供しています。マラサダでは珍しい真ん中に穴の空いた形と、クリスピーでもっちりとした食感が特徴です。ふんわりエアリーなマラサダより、モチモチとした重めのマラサダが好みの方にはこのお店がおすすめ。手作り感たっぷりの昔懐かしいマラサダは、地元で半世紀以上も長年愛されるのも納得の味わいです。
住所: 5 Ho’olai St, Kailua, HI 96734
料金: 1個$1.9/ハーフダズン(6個入り)$11/ダズン(12個入り)$22
営業時間: 午前6時〜午後1時(月〜日曜日)
定休日: なし
公式Facebook: Agnes’ Portuguese Bake Shop
9.ジッピーズ/Zippy’s
1966年の創業から愛され続ける地元のファミリーレストラン”ジッピーズ(Zippy’s)”。ハワイ州内に20店舗以上展開している、地元住民御用達のアイコニックな人気店です。コモコやサイミン、プレートランチ、チリなどハワイのソウルフードを幅広く提供しています。レストランには”ナポレオンベーカリー(Napoleon’s Bakery)”を併設し、こちらもローカルに人気。パイ生地にりんごのフィリングを包んだ”ナップル”やコーンブレッドなどペストリーやケーキがあります。
おすすめのマラサダメニュー:モチザダ
数多い店舗の中で、マキキ店とカパフル通り店でのみ手に入るのがマラサダです。おすすめは、マラサダとモチというハワイ定番のスイーツを2種類組み合わせた、ジッピーズのオリジナル商品”モチザダ”。もち粉を使用して作るマラサダで、他店では味わえないモチモチ感があります。丸いボール型でサイズは小さめですがずっしりとした重みがあるので、小腹が空いている時におすすめです。
住所: 601 Kapahulu Ave, Honolulu, HI 96815 (カパフル通り店)
料金: $3.20
営業時間: 午前6時〜午後10時(月〜日曜日)
定休日: なし
公式Facebook: Zippy’s
10.アロハカフェパイナップル/Aloha Cafe Pineapple
ワイキキから程近いモンサラット通りにあるカフェ、“アロハカフェパイナップル(Aloha Cafe Pineapple)”。パイナップルのロゴが描かれた看板が目印です。ゆったりとした店内でハワイアンコーヒーや軽食が楽しめます。朝食にはモーニングプレート、ランチにはシュリンプやロコモコ、モチコチキン、パンケーキ、サンドイッチ、ハンバーガーなど種類豊富なメニューを味わえます。日本人シェフ&パティシエが作るマラサダは、数量限定で売り切れることもある人気商品。“ダイヤモンド・ヘッド(Diamond Head)”からも近いので、ハイキングや観光の帰りにもおすすめです。
おすすめのマラサダメニュー:ハワイアンハニーホイップ
毎日午前8時、10時、午後12時を目安に揚げるというマラサダ。プレーン、シナモンのほかクリーム各種から選べます。なかでもおすすめは、ハワイアンハニーホイップ。カラッと揚がった軽めの生地にほんのりはちみつが香るホイップクリームがたっぷり入っています。上品で控えめな甘さで、ぺろりと平らげられる美味しさです。テイクアウトももちろん可能ですが、せっかくならリラックスした雰囲気の店内でコーヒーを飲みながら作りたてを味わいましょう。
住所: 3212 Monsarrat Ave, Honolulu, HI 96815
料金: $2.50
営業時間: 午前7時〜午後3時(水〜月曜日)
定休日: 火曜日
公式Facebook: Aloha Cafe Pineapple
アメリカ渡航・入国にはESTA(エスタ)が必要です
日本国籍者がビザを取得せずにハワイを含むアメリカへ渡航する際は、ESTA(エスタ) の申請が必要です。ESTA(エスタ)はVWP(ビザ免除プログラム)参加国の市民のみ利用できる制度で、観光または出張目的で90日以内の米国滞在を希望する方が対象となります。また、ESTA(エスタ)は年齢を問わず必要となるため、家族やグループで渡航する際は事前に全員分の申請を済ませましょう。ESTA(エスタ)を統括するDHS(アメリカ国土安全保障省)は、少なくとも出発72時間前までに申請手続きを済ませて「渡航認証許可」を取得するよう推奨しています。