ジョン・F・ケネディ(JFK)国際空港での乗り継ぎ(トランジット)方法を解説
更新日:2024/12/19
Contents
ジョン・F・ケネディ国際空港(John F. Kennedy International Airport)の基本情報
ニューヨーク市クイーンズ区に構えるジョン・F・ケネディ国際空港(通称:JFK国際空港)は、その名を世界に知られるアメリカ国内でも主要のハブ空港です。アメリカ合衆国を代表する玄関口のひとつであり、年間旅客数は国内トップクラスになります。この空港は日本航空(JAL)や全日空(ANA)が羽田空港からの直行便を運行しており、主にアジア、ヨーロッパ、アフリカへ向かう多くの国際線が集まるターミナル全てに最新設備と快適な待合室が完備されています。
空港の歴史と魅力
1948年、元々アイドルワイルド・ゴルフコースだった土地に設立されたJFK空港は、”ニューヨーク国際空港”として商業飛行を開始しました。1963年には同年11月22日に暗殺された当時の大統領ジョン・F・ケネディの栄誉を讃え、現在の名前に改称されることになります。1976年にはパンアメリカン航空がボーイング747SPを使いニューヨークから東京羽田空港への無着陸直行便を世界で初めて運航させ、航空史に名を刻みました。2001年のアメリカ同時多発テロ事件後に一時閉鎖されたものの、2008年にはアメリカ大陸で初めてエアバスA380の商業飛行を受け入れるなど、航空業界において重要な役割を果たしてきました。
ニューヨーク市内のその他主要空港と共に都市圏の空の交通を支えるJFK空港。その敷地面積は成田国際空港の2倍に及び、6つのターミナルと4本の滑走路を有しています。世界50カ国以上、100社近くの航空会社が定期便を運航し、2019年には約6255万人に利用されるほど旅客数の多いアメリカを代表する空港のひとつです。
空港名 | ジョン・F・ケネディ国際空港 |
空港コード | JFK |
就航都市 | 約185 |
住所 | 132-15 150th Ave, Queens, NY 11430 |
電話番号 | +1 929-467-8081 |
ターミナル数 | 6 |
公式ウェブサイト | JFK Airport |
空港内全体マップ | Interactive Map |
JFK国際空港の乗り継ぎ(トランジット)方法:羽田空港からのフライト
1. 飛行機の着陸
羽田空港を出発し、約13時間のフライトを経てJFK国際空港に到着します。到着するターミナルは利用する航空会社や日程により異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
2. ターミナル内の移動
飛行機を降機し、案内板に従って入国審査場へ進みます。JFK国際空港には多くのターミナルが点在していますが、案内表示がはっきりと書いてあるので迷う心配はありません。
3. 入国審査と税関検査
入国審査ではパスポートとESTAやVISAなどの必要書類の提示が必要です。滞在目的や期間に関する質問を受ける可能性があるので、予め準備をしておきましょう。また入国審査と合わせて税関手続きも行われます。申告が必要な場合は係員に申告する必要があります。
4. 荷物の受取
入国審査後は荷物受取エリアへ向かいます。エリア内に設置された大型スクリーンに各フライトの荷物受取のベルト番号が表示されているので、番号と場所を確認して荷物を受け取りましょう。
5A. ターミナルを出てニューヨーク市内へ
ニューヨーク市内へ向かう場合はターミナルを出てタクシー、もしくは電車などの公共交通機関を利用します。ターミナルにはエアトレインへの案内がありますので、目的地に応じて最適な交通手段を選びましょう。(詳しくは後述「マンハッタン(Manhattan)へのアクセス方法」を参照。)
5B. トランジット先のターミナルへ移動
乗り継ぎのために別のターミナルへの移動が必要な場合はエアトレインを利用します。荷物を受け取り、エアトレインのターミナルの順番、路線図が表示された案内看板を探してターミナル内の駅へ向かいましょう。迷わないためにもホームの路線図を確認してから目的のターミナルへ移動します。(エアトレインについての詳細は「ターミナル間の移動 エアトレインの利用方法と注意点」を参照。)
6. 再チェックイン
到着したターミナルの航空会社カウンターで乗り継ぎのフライトのチェックインを行い、搭乗券を受け取ります。この際、パスポートと航空券が必要になりますので、すぐに提示できるようにします。ピーク時にはこの手順に時間を要する場合があるため、チケット購入時に手続きに十分な時間を確保しておくことが肝心です。
7. セキュリティチェック
出発ゲートへ向かう途中にはセキュリティチェックがあります。すべての旅行者は係員にパスポートと搭乗券を提示して指示に従い、セキュリティゲートを通過した後に手荷物検査を受ける必要があります。金属探知機により機内に持ち込めないものが検出された場合は、係員の指示に沿って対応しましょう。
8. 搭乗口へ移動
指定の搭乗口へ向かい、座席番号が書かれた搭乗券を持って搭乗のアナウンスを待ちます。座席を変更したい場合は係員に相談して変更してもらいましょう。
ターミナル間の移動 エアトレインの利用方法と注意点
ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港(JFK空港)では、ターミナル間の移動に便利なエアトレインが運行しています。空港内の全ターミナルはもちろんのこと、駐車場やホテル、レンタカー会社へのアクセスも容易です。約7分間隔で発着し24時間体制で運行するため、いつでも利用可能です。ただし、荷物が多い場合や混雑時には乗車できないこともあります。万が一乗れなかった場合は次の電車を待ちましょう。
ターミナル間の移動は無料ですが、ニューヨーク市内へ向かう場合は料金が発生します。
空港外へ移動する際は、ジャマイカ駅やハワードビーチ駅でニューヨーク市の地下鉄(MTA)に乗り換えが必要になります。エアトレインを片道で利用する際の運賃は8.25ドル(2024年現在)です。料金は専用メトロカード、タップ支払い可能なクレジットカード、Apple PayやGoogleペイなど複数のデバイスで支払えます。メトロカードは降車した駅でも購入でき、地下鉄のメトロカードと見た目が同じなので購入する際には間違えないようにしましょう。
ジョン・F・ケネディ国際空港での乗り継ぎ(トランジット)の過ごし方
空港の各ターミナル内には、長いトランジット時間を快適かつ有意義に過ごすために様々なオプションが用意されています。ここでは併設されている施設やサービスを紹介します。
航空会社系列のラウンジとアクセス方法
航空会社ごとに設けられた専用ラウンジは、旅行の快適度を大きく向上させるサービスのひとつです。デルタ航空の「スカイクラブ」やアメリカン航空の「アドミラルクラブ」などのラウンジは、ビジネスクラスやファーストクラスのチケットを持つ乗客、または特定の会員資格やクレジットカードを有する旅行者に向けてサービスが提供されています。
例えばターミナル4のコンコースB、ゲート31付近にあるデルタ・スカイ・クラブは、まさに安らぎの場所と言えます。このラウンジは毎日午前5時から午後11時30分まで営業し、ビジネスからリラクゼーションまで幅広いニーズに対応しています。施設内ではクラブアンバサダーによるフライトサポートが提供され、最新の新聞や雑誌を読むことができます。さらにソフトドリンクやアルコールが揃ったセルフサービスバーとビュッフェ式の食事やスナック、シャワーの設備もあり、見晴らしの良いスカイデッキの屋外テラス、Wi-Fiなど充実した設備が特徴です。
免税店でお土産購入やショッピング
各ターミナルに設けられたDFS免税店は、海外旅行の醍醐味のひとつです。これらの店舗では高級ブランドの化粧品や香水、酒類、タバコ、さらにはファッションアイテムなど多様な商品が税抜き価格で販売されており、海外からの旅行者に特に人気があります。免税価格でのショッピングは空港内でしか味わえない特別感があり、旅の思い出を彩ること間違いなしです。
また、この空港のターミナルには数多くのお土産屋も並んでいます。これらの店舗では、”I ❤︎ NY”のTシャツや自由の女神のレプリカ像、ヤンキースやメッツの帽子など、ニューヨークを象徴するさまざまなお土産を豊富に取り揃えています。観光中にお土産を買い忘れてしまった方にとって、ここはお土産調達の最後のチャンスとなるでしょう。
公式ウェブサイト:DFS
飲食店
各ターミナルにはニューヨークを代表する“ダンキンドーナツ”や“シェイクシャック”といった有名なお店から、フードホールと呼ばれる様々な飲食店が共同営業するフードコート、レストラン・バーなどが勢揃いしています。ターミナルにより店舗は異なりますが、世界各国の料理を楽しめるので長い待ち時間でも食事に困ることはありません。これらの飲食店では手軽な軽食から本格的な食事まで幅広いニーズに対応しているため、旅行者の好みや時間に合わせて選べるのが特徴です。
シャワー施設
搭乗前に快適なシャワー施設を使用できる「TREA+」は、ラウンジへのアクセス権がない方でも利用できるためおすすめです。ここでは、プライバシーが保たれる個室でシャワーを使用することができます。シャンプーやトリートメントはもちろん、ドライヤーや歯ブラシなどのアメニティも充実しているため、手ぶらで訪れてもリフレッシュすることが可能です。
特に長時間のフライト後や、次のフライトまでの待ち時間にはこのようなシャワー施設が非常に役立ちます。清潔に身体をリフレッシュすることで、旅の疲れを癒やし乗り継ぎまでの時間を有効活用でき、次のフライトを快適に過ごせます。
公式ウェブサイト:Trea+
セキュリティチェックと喫煙に関する情報
セキュリティチェックの注意点
セキュリティチェックは、旅の安全を確保する上で重要な役割を果たしています。この空港は2001年に発生した9・11同時多発テロの被害から体制を見直し、非常に厳重かつ慎重な検査を行うため、係員の対応が他の空港と比べて一際厳格です。セキュリティチェックを効率的に行えるよう以下のポイントに注意しましょう。
- 早めの到着: 混雑を避け、余裕を持ってチェックインするため国内線は最低でも出発の2時間前、国際線は3時間前には空港に到着していることが推奨されます。
- 液体の規制: 持ち込み可の液体は100ml以下の容器に入れて1枚の透明な袋にまとめる必要があります。飲み水も規制対象となります。
- 電子機器の取り扱い: ノートパソコンやタブレットなどの電子機器は、セキュリティチェック時にバッグから取り出して個別にトレイに置く必要があります。
- 金属物の取り外し: ベルトや時計、アクセサリーなどの金属製品はセキュリティチェック前に全て取り外しましょう。
- 目視で安全確認できる状態に:被っている帽子や靴もトレイに乗せて金属探知機のゲートをくぐりましょう。
JFK空港の喫煙ポリシーと喫煙可能エリア
JFK空港内は全面禁煙となっています。これは乗客と従業員の健康を保護し、快適な環境を提供するための措置です。しかし、指定された喫煙エリアがいくつか設けられています。喫煙エリアは主に空港の屋外に位置し、ターミナル入口や出口から約6m離れた指定エリアでのみ喫煙が許可されています。喫煙エリアを利用する際は周囲の人々に配慮して指定された場所でのみ喫煙をするよう心掛けましょう。各ターミナルからの喫煙エリアへのアクセス方法は以下の通りです。
ターミナル2: 外に出て左へ。ヴァン・ワイク・エクスプレスウェイへ向かうと、右側に喫煙エリアがあります。
ターミナル4: 外に出てグランド・セントラル・パークウェイ方向へ。喫煙エリアは左側にあります。
ターミナル5: 外に出て左に曲がり、JFKエクスプレスウェイに進むと、右側に喫煙エリアがあります。
ターミナル8: 外に出て右へ。JFKエクスプレスウェイに進むと、左側に喫煙エリアがあります。
空港からのアクセス方法
マンハッタン(Manhattan)へのアクセス方法
ニューヨークの空港からマンハッタンへ向かう際、エアトレインと公共交通機関を組み合わせる方法が便利です。以下に、運賃の詳細とセントラル・パークおよびロウワー・マンハッタンへのアクセスを分かりやすく紹介します。
運賃
メトロカード: 各1ドル(メトロカードを買わなくてもタップ式のクレジットカードでも支払い可)
エアトレイン: 8.25ドル(降車時に支払い)
地下鉄(MTA): 基本運賃2.90ドル、一週間乗り放題パス34ドル(乗車前に購入)
セントラル・パーク(Central Park)へのアクセス方法
- エアトレインのレッドラインでジャマイカ(Jamaica)駅へ。
- 運賃を支払い、地下鉄E線へ乗り換え。
- 7番街-53丁目(Seventh Avenue-53rd Street)駅で降車し、セントラル・パークの南側コロンバスサークル付近へ。
ロウワー・マンハッタン(Lower Manhattan)へのアクセス方法
- エアトレインのグリーンラインでハワード・ビーチ JFKエアポート(Howard Beach JFK Airport)駅へ。
- 運賃を支払い、地下鉄A線へ乗り換え。
- フルトンストリート(Fulton St)駅で降車して国立9月11日記念館・博物館、ワールドトレードセンター、ウォール・ストリートなどへ