ハリー・リード国際空港(ラスベガス)について解説 トランジット方法や時間のつぶし方も紹介
更新日:2025/01/02

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アメリカ合衆国ネバダ州ラスベガスに位置する“ハリー・リード国際空港(旧:マッカラン国際空港)”。ラスベガスへの玄関口として知られ、1942年の開業以来多くの旅行者が利用している空港です。また、ターミナル内には1,234台以上のスロットマシンが設置され、カジノで有名なラスベガスの文化と活気を象徴する場所でもあります。この記事では空港の概要を中心に、トランジットの説明や市内へのアクセス方法、周辺スポットや空港での待ち時間の過ごし方を詳しく解説します。
ハリー・リード国際空港(LAS)とは
ダウンタウンから約8km南、ネバダ州ラスベガスに位置する“ハリー・リード国際空港(LAS)”は、年間の発着便数が世界8位に選ばれた巨大空港です。1942年に“ジョージ・クロケット”が開設して以降、今日に至るまでラスベガスの玄関口として多くの人々に利用されています。
ハリー・リード国際空港は、かつて“マッカラン国際空港”の名称で親しまれていました。しかし、2021年2月16日にネバダ州連邦上院議員を長年務めた“ハリー・リード”の名にちなんで改名。さらにラスベガスを訪れる旅行者の増加に伴い、数度にわたる拡張や新システムの導入を繰り返し、一般航空から商業航空の中心地となっています。
ハリー・リード国際空港の概要

※ターミナル2は現在(2025年1月)使われていません。
ターミナル1
ターミナル1は1963年に開業して以来、主に国内線を取り扱っています。4つのコンコース(A、B、C、Dゲート) が設けられ、“アレジアント・エア”、“アメリカン航空”、“デルタ航空”、“サウスウエスト航空”、“スピリット航空”などの航空会社が運航しています。なかでもBゲートは、スターバックスやハドソンニュースなどのカフェやレストラン、ショップが充実しているので待ち時間に立ち寄ってみましょう。
ターミナル3
2012年に運用を開始したターミナル3は、国際線および一部の国内線を取り扱っています。“アエロメヒコ航空”、“エアカナダ”、“ブリティッシュエアウェイズ”、“コンドル航空”など多くの国際航空会社が運航しており、D、Eゲートから出発しています。またこのターミナルには80軒以上の飲食店があり、誰でも利用可能な“The Club at LASラウンジ”があるのが特徴です。
ハリー・リード国際空港のトランジット(乗り継ぎ)方法

グリーンラインはターミナル1とコンコースC、ブルーラインはターミナル1とコンコースD、レッドラインはターミナル3とコンコースDをそれぞれ結んでいます。なお、乗り継ぎ時には到着ゲートと出発ゲートの位置を把握してターミナル間の移動に十分な時間を確保することが重要です。
日本からハリー・リード国際空港の所要時間

特に、国際線から国内線への乗り継ぎにはセキュリティチェックや入国審査などの時間を考慮する必要があります。大きな空港や初めて利用する空港では、予期せぬ遅延にも対応できるよう乗り継ぎ時間を2時間以上見込んでおくと安心です。
ハリー・リード国際空港の主要な就航都市・路線情報
ハリー・リード国際空港の旅客ターミナルに就航している都市や空港、路線情報を一部紹介します。
国内線
複数の航空会社がアメリカ国内の主要都市への路線を提供しています。特にロサンゼルス、サンフランシスコ、デンバー、シカゴ、オースティン、ダラスは多くの航空会社によって広くカバーされた主要なハブ空港であり目的地です。また、これらの路線はアメリカ国内外へ出発する旅行者の要にもなっています。
国際線
国際線では隣接するカナダの主要都市、モントリオールやバンクーバーはもちろん、メキシコのメキシコシティとグアダラハラへの渡航が可能です。そのほかにもイギリスのロンドン、オランダのアムステルダム、ドイツのフランクフルト、スイスのチューリッヒ、韓国のソウルなどさまざまな路線があります。
ハリー・リード国際空港から市内へのアクセス方法

ハリー・リード国際空港からの移動手段:タクシー

なお、タクシー乗り場はターミナルごとに異なります。ターミナル1はバゲージクレーム(手荷物受取所)の東側出口の外“1-4番”、ターミナル3は屋外の“レベルゼロ”です。国内線で到着した場合はバゲージクレームから“52番出口”へ、国際線の場合は“56番出口”を抜けた先へ向かいましょう。
ハリー・リード国際空港からの移動手段:シャトルバス

ハリー・リード国際空港からの移動手段:公共バス
空港から市内への移動費を抑えたい方は、公共バスの利用がおすすめです。例えば“CXバス(Centennial Express)”を利用した場合、空港から“フラミンゴアベニュー”と“ラスベガスブルバード”の交差点までは片道2ドルです。ただし、ホテル直通ではないため荷物が多い場合は、ほかの移動方法を検討しましょう。なお、チケットは空港の券売機(TVM)で購入可能で、バス停はターミナル1と3のレベルゼロにあります。
ハリー・リード国際空港からの移動手段:レンタカー

また、車であれば歓楽街を抜けた先にある人気のグルメスポットなどへの移動も簡単。徒歩や公共交通機関では難しい場所にも脚を運ぶことができるため、旅の幅も広がります。なお、一部のホテルでは宿泊する際に駐車料金がかかるため予め確認しておくと安心です。
ハリー・リード国際空港からの移動手段:配車アプリサービス

ライドシェアの乗り場は一般のタクシーと異なるため注意が必要です。ターミナル1の乗り場は、レベル2の33番ドアから出た先の橋を渡った突き当たりの右手。ターミナル3の乗り場は、レベル1の48番ドアから出た先の橋を渡りバレットレベルへエレベーターまたはエスカレーターで降りた先にあります。
ハリー・リード国際空港の待ち時間の過ごし方

スロットマシンで遊ぶ
空港内には1,200台以上ものスロットマシンが設置されています。スロットマシンはターミナルの至る所に置かれ、飛行機の搭乗を待つ間にも少しのスリルと楽しみを提供します。まさにエンターテイメントの街、ラスベガスらしい待ち時間の過ごし方と言えるでしょう。スロットマシンは初心者でも簡単に楽しめますが、のめり込まないよう注意が必要です。
マッカラン航空博物館で飛行機の歴史を学ぶ

展示内容は1920年に初飛行したジェット機の導入から商業航空、および一般航空の歴史まで多岐にわたります。歴史的な文書や写真、模型などの観察により、ラスベガスが航空宇宙産業にどのように関与してきたかを学ぶことができます。飛行機好きや歴史に興味がある方にとっては見逃せないスポットです。空港内の荷物受取エリアの上に位置しているため、到着前後の時間を利用して訪れてみましょう。
入場料:無料
営業時間:24時間(月~日曜日)
休館日:なし
公式ウェブサイト:Howard W. Cannon Aviation Museum
レストランやカフェで食事をする

そのほかにもDゲートの近くには、ビストロスタイルで料理を提供しているバー“Chili’s”があり、スターバックスなどのカフェやウェンディーズなどファストフード店も充実しています。これらの飲食店はすべて空港内にあるため、フライトの待ち時間の食事や休憩に最適。食事を楽しみながら快適に過ごしましょう。
お土産ショップに立ち寄る
空港には旅行者にとって魅力的なギフトショップが豊富に揃っています。特にラスベガス発のチョコレート・ブランド“エセル・エム・チョコレート(Ethel M Chocolates)”は有名。ヘンダーソンの工場で製造されている上質なチョコレートは、ターミナル1のC・Dゲートやターミナル3のEゲートの店舗で購入できます。
また、アメリカらしいお土産を購入するなら“シュガー・ファクトリー(Sugar Factory)”がおすすめ。人気のキャンディーやジェリービーンズは、ターミナル3のDゲートにある店舗で購入できます。販売されているお菓子はどれもカラフルで見ているだけでも楽しいため、特に子連れの家族におすすめです。
ハリー・リード国際空港周辺のホテル情報

それぞれのホテルに異なる魅力があるため、ショーを楽しみたいならMGMグランド、特別感のある旅なら古代エジプトがテーマのルクソールを選ぶと良いでしょう。エクスカリバーは、そのほかのホテルと比べ安価なので、旅費を抑えたい方におすすめ。観光名所を効率よく巡りたい方は、ストリップへのアクセスが便利なOYOホテル&カジノが最適です。
ハリー・リード国際空港周辺の人気観光スポット

1:ストリップ/Las Vegas Strip
ラスベガスを代表する地区“ストリップ”は、世界的に有名なカジノホテルやエンターテインメント施設が立ち並ぶ地域です。ラスベガスと言えばこの“ラスベガス大通り“を思い浮かべる方も多いでしょう。
ここでは一流のショーやレストランでの食事、ショッピングが楽しめます。また夜には都市全体がネオンライトで彩られゴージャスな雰囲気に包まれます。ラスベガスを象徴するこのエリアは、訪れるすべての人に刺激的な体験を提供してくれるでしょう。
2:バレーオブファイヤー州立公園/Valley of Fire State Park
ラスベガスではカジノやショッピングはもちろんですが、アメリカの大自然も楽しめます。“バレーオブファイヤー州立公園”は、ラスベガスから約1時間の場所に位置する自然保護区です。一面に広がる赤い岩肌が特徴的なこの場所は、約1億5,000万年前の地層から成り立ち、古代のペトログリフ(古代先住民により岩に刻まれた絵)を見ることができます。まるで火星に降り立ったような写真を撮影することができるため、ハイキングやピクニックなどで壮大な自然景観を堪能しましょう。
入場料:$10 ※NV車以外は$15
営業時間:日の出から日没まで ※ビジターセンターは午前9時〜午後4時
定休日:なし
公式ウェブサイト:Valley of Fire State Park
3:フーバー・ダム/Hoover Dam
ラスベガスから約30分の場所に位置する“フーバー・ダム”は、アメリカを代表する超巨大なダムです。1930年代に建設され、現在もなおアメリカ南西部の重要な水源として機能しています。
また、映画「トランスフォーマー(2007年)」のロケ地としても知られています。ダムの内部ツアーに参加できるほか、その技術的な偉業を間近で観察できるのが魅力です。ダムから一望できるコロラド川の圧巻の景色は一度見たら忘れられないでしょう。現在は、年間約100万人が訪れる人気観光スポットとなっています。
所在地:Nevada 89005
入場料:無料
営業時間:24時間(月~日曜日)
定休日:なし
フーバー・ダム・ビジターセンター/Hoover Dam Visitor Center
所在地:Nevada 89005
入場料:$10/子供(3歳以下)は無料
営業時間:午前9時~午後4時15分(月~日曜日)
定休日:クリスマス・感謝祭(11月の第4木曜日)
アメリカ渡航・入国にはESTA(エスタ)が必要です
日本国籍者がビザを取得せずにハワイを含むアメリカへ渡航する際は、ESTA(エスタ)の申請が必要です。ESTA(エスタ)はVWP(ビザ免除プログラム)参加国の市民のみ利用できる制度で、観光または出張目的で90日以内の米国滞在を希望する方が対象となります。また、ESTA(エスタ)は年齢を問わず必要となるため、家族やグループで渡航する際は事前に全員分の申請を済ませましょう。ESTA(エスタ)を統括するDHS(アメリカ国土安全保障省)は、少なくとも出発72時間前までに申請手続きを済ませて「渡航認証許可」を取得するよう推奨しています。